蒼き迷走

蒼き迷走

夢


「ん・・・?」

目が開けるとそこは暗闇。

自分の手が見えない程、濃い闇。

「ムヒョ・・・何処?」

ロージーは辺りを見渡し、ムヒョを探す。

だが、ムヒョどころか人影すら見えない闇。

すると、

「ムヒョ?」

ロージーの目の前にムヒョが現れる。

だが、その目は虚空を見つめている。

「ムヒョ、探したんだよ!!置いてかれたのかと思った・・・」

ロージーはそう言い、ムヒョを見る。

だが、ムヒョは動じず人形の様にただその場に立っている。

「ねぇ、ムヒョ・・・どうしたの?」

「・・・・・」

「ムヒョ」

「・・・・」

「ムヒョってば!!」

ロージーは大声を上げる。

すると、ムヒョの後ろに新たな人影が現れる。

「エンチュー・・・!!」

人影を見てロージーは呟く。

「・・・・」

エンチューは何も言わず、ムヒョ同様立っている。

だが、僅かにエンチューが笑い、右手を振り上げる。

「何を・・・」

ロージーは目を見開く。

エンチューの右手がムヒョ目掛けて振り下ろされる。

その時のエンチューの顔は楽しそうな顔をしていた。

「ムヒョ!!!!」

崩れ落ちるムヒョを見てロージーは叫ぶ。

倒れたムヒョから赤い液体が出てくる。

「う・・・」

目を見開き座り込むロージー。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


悲鳴を上げ、飛び起きるロージー。

「ハァ・・・ハァ・・・」

ロージーの体は汗で湿っていた。

「夢・・・?」

ロージーは涙を拭い、呟く。

そこはムヒョの事務所で、自分の部屋代わりに使っている部屋だった。

「それにしても・・・嫌な夢だなぁ」

ロージーは呟く。

「(ムヒョが死ぬ夢なんて・・・)」

ロージーは蹲る。

すると、

ガチャッ

「おい、うるせーぞロージー」

部屋に入るなり、そう言うムヒョ。

「ムヒョ・・・」

「ったく、人が寝てる時に大声あげるな」

ムヒョは呆れながら言う。

ぐっ・・・

「ん?」

自分の服を掴むロージーを見るムヒョ。

「おい、ロージー何やって・・・」

「置いてかないよね・・・」

「ロージー?」

ムヒョは首を傾げる。

「ムヒョは僕を置いていかないよね・・・?」

「何のことだ?」

「ムヒョは僕を置いて何処かに行かないよね・・・」

ロージーは呟く。

その体は少し震えていた。

「・・・・」

「僕、ムヒョに置いていかれたら・・・・」

ロージーは服を更に掴む。

「ロージー」

「・・・?」

ロージーが顔を上げた途端、ムヒョの顔がすぐ近くにあり、軽くキスされる。

「ムヒョ・・・?」

「バカだな」

ムヒョは真顔でロージーを見て呟く。

「俺がお前を置いて行くわけないだろ」

「えっ・・・・」

ロージーは顔を赤くしながらムヒョを見る。

「お前は俺の助手なんだからな」

ムヒョは言う。

「お前は俺の傍にいるのが当たり前なんだから、俺がどっか行くわけないだ
ろ、バカ」

「ムヒョ・・・・」

ムヒョの言葉にロージーは嬉しくなる。

「うん・・・そうだよね。僕はムヒョの助手だもんね・・・」

ロージーは笑顔で言う。

「わかったら、さっさと寝ろ。明日は早いぜ、ヒッヒッ・・・」

ムヒョはそう言い、部屋を出て行った。

         完

あとがき
夢馬様、どうでしょうか?
初のムヒョロジってことでかなり困惑しました。
気に入っていただければ光栄です。


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