なるほどです。

経済的には国の中に別の国があるような状態ですから一概には言えないのかもしれませんが、もしかしたら今年の中国経済のキーワードになるかもしれませんね。

この記事を中国BLOG記事アーカイブプロジェクトに推薦させていただきました。

http://www.chinawalkers.net/modules/weblog/details.php?blog_id=140 (2006.02.20 19:37:28)

北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

北京ビジネス最前線改め中国ビジネス後方基地

2006.02.20
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カテゴリ: ビジネス習慣
つい最近まで、多くの中国企業は ”規模の追求”
マーケット・シェアを拡大することが最も重要で、 利益は二の次 。一定のマーケット・シェアを獲得すれば、規模の優位性(スケール・メリット)で、”おいしい商売"ができる。マーケットで一定のプレゼンスを獲得するまでは、赤字だってへっちゃらぁ。日本ならば、Yahoo!BBにおける孫正義さんの戦略に近い感じです。

企業を評価する人たち、例えば中国の小口個人投資家も、「利益」よりも「規模」を重んじる傾向にあったと思います。経営指標として重視されていたのは、売上高(営業額)の伸び率であって、1年の、まして四半期ごとの利益ではありませんでした。四半期決算が赤字でも、売上やマーケット・シェアが急成長している企業の株価は意外に堅調だったりするワケです。
もちろん赤字を背負わなくとも、薄利であっても売上高に比例して利益も増えると言う戦略のもとで、「規模重視」主義をとっている企業のほうが多いわけですが。

こんな状況ですから、広告のお仕事でお会いする中国企業のマネージメントの方々も、マーケット・シェア拡大のための投資として広告を捉えている傾向にありました。
日本のような成熟市場では、売上見込み額の数%を広告費として計上するのが一般的です。一定の利益確保が前提の"原価"としての考え方をするわけです。ところが中国では、そうでない考え方をする企業が多くありました。
ウチの場合、トイレタリーや製薬などの新興企業で多くみられたのが、「いくら広告費を投下すればどれだけマーケット・シェアを伸ばせるか」という視点です。商品の品質とか販売網のことを無視してスゴク単純化してしまえば、そのカテゴリーのトップ・シェア・ブランド以上の広告を投下すれば、マーケット・シェアもそのトップ・シェア・ブランドを追い抜く可能性が高まります。


ところが、ここに来て、このような "景気のいいお話"はあまり聞かれなくなりました
新年のご挨拶でいくつかの中国企業をお訪ねしたのですが、「 ことしは利益重視で行く 」というお言葉が多く聞かれました。日本で働いていたとき、クライアントが広告屋にこんな風に話すときは、広告予算を減らすという意味に等しいわけですから、新年早々幸先が良いとは言えません。
ある程度のマーケット・シェアを確保した企業だからこそ、一定のシェアを維持するためにも広告は欠かせません。シェア拡大のために大量の広告を出しておいて、目標のシェアに達したら広告などのマーケティング活動を止めてしまうわけにはいきませんから。となると 費用対効果にシビア になります。つい最近までは、CCTVの1チャンネルや2チャンネルのゴールデン・タイムでコマーシャルを流すことで満足していた企業も、地方テレビ局の視聴率が高い時間帯などを組み合わせた効果の最大化を求めてきたりするようになります。

高級品の消費は一巡した感があります。自動車も大型平面テレビも多機能冷蔵庫も、その時点で手の届く人民はみな購入を終えました。あとは、買い替えと"お金持ち"にランクアップしてきた人民による需要を期待するしかありません。こうした需要も数的論理でいくと、日本市場よりは期待できるのかもしれませんが....
ここ数年で生産能力を高めてきた高級消費財は、在庫を抱えるか、生産調整を始めています。以前よりも市場規模の拡大が見込め無くなったいま、こうした 企業はシェア拡大から利益重視、そして経費圧縮の方向に転換 しつつあるようです。食品やトイレタリーなどの大衆消費財はまだ大丈夫と言った感じですが。

ここ中国でも、数年前のようにダイナミックなビジネスがしにくい状況になってきたように思えます。まぁ、マトモになってきた、と言えば、それまでかもしれませんが....





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Last updated  2006.02.20 17:53:09
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なるほどです。  
まかぼろ  さん

Re:なるほどです。(02/20)  
まかぼろさん、コメント&トラックバックありがとうございます。

>経済的には国の中に別の国があるような状態ですから一概には言えないのかもしれませんが、もしかしたら今年の中国経済のキーワードになるかもしれませんね。
確かに、いまだに景気のいい奴らもたくさんいますね。 (2006.02.24 20:00:45)

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