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2016年05月09日
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カテゴリ: 政治について
 今日は。
 いま神奈川県議会で起きようとしている「共産党に対する代表質問制限」問題について、5月2日に藤井克彦県議が状況を説明するつどいがおこなわれ、私伊東もそれに参加してきました。以下、共産党神奈川県議団の資料・説明をもとに記述を進めます。

1.3月議会で何が起きたか

 「神奈川県議会で共産党の代表質問制限検討」
 この一報を聞いたのは4月半ばでした。
 自民、公明などの多数派が言い募る「未熟な勢力には代表質問の制限が必要」。では、その直接のきっかけとなった3月の議会で何が起きたかを以下に記します。

・本会議の「委員会審査結果」に対する賛否を一部間違えた

 議会で出される請願は
 1.「議会の常任委員会」の審査、採決
     ↓

   この場での討論は賛成・反対の理由を述べるもの

 この中で委員会の採択結果賛成である2つの請願を誤って反対するものとしてあげてしまいました。その原因・背景として

 「討論は、予算も含めたすべての議案・請願を一括して1回で行う。 反対討論と賛成討論、どちらか一方しかできない 」
 という神奈川県議会の運営ルールが。

 この時の討論は
 1.2016年度当初予算案に対する反対意見
 2.県民から出された請願に対する賛成意見
 を述べるものだが「運営ルール」上、賛成or反対どっちかの討論しかできないので、「 委員会審査結果に反対する討論 」という形をとって発言しました。


 委員会審査結果 ○(可決) 共産党は反対し否決を、と討論
・7件の請願
 委員会審査結果 ×(不採択)共産党は反対し採択を、と討論
・問題になった2件の請願
 委員会審査結果 ○(採択)  共産党は賛成し採択を、と討論



 この時の討論は反対討論として共産党、賛成討論として自民、民主(当時)、公明、維新(当時)、県政会という順番で行われていました。共産党議員団は議会事務局に「誤ってしまったので訂正処理したい」と申し出、議会局を通じて議長の了承を経て訂正と謝罪の発言を行いました。
 議事進行上、「討論終結・採決」に入る前に、討論に日程の中で訂正処理を済ましたわけで、影響は最小限にとどめることができたし、謝罪も本会議の公式の場で行い議会のルールの中で適切に処理したわけで、それを蒸し返して「代表質問を自粛しろ」などという自民党などの要求は不当と言わざるを得ません。

2.発言封じが意味するもの―意見発議機会の大幅な減少

 以上、集いのレジメに沿って事実経過を記しましたが、討論のルールが分かりづらいし、議案に対して誠実でない(賛否の討論が「予算も含めたすべての議案・請願を一括して1回」で行われる形)部分など、いろいろ思うこともありますが、それでもルールはルールとその中で対応した共産党議員団に対して、自民党など多数派は「代表質問の制限」を押し立ててきました。「奪われるのは代表質問だけだろ」というならそれは甘いです。議員個人の「一般質問」はどういう取り決めになっているか。

・交渉会派所属議員⇒4年間16定例議会で一人2回
 ・非交渉会派所属議員⇒4年間16定例議会で一人1回


 私が住んでいる岩手県の県議会では1年に1回ですか。それでも少ないなと思うものですが、それが2年に1回、議員によっては4年に1回では「おいおい」としか言葉が出ません。その中で代表質問は毎議会行うことができるので「託された有権者の意思を議会の場に出す機会」としては大きなウェイトを占めるものです。

3.共産党議員がいないときといるときの変化

 1の項で請願という言葉が出てきますが、この言葉の意味を辞書でひくと「自分の希望がかなうように願い出ること。国民が国または地方公共団体に対して文書で希望を申し出ること」とあります。様々ある生活上の要求を議会にあげる請願は各議会で行われますが、請願を議会にあげるためには紹介議員が必要となります。

 これを頭において…今年4月26日付の大山奈々子議員のブログ記事でひとつの事象が記されていました(「Twitter検索 #神奈川県議会」 http://nanako.jcpweb.jp/archives/3740)。

 2011年から2015年の4年間に受理した請願が54件。
 2015年から2016年の1年間で受理した請願が47件。


 11年から15年…この期間は共産党の議員が神奈川県議会に不在。何もしなかった、というわけでもなかったようですが、大山さんの記事にも記されているような実態で議会・議題にあげられていない状況が続きました。生活者・福祉方面の請願に理解のない議会の中で、全国屈指の財政力の割には、それが相応に住民の生活に回らない事態になっていました(15年神奈川県議選・共産党法定ビラ1号より)。それが共産党議員が入り、この方面の議案が議会の俎上に乗ることも多くなり、少なくない改善の芽生えが起きはじめています。

4.それにおそれを覚えはじめた既存勢力

 「うるさい」声が議会に乗りはじめ、今までより「仕事量」が増えてくるなかで、これまで安穏としていた勢力が…目を覚まして切磋琢磨してくれればいいのですが、そうではなく足引っ張りにいそしむ様子も目にしまして。その一つの象徴的事態が前年7月の県議会海外調査にまつわる出来事です。ウエブでは君嶋ちか子議員の記事(15年7月17日「徹夜に及んだ議会運営委員会」 http://kimisima.jcpweb.jp/archives/1057)に記されていますが、該当する海外調査が果たして「県民福祉の向上に資する重要な課題」にふさわしいものか疑問…というのをきっかけに他会派が煙たがっている様子を、その時期以降に行われている議会の動き―その極致が「代表質問剥奪」に見ることができます。

※他の参考資料として神奈川新聞「『県議会、共産と他会派に深い溝 代表質問制限協議へ』http://www.kanaloco.jp/article/166486」も紹介します。

5.議会を「市民の生活向上」の役割で改善する―必要なのは「政治は暮らしにかかわる」という意識を有した市民の目

 15年のいっせい地方選挙以降、関東地域・東京区部の地方議会で自民党主導で少数会派の質問制限が行われることが相次いでいました。これまで多様な意思を議会に提示し続けていた少数、あるいは一人会派の議会内でできることを切縮めることで、“多数派”の行動を制約なく押し進めようとする様子が見えて取れます。少数意見は、ある意味「問題の先鋭」ととることができます。つまり、多数派が拾えていない「生活にある実態」を示すもの。
 ハンセン病患者の施設の苦しい実態を調査し、国会で取り上げたのは当時少数会派だった共産党の議員でした。議論の俎上に乗ったことで時間がかかったものの改善が図られ、基本法の成立までに至ったわけです。

 元々議会は「選挙によって選ばれた議員によって構成される、選挙民の意思を代表して立法などに参与する合議制の機関」というふうに辞書に説明されています。法律を定めることはイコールして該当範囲の市民に影響与える以上、多様な角度からその形成が図られなくてはならないのではないでしょうか。それが投票率低下に示される市民有権者の関心低下を利用して「市民有権者の意思を拾い上げる機能の切り縮め」の方を図るのには冗談じゃない、という思いを持ちます。

 その先鋭となっている神奈川県議会のこの事態を防ぎとめることはひとつ共産党のためだけでない重要な意味があることを以上述べた理由から感じ取っていただき、多くの人に関わり持っていただくことを願って項を閉じるものです。

 なお、神奈川県議会議員への意見要請先の資料は敗レ傘(横浜駅取材班)さん―ツイッターアカウント @kenketsumiyagi―制作資料がお役にたつと思います。サイト参照ください。





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最終更新日  2016年05月10日 10時23分55秒
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