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『第三は暴君型。 荀子は、身すぎ世すぎの便法として、一時的に暴君のようなトップに仕えざるを得ない場合もあるとして、次のように語っている。「そうした場合は、もっぱら相手の美点に目を付け、欠点には目をつぶることだ。成果を誉めてあげ、失敗には触れない。長所だけ語って、短所は口にしない。しかも、それをごく自然に演じて、わざとらしさを見せない方がよい」 また、「暴君に仕えるのは、カン馬に乗るようなものだ」として、カン馬を乗りこなす秘訣を、こう伝授している。 「うまく折り合いをつける必要はあるが、相手のペースに巻き込まれてはならない。大人しく仕えはしても、自分の信念を曲げてはならない。相手の言うことに決して逆らわないことだが、不正にだけは手を貸すべきではない」 逆らうな、しかし自分のペースを守れというのだ。暴君に仕えるのは、確かに難しい。荀子は、さらにこう続ける。 「もし相手の欠点を直したければ、相手の不安を利用すればよい。もし方針を変えさせたければ、相手の悩みを利用すればよい。また、君主としての心得を悟らせるには、相手の喜びを利用すればよい。取り巻きの小人どもを追い出すには、相手の怒りを利用すればよい。これが暴君を操縦する要諦である」 こういう言い方には、「性悪説」に立つ荀子の醒めた眼が感じられるが、それはまた、厳しい現実を生きる大人の知恵であるのだ。』(「中国古典の人間学」p278 守屋洋)欠点を直す ⇒相手の不安を利用方針を変えさせる ⇒相手の悩みを利用君主の心得を悟らせる ⇒相手の喜びを利用取り巻きの小人どもを追い出す ⇒相手の怒りを利用実に勉強になります。
2009.08.28
『海水を器にくみ、その器の海水を海に返せば、死生の道理をすぐ目の前で了解することができる』『海水を器にくみ、器水を海にかえせば、死生は直ちに眼前に在り』(「言志四録」 佐藤一斎)すさまじい言葉です。心に突き刺ささりすぎて、怖いくらいです。
2009.08.13
『あるとき、人生を大きく変えるアドバイスをもう一つもらった。第3章に出てきた友だちからのアドバイスと違って、今度のアドバイスは、使えて、賢くて、実証的に正しかった。パリでのクラスメートで、小説家志望のジャン=オリヴィエ・テデスコは、私が地下鉄に飛び乗ろうと走り出すのを止めてこう言ったのだ。「電車なんかで走るなよ」 自分の運命なんて鼻で笑ってやれ。私は自分に、予定に合わせようと泡を食って走り回らないようにしろと教えてきた。これはとても小さなアドバイスのように思えるかもしれない。でも、しっかり心に残った。電車を捕まえようと走ったりするのをやめて、私は優雅で美しい所作の本当の価値を知った。自分の時間や自分の予定、そして自分の人生を自分の思いのままにするということだ。電車を逃して残念なのは捕まえようと急いだときだけだ!同じように、ほかの人があなたに期待する成功に追いつこうとするのがつらいのは、まさしく、そんなことをしようとするからである。 自分の意志でイタチごっこや序列を捨てるのなら、それはイタチごっこや序列を外れるのではなく超えるということだ。・・・ 母なる自然は、私たちに自分を守る仕組みをくれた。イソップの寓話にあるように、そんな仕組みの一つは、手が届かなかった(あるいは手に入れなかった)ブドウはすっぱいに違いないと思える能力だ。でも、最初からブドウなんてバカにして相手にしないという積極的な理性主義のほうがもっと実り多い。積極的に行こう。ガッツがあるなら、仕事を捨てられる人間になろう。 自分でつくったゲームなら、だいたいは負け犬にはならない。 黒い白鳥の文脈で言えばこうなる。ありえないことが起こる危険にさらされるのは、黒い白鳥に自分を振り回すのを許してしまったときだけだ。自分のすることなら、いつだって自分の思いのままにできる。だから、それを自分の目指すものにするのである。』(「ブラック・スワン」(下) NNT P217-218)最後の締めがこれなのかと、一瞬、目を疑った。これはこれで、すばらしい話しだが、いい人すぎないか?仕事で、いろいろな人と接する。多くの人が、そして、重責を担っている人は特に、自分の決断が正しいと思い込む傾向が強いと感じている。恐らく認知的不協和を避けて、意思決定とその後の対応を行える人はいないだろう。人は一貫しているように他人(自分?)に見せたがるがゆえに、一貫しない判断を行う。若いころは、年齢を重ねれば、今よりも正しい判断ができると思っていた。しかし、年齢を重ねるにつれ、様々な利害の中で、一貫した答えを求める私は、自分が思っている以上に正しい判断ができないでいるのかもしれない。だからこそ、一人で生きていくのは難しい。
2009.08.12
政治家は本気で話しをしているのだろうか?本当に内需拡大で景気が回復すると思っているのか?外需なくして景気が拡大した時期がこれまで日本にあったのか?人口が減少することが確定している日本で、内需拡大を踏まえて、将来予想を行う人間が政治家にいることが信じられない。頭の悪い国民には、都合の良い未来を見せておけば、選挙に勝てると思っているのか、本気で内需拡大が景気回復を引き起こすと信じているのか、判断できない。はっきり言って、私は心から欲しい「お金で買えるもの」なんてない。でも世界には、「お金で買えるもの」が心の底から欲しいと考える人が大勢いる。私は、車だって走ればいいし、家だって住めればいいと考える。でも、世界には、高級住宅に住み、高級車に乗ることのために、必死な人が大勢いる。私は、高速道路が1000円になっても、遠くに行こうと思わない。明日から○○手当を貰うより、年金として貰える額を確定して、先日付小切手で渡して欲しい。出来ない約束はしなくていいから、今ある制度の中で、将来を約束して欲しい。それが暗い未来であっても、正しい試算であるのなら、嘘よりましだ。私たちは、上の世代がこのままの路線で迎える結末を正確に数字で示して欲しいと願う。彼らが描いた暗い未来を明るい未来に変えるのは、彼らではなく、私たちの世代なのだから。
2009.08.11
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