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Weblogはその特性からも若い方が中心に利用されているようです。昔と比べてお手軽になったとは言え、マイ・ブログを開いて毎日のようにエントリーしていくのは、若くなければできない体力も知力も要る作業です。私などは本業がテンパるとなかなか更新できず、せっかくいただいたコメントにお返事もできなかったりします。そんなわけで、今回も2週間くらい空けてしまいました。ブログを通じて北京でお知り合いになった方々は私より若い人たちが多く、いわゆる企業派遣の駐在員はごく少数です。私が北京に着たばかりの頃は、いわゆる駐在員の方々とばかり"ツルんで"いました。仕事柄知り合う機会も多いので自然にそうなります。でも何年も北京で暮らしていると、駐在員でない方々がたくさんいらっしゃることがわかってきて、駐在員では無い方々とお付き合いする機会がどんどん増えてきました。留学生(と言っても、高校を卒業してスグこちらに来られた方から日本企業を早期退職されて第二の人生の始まりに留学を選んだ方まで、年齢層も志向も様々です。もちろん企業派遣の方もいらっしゃいますし)、自ら北京で会社を興された方、中国企業で働いている方、フリーランスで活躍されている方、日系企業の現地採用で働いている方、国際援助隊の一員の方、不法滞在の手配師、ギャンブラーなどなど、実に様々な日本人が北京で生活していて、とても前向きで頑張っている様子を伺うことができています。そうした方々の多く、特に若い方々にとって、駐在員は破格の厚遇で北京で暮らしている、と言う認識があるようで、ちょっとした"垣根"のようなものを感じることもありました。私からすると、駐在員の中でも中程度の待遇ですし、もっとスゴイ待遇で働いていらっしゃる方をたくさん知っているわけですが、相対論ですから仕方ありません。駐在員では無い方々の中には、月5,000RMB程度の収入で1,000RMBの家賃も自腹という待遇で働いている方もいらっしゃいます。私の住んでいるマンションの家賃は20倍近いですし、しかも全額会社負担です。とは言え、駐在員経験など無い自ら起業された方で、日本円で1億円以上するような邸宅を複数所有し、ご自身はベンツ、奥様はポルシェに乗られている方もいらっしゃいますから、とにかく中国らしく、日本人もピンキリ状態になっている感じです。駐在員にもいろんな方々がいらっしゃいますから、類型化するのは良くないと思います。ただ、根は真面目で働き者で責任感の強い日本人ビジネスマンがベースになっている場合が多いですし、中国におけるビジネスの遂行と日本にある本社への忠誠とを両立させなければならないのですから、それなりに苦労も多いのです。本社や日本人上司と中国人スタッフの狭間に立たされ強力なプレッシャーを感じている方々もたくさんいらっしゃいます。そうしたプレッシャーに打ち勝てず自殺されてしまったり、過労死と認定されたり、接待で無理して干杯(一気飲み)に付き合い急死されたりした駐在員を私は知っています。駐在員の住んでいるマンションやお給料などを羨む方もいらっしゃいますが、その厚遇のウラにはそれなりの責任の重さがあるわけで、その責任の重さを真摯に受け止めてプレッシャーと戦いながら仕事を進めている方々も多い、ということを知っていただきたいと思います。もちろん、すべての駐在員がそうとは言えないと思います。厚遇の割には一体何やってんの、と思われている駐在員もいます(私もそうかもしれない.....)。私の知っている幾つかの中国の"良い"会社は、待遇と責任の重さの関係を一層明確にしていると思います。給料が良くて、運転手とクルマ付きで、高級マンションも会社負担、日本の大企業の中国総代表レベルの待遇で働いている中国企業のマネージメントが意外と多いのですが、厳しいミッションが課せられていて、結果を出せなければ、サヨナラ、と言うことになります。かなりアメリカ式です。ですから事情を知っている周囲の人たちは、あまり羨ましくは思っていないようです。ウチの会社もそうありたいと願っているのですが.....*今回のエントリーは / と共通にさせていただきました。ちょっと"手抜き"でゴメンなさい。
2005.09.28
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OECD(経済強力開発機構)のレポートによると、中国ではびこる贈収賄はGDP(国民総生産の)の3-5%規模らしい(NIKKEI NET)。去年の名目GDPが13兆6,500億RMBですから、約7,000億RMB(日本円だと9兆円)がワイロという計算です。ただ、この数字が公務員を対象とした純粋なワイロなのか、民間を含めたキックバックやリベートも含むのかは定かではありません。中国の大企業には国家が台株主の国有企業が多いわけですから、企業活動向けに差し出された工作資金とお役人のワイロとの境は曖昧です。中国はキックバック天国で、民間企業同士の取引きにも付き物です。いわゆるグローバル・スタンダードの企業統治の倫理からすると当然「イケナイコト」なのですが、この商習慣を根絶やしにするには、まだ相当な時間が必要です。言うなれば"文化"なのですから。つまり、一つの"お礼"の仕方なのです。日本のお中元やお歳暮の"付け届け"と本質的には同じなんだと思います。この季節(中秋節、十五夜ですね)ですと、月餅をプレゼントするという習慣があるのですが、ホントの"菓子折り"だけではうまくコトが進まないなのが、いまの中国です。"お礼"も歩合制でないと不公平なので、発注金額に応じたキックバックこそが、ホントの"お礼のしるし"と言う感じです。そもそも、平等・公平と言うコンセプトが失われた共産国家ですから、現代中国には"稼ぎに応じて報酬を得る"という考え方が浸透しています。成果主義は当たり前です。営業マンから飲み屋の女の子に至るまで、稼ぎに応じた"歩合制"です。発注する側が、歩合でお礼を受けるのも論理的にはおかしくないのでしょう。お役人、公務員、国有企業の社員がキックバックを受けるのは犯罪で、民間企業や外資系企業の社員がキックバックを受けるのは良い、なんてコトにはならないのですが、現実的には"取引きのあるところにキックバックが存在する"と考えたほうが良いでしょう。中国で働く日本人管理者の対応は、フツー次のうちのどれかでしょう。知らないふりをする--故意に見過ごす場合と、ウチの社員に限ってそんな悪さはしないと信じ切る場合と、まったく無頓着な場合があります徹底的に糾弾する--キックバックの禁止、発覚したら処分といったやり方最大限把握して認める--社員が受ける側なら比較的容易なのですが、会社としてキックバックを渡す側であると事情は複雑になります日系企業が独自の販売網を作った場合、買い手に対するキックバック(良く言えばリベート)を中国流にアレンジしたり、会計上処理したりすることが困難なため販売成績が上がらない場合が多い、と言われます。日系企業にとって、キックバックを渡す側になることは、いまのコーポレイト・ガバナンスに照らし合わすなら限りなく不可能なことです。相手先が国有企業の方なら贈賄という犯罪になりかねませんし、何せキックバックを受け取って正式な領収書を出してくれる人はまず居ませんから...ただ私の知る限り、日本の大手総合商社や電機メーカーあたりですら、かつては平気でキックバックを渡す側を演じていました。コンプライアンスとか企業統治とか声高に言われている現在はどうしているのでしょうか.....ウチの会社の商いである広告業界も、中国では例に漏れずキックバックがいわば日常化しています。私としては、ここ数年どちらかと言うと上述3.の方向で対応してきました。仲介業みたいなものですから、受ける側にも渡す側にもなってしまいます。もちろん日系の取引先に対しては、どちらも一切認めないようにしていますが、日本人マネージャーにゴルフや日本食でご接待することを考えると、形は変えても似たようなものだなぁ、などと思ってしまいます。まだ小さなお仕事しかいただいていないクライアントの方にまで、大きな取引先との接待と同じくらいお金がかかることも多いので、"歩合制"のキックバックのほうが合理的かもしれない、なんて思うことすらあります。さて、こちらでは"ホエコウ"(回=リベート)などとキレイに呼ばれたりするキックバックですが、私の8年近い中国経験からして、取引額の3-5%というのが相場なのだなぁ、と感じていました。そう考えると、このOECDのレポート、中国当局の協力が得られただけあって、かなり現実を捉えた内容になっているのかもしれません。
2005.09.12
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日本の一般紙にまで取り上げられた中国のテレビ番組「スーパー歌姫」については、もう多くを語る必要は無いでしょう。それにしても、中国人のビジネス魂とそのスピードは凄まじいものです。テレビ番組の決勝戦(8月26日)から一週間も経たない9月1日に、「スーパー歌姫・トップ10(超級女性終極PK)」CD+VCDがリリースされました。番組の決勝に勝ち進んだ10人の"歌姫"が1曲ずつと全員で歌う曲が1曲、合わせて11曲のミュージックCDに、見事トップ1の座を勝ち得た李宇春など2曲分のミュージックビデオのVCDが付いて、小売価格は28RMB。海賊版が普及する中国ではミュージックCDも海賊版の流通量のほうが圧倒的に多く、1枚あたり7~8RMBといったところ。海賊版のVCDも同じくらいの値段ですから、正規版とは言え28RMBは決して安い感じがしない値段と言えます。ところが本日の報道によると、このCD+VCDは発売開始3時間で60万枚を売り切ったそうです(中安娯楽ネット)。事前予約がこのくらいの数だったらしく、既に全中国で100万枚を突破した模様です。この報道がホントだとすると、発売初日にしてミリオンセラーを達成したミュージック・コンテンツと言うことになります。しかも、これが"正規版"であることがスゴイ点です。日本では洋楽として扱われたUtadaの"EXODUS"が6週間で100万枚売ったのが「史上最速」ということにになっているようです(ORICON STYLE)。最近はネットからのダウンロードやCDコピーによりCDそのものの売上が減少しましたが、中国でも事情は似たようなものです。怪しげなダウンロード・サイトからは最新の楽曲が無料で入手できちゃいますし、ご存知のとおり海賊版市場が幅を利かせています。中国の海賊版のことは何度かエントリーしました。海賊版が幅を利かせているのは値段が安いと理由もありますが、正規版より流通網がしっかりしていて(?)入手しやすい、正規版で未発売の外国の音楽や映画がある、などの背景もあるのです。ただ「スーパー歌姫」のようなスピードで、話題がまだホットなうちに正規版をリリースすれば、正規版に分があることがわかります。現に、このCD+VCDが発売されてすぐに、海賊版サイトではMpeg3でダウンロードできる状況になりましたし、あと2~3日すれば海賊版のパッケージソフトも流通を始めるでしょう。ただ、正規版で100万枚売ったのですから、その分海賊版市場が小さくなったことは事実でしょう。マーケットのセグメントをとやかく言っていると中国ではキリがありません。中国ならではのスケールメリットを活かすこと、スピードを以ってあたること。「スーパー歌姫」プロジェクトは良い成功例ではないでしょうか。
2005.09.02
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中国において9月3日は抗日戦勝記念日です。特に60周年にあたる今年は、盛大なイベントが予定されています。天安門広場は一般の入場が禁止されるようですが、記念式典のためなのか、反日デモの暴動化を防ぐためなのか、まださだかではありません。まぁ中国のテレビを見ていると、この時期は抗日戦争モノのドラマや映画がたくさん放送されていて、ウンザリしてしまいます。前日の9月2日は「前夜祭」が行われ、9月3日は人民大会堂で「記念大会」が行われるそうです。当然この模様は、国家ご用達の中国中央電視台(CCTV)で生中継される予定です。CCTVは現在15チャンネルを持っていますが、そのうちの最低3つのチャンネルで同時放送されるようです。国家の重大行事ですから、地方のテレビ局もこのCCTVの中継番組を再送信して放送することになります。さて、今日になって突然CCTVから以下のような通知がありました。9月2日12:00~9月3日18:00までの間、日本企業、日中合弁企業、日本製品の販売代理店など日本関係の広告は一切放送しません。中国製品の広告であっても、例えば「日本技術」などの表現がある広告は放送しません。この期間、CCTVは日本企業のCMを放送しないと言うわけです。まあ、抗日戦争を取り上げている時間帯にCMを流すような日本企業は少ないわけで、ウチの場合は日本のクライアントさんに新聞広告の掲載スケジュールもずらすようアドバイスしています。この期間、CCTVなどにテレビCMを放送する予定になっている日系企業の皆さんは、ご留意ください。
2005.09.01
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