ぶたりしあす

ぶたりしあす

「小説」 男と女。





部屋に入ると既にゆうきの身体は震えの限界が来ていた。全身の汗が重力により下にぽたぽた落ちる。その様子に気づいた男も、大丈夫かと声を掛けてくる。もはやゆうきにはその声は届いていないようだ。その途端、ゆうきは吐き気を催す。全身に痛みが走り、立っているのも儘ならない程だった。瞳からぽろりと涙が零れる。男は困惑して、どうしたんだと声を掛ける。その声と重なる様に、ドアの閉める音がする。店を出て行こうとするゆうきの側で、マネージャーが、やっぱりなと呟いた。

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痛みと共に暗闇を駆けるゆうきの頭には彼の事しかなかった。ほんとうにすまないと。家に帰ると彼が、おかえりと言った。ゆうきの様子を見るなり彼は、お前大丈夫かと言った。なんでもないから、とゆうき。そして彼は続けて言う、お腹に子供がいるんだから気をつけてくれよ。


歌舞伎町2丁目。立ち並ぶビルディング、ネオンの光、消えない灯、遠くの神社、泥酔で嘔吐し嗚咽する若者達。全てのモノ、全てのコトがこの2丁目を形作っている。全ての人が他には無いナニかをこの地に見出し、魅せられる。
ゆうきもまた、その一人だ。

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数日後、暇を持て余したゆうきはふと2丁目に立ち寄る。
”若い女の子好待遇”
そう、ゆうきは2丁目のとある建物の2階の1画にいた・・・。 終わり(始めに戻る)

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