音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年07月12日
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メキシカン・ロックの礎を築いた1枚


 1968年に結成されたスリー・ソウルズ・イン・マイ・マインド(Three Souls in My Mind)というバンドは、1971年のアバンダロ・ロック・フェスティヴァル(メキシコ版ウッドストックとも称される音楽イベントで、メキシコ州のアバンダロを舞台に開催された)に代表されるように、アングラ時代のメキシカン・ロック創成期を担った。このバンドは、メンバー間の確執から名義を巡る訴訟問題に発展したが、そのメンバーだったアレハンドロ・ローラを中心に結成され、メジャー・レーベル(WEA)からデビューしたのがEL TRI(エル・トリ)というバンドだった。

 EL TRIとしてのファースト作となったのは、1985年発表の本盤『シンプレメンテ(Simplemente)』である。真っ赤な色に塗られたジャケットには、ごくごくシンプルにバンド名のロゴが中央部に配され、下部にアルバム表題(表題は、スペイン語で“シンプルに”の意味)が見える。

 知名度・人気度という点では、このバンドの代表曲に数えられる5. 「トリステ・カンシオン(哀しき愛の歌)」 と8. 「メトロ・バルデーラス」 が収録されている。前者はメキシカン・ロックの超有名どころの名曲の一つで、後者はメキシコシティの地下鉄を題材にしたこのバンドのライヴでも定番の人気曲。

 これら以外にも注目したいナンバーをあと2つほどは挙げておきたい。2.「サン・フアニーコ」は、本作発表前年の1984年11月に起こったLPガス貯蔵施設の爆発事故をテーマにしている。死者500~600人、負傷者2000人という未曽有の大事故の犠牲者に捧げられたもの。こうした社会的テーマを曲にして取り上げるというのは、その後のEL TRIの作品でも続けられていく。一方、3.「ビシオーソ」は、ロック万歳的な内容かつ演奏のナンバーで、筆者的には本盤収録曲では5.と並んで特別にお気に入りの曲だったりする。


[収録曲]

1. Sópleme usted primero

3. Vicioso
4. Juanita
5. Triste canción
6. Agua, mi niño (La curva)
7. Violencia, drogas y sexo
8. Metro Balderas

1984年リリース。



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Last updated  2020年07月12日 04時42分10秒
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