音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年11月26日
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テーマ: 洋楽(3408)
安心して聴ける安定した演奏


 スティーヴン・スティルス(Stephen Stills,スティヴン・スティルス)は、バッファロー・スプリングフィールドを経てCS&Y(クロスビー、スティルス&ナッシュ)、CSY&N(クロスビー、スティルス、ヤング&ナッシュ)で名を馳せ、ソロ作やマナサスといったバンド・プロジェクトでも活動を重ねていった。そして、1975年にソロとしての第3作として世に出されたのが、本盤『スティルス/孤高の世界(Stills)』であった。

 1970~71年にソロとしての最初の2作品をリリースした後、スティルスは新バンドのマナサスの作品を2つリリースしている。1973年にこのバンドは解散したが、こうした経緯の後に制作され、リリースされたのが本盤であった。レコーディングの参加メンバーには、マナサスゆかりのジョー・ララ、ダラス・テイラー、ケニー・パサレリの名が見られ、CSN&Yのクロスビーとナッシュ(7.と9.のバッキング・ヴォーカル)、さらにはリンゴ・スター(9.のドラムス)がゲスト参加している。

 この盤のスティルスの音楽は、どこか柔らかい物腰に変わってきたような部分があり、それが従来のスティルス節と組み合わさっているような印象を受ける。バンドではなくソロに戻ったという状況と、マナサス活動中に結婚し子どもが生まれたといった私生活とも関係していたのかもしれない(ただし本盤発表後に離婚している)。

 感覚的な言い方で恐縮だが、この人の作りだす音楽は、個人的に妙に波長が合う。本盤もその例外ではなく、そうした“感覚的”な観点から何曲か挙げてみたい。1.「君の面影(ターン・バック・ザ・ペイジズ)」は、やや肩の力を抜いた雰囲気でありながら、びしっと決まっているのがいい。6.「ママに捧げるお伽話(トゥ・ママ・フロム・クリストファー・アンド・ジ・オールド・マン)」は上記の通り家族ができたことから作られた曲とされるが、確かにいい感じのリラックス度で曲が進行する。もっとソリッドでコアなスティルス節を楽しむという意味では、10.「バッド・シャッフル(シャッフル・ジャスト・アズ・バッド)」や11.「冷酷無情の世界(コールド・コールド・ワールド)」なんかがいい。

 それにしても、本邦ではこのスティーヴン・スティルスという人が話題に上ることがどうも少ない。曲もヴォーカルも筆者的にはツボにはまっていて、様々な楽器も器用に操って自分の音楽を作り上げることができ、実に稀有なアーティストだと思うのだけれど…。


[収録曲]

1. Turn Back the Pages
2. My Favorite Changes

4. In the Way
5. Love Story
6. To Mama from Christopher and the Old Man
7. First Things First
8. New Mama
9. As I Come of Age
10. Shuffle Just as Bad
11. Cold Cold World
12. Myth of Sisyphus

1975年リリース。




 ​
Stephen Stills スティーブン スティルス / Stills / Illegal Stills / Thoroughfare Gap (2CD) 輸入盤 【CD】




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Last updated  2020年11月26日 05時28分49秒
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