2025年10月04日
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カテゴリ: 「愛」「命」



韓国の信仰の友より2025年9月29日・30日・10月1日・2日・3日・いつも有難う御座います。

2025年9月29日

敷居の上で砕かれたもの
勝利の歓声の中で奪われたイスラエルの契約の箱は、敵の心臓部、ダゴンの神殿の奥深くに安置されました。人の目には敗北と恥辱に映りましたが、その夜、神殿の内には誰も知らぬ聖なる沈黙が流れていました。世のすべての偶像がそうであるように、ダゴンもまた人間の手で造られた石の塊にすぎなかったのです。
最初の夜明け、驕り高ぶっていた神像は地に顔を伏せて倒れていました。人の手がそれを再び立て直しましたが、二度目の夜明けの光景は違っていました。「その頭と両手首は敷居の上に切り離され、胴体だけが残されていた。」(5:4)�自らを救う知恵の頭も、抗う力の手首もなく、最も低い敷居の上で粉々に砕かれていたのです。かつて最も高い所で拝まれていた神が、最も低い所で完全に無力化された瞬間でした。それは、人間が積み上げた信念と驕りが崩れ去った光景でもありました。
これは単なる石と木の争いではありませんでした。沈黙のうちに臨在される生ける聖なる方の前では、人間の欲望が作り出したすべての偶像は、このように自ら崩れ去るしかないのだという荘厳な神託でした。
見えざる神の御手が触れると、堅固に見えた町は呻きと苦しみに満たされました。その時、人々は悟り始めたのです。真の神性とは戦利品のように閉じ込められるものではなく、偽りの神殿を裁き、虚しい信仰を打ち砕く生きた力であることを。
今日、私の心という神殿の最も高い所に据えているものは何でしょうか。それは、敷居の上で砕かれるべき、もう一つのダゴンではないか――静かに自らを省みます。

2025年9月30日

帰路、涙とともに歩む従順
泣き声混じりの歩みがありました。生まれたばかりの子牛から引き離された二頭の母牛。その本能は、後ろに残された我が子に向かって叫んでいましたが、その足取りは不思議にも、一切の迷いなくベテ・シェメシュへと向かうまっすぐな道へと進んだのです。右にも左にもそれず(サムエル記上 6章12節)、進みゆくその悲しいほどに聖なる行列。それは単なる動物の帰宅ではありませんでした。死すべき定めの存在が神の臨在に耐えられないことを悟った、異邦人による凄絶な告白であり、あるべき場所へと戻る、聖なる帰還の序幕だったのです。
私たちの人生はどうでしょうか。世というペリシテの地に奪われてしまった契約の箱、すなわち聖なる使命を胸に抱いて生きています。しかし、世の豊かさや安楽という子牛に縛られ、本来進むべきベテ・シェメシュへの道から目を背けがちです。主は時に、私たちの最も弱い本能に逆らう道へと私たちを召されます。後ろを振り返りたい未練の叫びが込み上げても、なお私たちを導かれるその御手は、私たちをまっすぐな道へと向かわせるのです。
母牛の鳴き声は、不従順の叫びではなく、最も正直な従順の賛歌でした。痛みを知るからこそ、犠牲の重さを知るからこそ、その従順は一層輝きを放ったのです。あなたの人生が今、泣き声混じりの歩みであっても大丈夫です。その歩みが主に向かうまっすぐな道の上にあるのなら、あなたの全てのうめきは、神が生きておられることを証明する、最も劇的な賛美となるでしょう。最も偉大な従順とは、涙とともに歩む、まっすぐな道なのですから。

2025年10月1日

助けの石
乾ききった大地に、虚しさを運ぶ砂塵が魂を切り裂いた二十年。忘却の川の彼方へ追いやられた契約の箱のように、イスラエルの心もまた冷え切っていきました。バアルやアシュタロテ――豊かさを約束するかのような、しかし空しい偶像の陰において、民は迷える羊のように呻き、さまよいました。魂の渇きは、深い海の塩水で満たそうとすればするほど、さらに焼けつくように募り、圧政の鎖は現実の重みとなって心臓を締めつけました。
しかし、その果てしない絶望の荒野で、ミツパの丘へと私たちを呼び集める声が響きました。「もしあなたたちが心から主に立ち返ろうとするなら…」(サムエル記上 7:6)その声は、忘れ去られていた天の声であり、乾ききった心に染みわたる命の雨のようでした。イスラエルは虚しい神々の衣を引き裂き、心に澱んで腐りかけていた罪の水を残らず注ぎ出しました。祈りの香りが立ちのぼり、涙の川が溢れ流れたその聖なるミツパ。そこは死が命へ、絶望が希望へと変えられる復活の現場でした。
ミツパでの祈りがまだ終わらぬうちに、ペリシテは誇り高く槍を振りかざし、死の影のように再び迫ってきました。人の力が尽きたその絶体絶命の時、天は震え、轟くような叫びを放ちました。その雷鳴は、ただの自然現象ではありませんでした(7:10)。それはイスラエルのために戦われる神の怒りであり、また彼らを愛する神の咆哮でした。敵の槍と剣は力なく折れ、誇り高き馬の蹄は混乱の中へと散っていきました。
勝利の叫びが静まったミツパとセンの間に、サムエルは黙って一つの石を立てました。華やかな戦利品ではなく、無骨で名もない石ころでした。しかしその石はこう囁きました。「エベン・エゼル――ここまで主が私たちを助けてくださった。」(7:12)この石は過去の勝利を封じ込めた記念碑ではなく、今日を生きる私たちに、そして明日を迎えるすべての人々にとって、生きて息づく約束の証なのです。絶望の谷で道を見失うとき、失敗の重みに押し潰されて座り込むとき、この「助けの石」を思い起こしてください。あなたの人生のただ中に立てられた「エベン・エゼル」を仰ぎ見てください。昨日私たちを助けてくださったその御手は、今日も共におられ、永遠に至るまで導いてくださるのです。

2025年10月2日

人間の英雄を求めるゆがんだ民
時の埃に覆われたラマ、その肩越しに長老たちが老いたサムエルの前に立ちました。彼らの声は確かに力強かったものの、その響きの奥底には時代の不安と深い恐れが、大河のように流れていました。「我々に王を立て、他の国々のように我々を治めさせてください。」(サムエル上8:5)
これは単なる政治的な要求ではありませんでした。見えざる王の息遣いよりも、目に見える王の鎧を。誠実な契約の約束よりも、人の剣と槍を信頼しようとする、悲しい合唱でした。彼らは自由を求めながら、実は最もなじみ深いくびきを望んでいたのです。恐れが生み出した信仰の変質であり、目に見える安全網にすがろうとする不安の影に過ぎませんでした。
では、神の御心はいかがだったでしょうか。主は怒りよりも先に、深い悲しみを語られました。「彼らが捨てたのはおまえではなく、わたしを捨て、わたしが彼らの王であることを望まないのだ。」(8節)ああ、なんと痛ましい愛の嘆きでしょう。愛は決して力づくで縛ることはありません。全宇宙を抱いておられる方でありながら、ひと握りの民の心を失った王の孤独がここにあります。見える冠の重みに押し潰され、天の御腕に身を委ねようとしない民を前にした父の寂しい後ろ姿が映し出されています。神はときに、私たちが望む道をあえて歩ませ、その果てにこそ本当の渇望が何であるかを悟らせるのです。
結局、彼らは王を得ました。しかしその代償として、息子たちは戦車の兵士となり、娘たちは香油を調合する者となり、最良の畑とぶどう畑は税として差し出されました。自ら選び取った華やかな軛(くびき)だったのです。
今日、私たちの心はどこを向いているでしょうか。夜の不安が深まるとき、私たちもまた「見える王を与えてほしい」と叫んではいないでしょうか。富や名誉、権力という名の王を立てながら、真に私たちの存在の王であるお方に、その座を明け渡せずにいる愚かさを繰り返してはいないでしょうか。ラマの砂塵が、今日の私たちにも静かに問いかけています。

2025年10月3日

道の上にある摂理
人生は時に、失われた数頭の雌ろばを探してさまよう疲れた旅路のようです。 父の心配に満ちた顔、肩にのしかかる責任、荒野を吹き抜ける乾いた風の中で道を見失う心細さ。若きサウルの姿はまさにそのような旅程として登場します。 彼の心は取るに足らない家畜に縛られ、それを見つけられなかった失敗感に足を引き返そうとしました。
しかし、サウルが喪失の痛みに座り込もうとしたその時、神の壮大な物語は思いもよらぬかたちで幕を開けます。サウルが雌ろばを探してさまよったその道の上には、すでに彼を待っていた先見者サムエルの眼差しが注がれていたのです。すべては偶然に見えましたが、その偶然のかけらを集めて必然という大きな絵を描かれる神の御手がありました。やがてサウルを迎えたサムエルは言いました。「あなたの雌ろばのことは心配するな、すでに見つかった。イスラエルが慕い求める者は誰か。それはあなたとあなたの父の家ではないか。」(サム上9:20)
私たちはどれほどしばしば、地上の「失われた雌ろば」にとらわれ、天の御心を見失うことでしょうか。小さな失敗、ささいな悩み、解けない人生の課題が、まるで世界のすべてであるかのように心を覆います。しかし神は、まさにその失敗の曲がり角で、絶望の路地の果てで、私たちのためにまったく別次元の運命を備えておられるのです。
もし今あなたが何かを失い、重苦しい道をさまよっているなら、顔を上げてみてください。雌ろばを探していたその道が、実は王国の門口へと導く神の小径であるのかもしれません。私たちの日々の取るに足らぬ営みの中に、最も偉大な召しが秘められているのです。

謝謝 感謝 ハレルヤ

アーメン・アーメン・アーメン・アーメン・アーメン

아멘・아멘・아멘・아멘・아멘・아멘

阿們・阿們・阿們・阿們・阿們・阿們・阿們



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2025/8/24オリュン教会日本語礼拝(韓国)「心は燃えていたではないか?」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/YFCusdywyQo?si=i3CoDEyaucxlJKKW


2025/8/3オリュン教会日本語礼拝(韓国)「主の忍耐」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/tTv8lS8d7vM?si=kmHdrlbXcxkroKA3


2025/8/10オリュン教会日本語礼拝(韓国)「5つのソラ④」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/HZtxip8Uq9A?si=GQnLR3taErjm312d


2025/7/20オリュン教会日本語礼拝(韓国)「5つのソラ③」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/UfYZKNqrZ0E?si=Ft34Rfhcbffk_DBS


2025/7/13オリュン教会日本語礼拝(韓国)「5つのソラ②」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/lYIxHIrZwNI?si=AwWrKot-dMyk3aHB


2025/7/6オリュン教会日本語礼拝(韓国)「5つのソラ①」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/YP1fMM2v1tA?si=QT9-l4wAYGcztuMJ



(韓国) 2025/7/27渋谷区ベテル教会&葦のかご教会夕拝「同じ血の流れる家族」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://www.youtube.com/live/55RSDdrDkmg?si=L6iJK_kG2jFWaTb7


(韓国) 2025/6/15オリュン教会日本語礼拝「あなたを孤児にはしない」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/6HuqOJQMzZs?si=yM9WcNd9Wn2wZ9Qd


(韓国) 2025/6/8オリュン教会日本語礼拝「聖霊により生き返れ」能瀬熙至伝道師((日本語/韓国語)
https://youtu.be/W6m70es1_GM?si=Ebye5qBtaEWKTqW0


(韓国) 2025/6/1オリュン教会日本語礼拝「主はあなたを喜ぶ」能瀬熙至伝道師((日本語/韓国語)
https://youtu.be/tzlJjVrDJtc?si=V0-YWv-_f3ICZc-S


(韓国) 2025/5/25オリュン教会日本語礼拝「結びついた友」能瀬熙至伝道師((日本語/韓国語)
https://youtu.be/7qVCTJxIOko?si=kTuBnuaw-FVdCFDv


(韓国) 2025/5/18オリュン教会日本語礼拝「結婚と夫婦」能瀬熙至伝道師((日本語/韓国語)
https://youtu.be/W-ih-O22bmQ?si=VCiIIg0owd1jb4G7


(韓国) 2025/5/4オリュン教会日本語礼拝「親と子の関係」能瀬熙至伝道師((日本語/韓国語)
https://youtu.be/L9in8blLOzQ?si=Bo0W06vBo02Kgj0a


(韓国) 2025/4/13オリュン教会日本語礼拝「私の為の十字架」能瀬熙至伝道師((日本語/韓国語)
https://youtu.be/koN9EF16LZU?si=sqvaf70X3UNaRULc


(韓国) 2025/4/6オリュン教会日本語礼拝「聖餐に与る恵み」能瀬熙至伝道師(日本語/韓国語)
https://youtu.be/X_LkE6FgyOI?si=Po2kMdnLMUQGXuNs


(韓国) 2025/3/23オリュン教会日本語礼拝「宮清め」能瀬熙至伝道師(YouTube(日本語/韓国語)
https://youtu.be/QG0CQwQra2w?si=G0sVpjO9MYaP0wsv


(韓国) 2025/3/9オリュン教会日本語礼拝「心を裂いて」能瀬熙至伝道師(YouTube(日本語/韓国語)
https://youtu.be/Km2BL-S3oEM?si=AM84n-lafuojHOZa


(韓国) 2025/01/12オリュン教会日本語礼拝「神は愛なり」能瀬熙至伝道師(音声プログ(日本語/韓国語)
http://www.podbbang.com/channels/1790267/episodes/25075994


【賛美】主の計画の中で
Seekers (Within Your Plan
주님의 계획속에서
https://www.youtube.com/watch?v=NjUEbhpxJYE&feature=youtu.be


【賛美】いつもいつまでも
Seekers (Always
andForever
항상영원히까지
https://www.youtube.com/watch?v=MsfDBkdK3XQ&feature=youtu.be






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最終更新日  2025年10月04日 09時03分45秒
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