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♪ ノ ッ ポ 少 年 の 夢 ♪
185cmもある。
どこまで身長がのびるのか
孝夫にはわからない。
もうのびてほしくないと
心から思っている。
けれど自分で止めることが
できないこともわかっている。
のびすぎて背の低い仲間たちを
上から見おろすのが嫌だった。
孝夫は、150名いる2年生のなかで
2番目に高い身長だった。
1番高いのは188cmのK君で
バスケットの選手をしている。
中学2年だからまだまだのびるだろう。。。
へたすると190cmを超えるかも知れない。
そんなにのびてお前はいったいどうするのだと
いつも心のなかで自分を責めている。
身長というのは知らぬ間に
あっというほどのびるものである。
中学生になってから20cm
近くものびてしまった。
父も母もたしかに大きい方かも知れない。
48歳の父高井伸夫は、175cm・
41歳の信子は、167cmである。
孝夫はどちらかといえば母の容貌と
父の体形をそなえた素直な少年だ。
1日に何cmのびるのだろうか?
思春期というものは、肉体的にも
精神的にも急激に成長するものである。
しかしあまり身長が高すぎるのも
良し悪しで孝夫も両親もそれが
心配であった。
2mを超える大男になったらどうしょう。
スポーツも苦手だしこれといった
特技や才能も孝夫には見あたらない。。。
背の低いのも困るが反面185cm
にもなるとこれ以上のびないで
ほしいと願うのであった。
いつも友達や先生からも「孝くんは
背が高いんやからなんかスポーツを
やればいいのに・・」といわれていた。
でも何をやろうかと考えても思いつかない。
「僕のできるようなスポーツはないから」
といって適当に返事をしていた。
ところがひょんなことから自分の
やりたいことが見つかるのであった。
叔父貴(母の弟)の家を訪ねたとき
部屋の片隅に置いていた二つの青い
ダンベルをみつけたのだった。
そのとき孝夫は、「 これ頂戴!! 」
と叔父貴にいったのである。
「ああ~持っていけよっ!!
これで鍛えれば孝くんの体は
逆三角形になるよ””」
「大胸筋をきたえればなぁ・・・」
と叔父貴はそういいながら孝夫の
胸を右手で軽く小突いたのだった。
叔父貴はダンベル体操を
やっていたのである。
2kgのそんなに大きくない
ダンベルだったから孝夫には
丁度いい重さであった。
その時、よし””叔父貴に負けないように
僕も体を鍛えようと決心するのだった。
僕は、もっとたくましくなってやる!!
孝夫はやっと自分のやりたいスポーツが
わかったのだった。
自分のやりたいスポーツが何であるか
今まではわからなかったのに・・・
自分の体を徹底していじめぬけば、
肉体的に身長にみあう体格に
なるだろうと思った。
14歳にして自己の肉体改造
に目覚めた日であった。
叔父貴から「おまえの身長とスタイルと
容貌があれば、将来は男性モデルか
俳優としてやっていけるかも知れないねぇ~」
「顔も小顔で男らしいし、これから
もっと身心を磨けば日本いやっ世界で
活躍できる男になるかもなぁ!!
孝くんは、背が高いという
いいもんを生かすんだね!!」
叔父貴は、孝夫に優しく
そういったのであった。
孝夫は叔父貴の言葉にうなずいて、
「おじいちゃん!! 僕は、いまやっと
自分のやりたいことがみつかったわ!!」
「もっと体を鍛えて逆三角形の体になって・・・
モデルか俳優をめざして頑張るわ!!」
孝夫はそういったのである。
はいストップ!!
孝夫の将来は、モデルか俳優か?
身心を磨くことによってどんどん
成長していくことでしょう。
ここからは、あなたにおまかせ
したいと思います。
よろしくお願いします。
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