あるが侭に・・・

あるが侭に・・・









僕は涙していた。
ただただ零れ落ちるその雫を拭うことなく受け止めていた。
悲観的思想が精神を支配し、無秩序な事象を連鎖させる。
生への意味付けが出来ず、求めるものが何なのかさえ忘却した。
飽くなき生へ探究心は既に消え去り、死への探求に心がめぐる。

僕は存在しているのか?
もし存在しているなら存在していて良いのか?

この二つの問いかけに心が支配され、雫が頬をつたう。

僕は悲しいのか?
悲しみを感じるということは存在しているのか?

命題は移り変わる。
しかし、この深い悲しみに支配され、無秩序な不安に包まれている僕には
これら命題に対する明確で論理立った解を見つけることが出来ない。
それがまた悲しい。。。

だから僕はただただ涙する。



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