ぶたりしあす

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唇~Dukeと僕~ ”僕”からの視点編


ドラマのワンシーンの様に目を大きく見開いた僕も、すぐに彼の唇になれる。彼の湿った唇に僕が今度は舌でお返しをする。彼は絶妙に僕の舌を吸い寄せて、二つの顔は闇の中で一つになる(ホラー映画の様な表現だが)。
もう、いとおしすぎて、絡まった舌を離すことが出来ない。
僕が吸い寄せて、彼が吸い寄せて・・・。
この時間が永遠なら、と切に願う。
彼の酸素を吸えれば、空気なんかいらない。火もいらない。彼が暖めてくれるから。空もいらない。彼を一生見てればいい。食べ物だっていらない。彼だけで十分。あとあと冷静に考えてみるとそう思っている自分が不思議だが、その瞬間はそれが当たり前で。自分とデュークと呼ばれる存在だけが、うちらの世界だった。少なくとも唇を寄せている間は。

18歳の僕にとって、年齢だけ考えるとデュークは大人である。27歳。僕が中学に入学する時、彼はもう就職していたと思うと、どこか売春的な響きがしてくる。でも、実際年なんてさして大したものではなかったが。

もう、どれだけ彼とキスをしているのだろうか。まだ、離したくなかったが、僕は彼を悦ばせたくて、彼の唇を置き去りにして、耳に息を吹きかける。
それに合わせて、彼の吐息も荒くなる。耳を軽く噛んだ。
彼も彼で僕の乳首を微妙にそして絶妙に指で弄ぶ。右に回したと思ったら、そのまま引っ張ったり、逆回転したり。
僕も仕返しで、彼の乳首を吸ってみる。快楽で声を漏らしている彼に悪戯をしてみたくなる。何故か引き出しにある手錠を彼の右手に付け、もう片方をベッドに付ける。左手は紐で縛り、同じようにベッドに。序でに目隠しもして、彼はベッドになった。
あとは、僕の肢体放題。いや、したい放題。

もう前戯は要らない。
ジムで鍛えた筋肉がのった奇麗な体を見る。いや、奇麗と言うよりは、ごつごつした逞しい身体。凄くいやらしい。
その完璧な身体と対するかの様な小振りな彼のコドモを口にする。
そのアンバランスな不思議な身体がやけに魅力的で興奮させる。
あっ、という、身体に不似合いな声を出す彼に、僕は舌と唇を上下に、時に手を使い彼を悦ばせる。
指に唾液をたっぷりつけて、穴を刺激する。大きい割には穴も締まっている。先ずは人差し指を入れて、色んな方向に押して、彼の壁をつく。
それでも、唇は彼のコドモから離さない。空いている方の手で右の乳首を刺激する。ヨガも吃驚の動きをして彼は善がっている。

彼の目隠しを取る。同時に手錠から開放させる。
彼を見ると、物欲しそうに僕の目を見つめる。緑色の大きな瞳が、垂れ目の物乞いになっている。
もう、3本の指では足りないと、目が訴えていた。
コンドームも付けぬまま、僕はゆっくりと彼の穴に自分のモノを挿入する。
少し痛みで歪ませた顔も数秒で好奇の快感に変わっていた。
足を持ち上げられて、恥ずかしい格好をさせられている彼も、快感の前では何も出来ない様だ。
唇を重ねて、今度は本当に一つになる。
彼の息と同様に僕の息も荒くなる。僕が射精の合図を彼に送る。
小さく頷く。
・・・数秒後。僕は、そして彼は、絶頂を迎えた。
勢いよく飛んだ彼の白い、鉄を含んだ液体は、彼の唇に着陸した。
僕は彼の身体の中に出してしまった。
彼の穴から自分のモノを引き出した途端、彼はトイレに走っていった。
先が分かっている自分としては可哀想である。
でも、止められなかった。

数分後。平静を取り戻した二人は、今度はゆっくりと接吻を交わした。
この世界が、僕と彼だけならと、僕はまた、切に願った。


↓に続く。
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