ケーキ屋さんを始めるまで その５
ケーキ屋さんの始めるまで その５さて、店舗が決まり、いよいよ具体的に話が進み出しました。
もう夢物語を言っている場合ではありません。
現実が迫ってきました。
まず、内装工事をどうするか。予算は？工事はどこに頼む？
考えなくてはいけない事が色々あります。
そうこうする内に、大家さんの方から
内装業者を大家さん側の店舗と同じ所にすれば、
工事費用を勉強してくれるとの打診。
もとより業者につても無く、少しでも費用が安くなるならと、話に乗る。
(後々失敗したぁ～とわめく事になるのだけれど…)
店舗の設計図を考える。
あーでもない、こーでもないと図面を書いては書き直し。
何せ素人なので、良いのか？これで？いやいや…の繰り返し。
とりあえずもらった見取り図を広げ、
厨房部分、接客部分の広さを考える。
見取り図の縮尺にあわせて、冷蔵庫やオーブン、作業台といった、
厨房用品なんかの大きさをカタログで見て同様に縮尺し
パズルのピースのようにそれぞれの機材分作り、図面に合わせる。
作業の動線を考慮しつつ置き場所を決める。
そうこうして作成した設計図を工事業者に渡し、
それを元にきちんとした設計図をもらった。
………？…え？これ…？
私達は図を見て一瞬固まった。
だってね、殆どそのままだったの。
素人の私達が書いた設計図、そのままだったの。
綺麗に清書してくれただけに程近い 設計図を持ってこられたの。
え”～っ！？そんなんでいいわけ～？
私達が業者に不安を覚えたのも無理はないでしょう？
そして不安は小なりとも的中する。
それは又、後ほど…
不安を抱えながらも、厨房機器、ケーキ材料、包装用品なんかの各々の業者探し。
内装が出来上がれば、ガス、水道、電気、電話の手続き。
何よりどんなケーキを商品として置くのか。
それらの価格はどれくらいにすれば良いのか。
最低限でも食べていける収入にするには
どれ程の売上を上げなければならないのか…
工事業者の代表者や大家さん、その他関係者から色々な話を聞き
アドバイスをもらったり、叱咤激励を受けたり。
夢が現実に近づくほど、不安が増していく。
不安が高じて私と友人との間で多少の言い争いも起こる。
こんなんで本当にお店なんてやっていいのか？
まだ、やめれるぞ？
なんてネガティブな心が囁く。
けど時間は待ってくれない。日々出来上がっていく店舗を見、
もう、やるしかないでしょう！
居直りにも近い心境で準備を進めて行く２人なのでした。
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