◇贈り物



●Ⅱ● そうは言っても、贈られ物も好き(2002年6月)

●Ⅲ● 贈り物と、モテる彼女たち(2002年6月)

●Ⅳ● 別れた人からの贈り物はどうするか?(2002年6月)

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★★★★★★★アナタガワタシニクレタモノ(2001年冬)★★★★★★★

基本的に、プレゼントされるより、する方が好きだ。

ボーナスが出て、家族全員に。
クリスマスプレゼント、お年玉、誕生日、バレンタイン、
母の日、父の日、結婚記念日、敬老の日…。
なんでもない日。思いつきで、プレゼントする。

例えば、こんな、嬉しい贈られ物。

毛布・・・・・・・・・・・・・夏も冬も、あったかい気持ちを。
炊飯器・・・・・・・・・・・・炊きたてのごはん、食べたい。
パーソナルハンディフォン・・・いっぱい、ちゃんと、話そう。長さじゃない。
枕・・・・・・・・・・・・・・こっちのは、抱える専用。
財布・・・・・・・・・・・・・母の日に。こじつけ?…近いから。
腕時計・・・・・・・・・・・・取った。600円かけて!?

例えば、こういう、嬉しい贈った物。

衣類・・・・・・・・・・・・・残念、心配的中、似合わなかった。
絵本・・・・・・・・・・・・・飾っといて、忘れた頃にまた見て。
目覚まし時計・・・・・・・・・起こせなくて、ごめん。
ピアス・・・・・・・・・・・・すごく近い所に、いられる凄さ。
ぬいぐるみ・・・・・・・・・・その人に似てる?いらなくなると困る…。

深夜、銭湯帰りに寄った「温泉ラーメン」の店長いわく、
「好きになったらダメだよ。好きにさせなきゃ」

好きになって欲しいから贈り物をする……部分もあるだろう。
相手を考えている時が好き……な、部分もあるだろう。

もらうより、あげるのが好きな理由の大半を占めているのが、コレ。

気に入ってくれて、すごく嬉しいという表情をされるのが、
たまらんのだ(逆も大いにあるのだが!)。
こういう、日常の中の絶頂みたいな快感?は、
本当にたまらん(ギャンブルか?)。

また、自分が知らなかった「自分の欲しいもの」に気付かされることもある。
嬉しい嬉しい嬉しい。
何倍にも、ふくれあがる。
「ほんとうにほしいもの」って、なんだろうか?
この「嬉しい」気持ち。
ありがとうありがとうありがとう。
そんな気持ちもある。

……………

おすそわけしたい。わかちあいたい。
世界中の人と。

遠くに苦しんでいる人がいたら、心の底から喜べない。
空気が汚れて悲しんでいる動物がいたら、本当には笑えない。
…そんな気もする…。

欲しいものは、実際手にできなくてもシアワセになれる場合も多い。

アナタとワタシはどうしても違うニンゲンだから、ズレがある。
こんなに嬉しくても、届いていない事もある。
嬉しく感じる場所が違う事もある。

そうすると、
いつまでもいつまでも、ほんとうのシアワセには手が届かない気がしてくる。

悲しく思う事はない。
シアワセにウソもホントもない。カタチもない。

ちょっとでも感じた嬉しい気持ちが、シアワセ。
感じられた自分の心が、シアワセ。
がっかりした思いを受けた自分の感情が、シアワセ。
プレゼントできる自分が、シアワセ。

……………

このHPを見てくれているあなたにも、プレゼント。
ありがとうありがとうありがとう。

ここで、こうしていられることの、
すべての環境に対して、みんな素直に喜べますよう。
ほんとうのシアワセを、みんなが追求できますよう。

本当は、モノが大事なわけじゃない事を、知る事。
「大事なものは、目には見えない」
星の王子様が習った時、きっと、みんなも習ったはず。

そして、いちばん最期に「お返し」出来るのがいいんだけど。

空気に、大地に、時間に、生命に。
ありがとうありがとうありがとう、と。

でもおそらく、
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、かな?
いちばん最期…そうならない為には…?

…………………


★★★★★★★★★そうは言っても、贈られ物も好き(2002年6月更新)★★★★★★★★★

私が、贈り物を受け取るのは、舞台が終わった時が多い。

芝居を始めた頃、田舎で応援してくれた友人や知り合いの方から、
上演の度に、花束や、差し入れのお菓子等をいろいろ頂いた。
観にきてもらうだけで嬉しいのに、とても恐縮した。
なのに、毎回学習しない私は、毎回差し出されるとビックリしてしまう。
そして「お気使いなく」と言いながら、やっぱり喜んでしまう。

相手のいない所で、その人を想像しながら「何を差し上げよう?」と思う楽しみ。

受け取った本人が、そういうトコロまで想像すると、また嬉しさもひとしお。

■………………

モノをたくさん持っていて、不自由していないヒトがいた。
自分の拘りがあって、何かプレゼントしても自分の好みでないとあまり感激してくれなかった。
ラッピングには全然構わず、カードなんかつけてもほとんど興味を示さなかった。
髪を切っても、眉を整えても、気付かなかった。

■………………

そういう部分に、とても注意深く感心を持つヒトもいた。
何をあげても、例えば道で拾った真ん丸の石とか、海で拾った歪(いびつ)な貝殻とか。
「へぇ!」と、目をキラキラさせて受け取ってくれた。
私はその顔が見たくて、せっせと餌を運ぶ親鳥のような気分になったものだが、
それは、私にだけでなく、
他の誰からもらうモノに対しても、そのように喜んでいたのだった。

ちぇ(笑)!

そして、贈り主が見えなくなると
「こんなの、イラナーイ」と、ほったらかしていたりもする。

おいおい。あんなに嬉しそうにしてたじゃん?
「だって、せっかくくれるのに、嫌そうにしたら悪いじゃん」
…はぁ、そういうもんなのか。
このヒトがモテる要因が、垣間見えたゾ。

■………………

何か変わった物を見つけると、ついプレゼントしたくなるヒトがいた。
あのヒトなら、この感覚に共感してくれるだろう、
こんな物もらって喜ぶのは、あのヒトくらいだろう、と。
(後日談として、私の親鳥魂が向こうの友情を愛情に変えてしまい、
 最終的に自分がボロボロになってしまったが…(苦笑))

もちろん、私からのプレゼントは的中したいへん気に入って頂けたのだが、
向こうからの贈り物は時に的を外れた。
「コレはイケてるが、こっちは全然ダメダメ、わかんない」みたいな。
そして私に似て親鳥魂が働く人で、
他の人へもたびたび贈り物をし、愛を撒き散らしていた。

■………………

私が描いた本人の似顔絵を、あっさり捨ててしまったヒトがいた。
「あ~、どっか行っちゃった」と、探すふり。
捨てたんでしょ?
「ん~だって、アレなんか太っててさぁ~」あっさり白状。

そうそう描けないモンなのにッッ。価値や感覚の違いか?
捨てるんならくれ。

ディズニーシーの土産を「アナタの分だけどっか置いてきちゃった」と言ったのも、このヒト。
後日部屋へ行ったら、シーのビニールの手提げ袋が転がってて
「ごめんね(せめて)コレ、いる?」
……いらないッッ。

他人のプライドというか、相手の気持ちをどう思ってるのだ?
私が高慢??

帰り際に、ビニール手提げを指して駄目押し「コレは(持ってく)?」
……いらんっちゅーにッッ!

悪人じゃない事は重々承知している。ただ無頓着で素直なだけ。
それにどう対応するか、つきあい方を決めるのは自分だ。
相手のせいじゃない。
もし
一生つきあっていこうという仲とか、お互いに責任を持つ意識とかであるならば、
もっと突っ込んだ会話をしなければやっていけん。

■…………………

他に、
芝居や仕事の差し入れや、誕生日のプレゼントでなく他人からもらう物、お土産。

私は勘繰り深く、嫉妬深く、さらに深読みしたがりでヒネクレ者の為(笑)、
どこへ、だれと、どういうふうに行ったか気になって仕方ない方であるが、
この際、そんな感情にフタを閉めて喜んで受け取ろうという場合も多い。
(フタしときゃ、知らぬ間に消える時もあるしねぇ)

ともかく、旅先で、誰かを思って購入する。
「会社つながりで、買って行かなきゃなんない」とか
「この間頂いたから、こっちもお返しのつもりで」とかでなく。

極力、純粋に。

何かの記念日ではないから、貰う方も思いがけない場合が多く、
これまた嬉しい。

「海外旅行先で、アナタが喜びそうな物をたくさん見つけて…
 一緒に行った友達に、なんでそんな物買うの?って言われちゃった。
 誕生日も含めて、豪華版だよー」
嬉しいなぁ、遠い空の下で思い出しててくれたんだ。

私以外の、仲良しのヒトと行った旅。
修学旅行、家族。
新婚旅行、友達、恋人。
その隙間に、私の存在を住まわせてくれたんだね。

それだけで、喜ばしいね。

それ以上、望まずとも生きていける。

ま、
そうは言っても(そういう訳で)贈られ物も、好きー。

■■■贈り物と、モテる彼女たち■■■(2002年6月更新)

●旅先で知り合った男性から気に入られた彼女。
彼女の誕生日に、
三つほども先の県から新幹線で会いにきて、プラダの小さなバッグをプレゼント。

よく女の子に、バッグなんか選んで買ってくるねぇ?
趣味とかあるでしょ?
「…こないだ会った時に、一緒に見たやつなの。
 欲しいなーとは言ってたんだけど、買ってくるとは…」

そんなヒトからもらうの、重くない?
「でも、わざわざ用意してくれたのを受け取らない訳にいかないでしょ?」

そんな彼女は、大学生の彼と同棲中。
「どうしよう、彼には見せられない~」
自分で買ったか、友達に貰った事にすれば?
「だめ。
 こないだ彼とも二人で買い物に行って、一緒に見てたの。
 プラダって高いし私に似合わないと思うけど、このタイプはいいねって」

結局、どうしたらいいかわからん、当分隠しておこう。
やっぱ重いよねぇ?こういうの受け取るの、と言っていた。

ちなみに隠し事は嫌いなので、彼にも男性にもそのそれぞれの存在を話してあるとの事。
ただし、彼がその男性と彼女が会うのを嫌がり(トーゼンだわな)
彼女は「もう会わない」と言ったのだ(おいおい)。

…で、ダシにされている私である。
あのキラキラ眼(まなこ)にほだされた経験を持つ身としては、なんとも言えん。
はははははははは。
(↑上の方の文章中の「キラキラ」のあたり参照(笑))


●女優を目指し、大阪から上京した美少女。
ホリの深い顔立ち、茶色の瞳、華奢なスタイルと豪快な性格、謎めいた微笑。
例えると、宝生舞チャンみたいな感じ。中性的なようで色っぽい。

単身の上京であるにも関わらず、男性陣が放っておかない為か
本人の努力によるのか、いつもまわりに取り巻き?がいるらしい。

知り合いの男性から自主映画の主演に申し込まれ、
参考の映画を観に行きましょう、から始まり
打ち合わせ、スタッフ顔合わせと称して、待ち合わせするが
いつも来るのは監督の本人だけだという。

彼女としては、いつスタッフに合わせてもらえるのかと思いつつおとなしくくっついていく。
しかも、毎回行くのが高そうでおしゃれなレストランで、必ず予約してある!

お金もナイし、ご馳走をおごって貰えるのは嬉しい。
でも、先日会ったのが自分の誕生日の前後。帰りの電車内で
英語のメッセージの入ったブレスレットを渡され…これはどんなもんか?と思った。
「夢をあきらめない」というような言葉。

ちなみにこちらの彼女は、男友達と同棲中で、意中の彼が別にいるそうだ。
「こっちは映画出演と言われてるから、断ることもないとつきあってるけど
 もし勘違いされてたら困るなぁ~。
 でも、その人は、一切オトコ関係の話しないんだよ。
 聞かれないから、私も黙ってるだけ」

確かに、告白されたり迫られたりしたらYES・NOが言えるけど、
この状況で若い女の子から何か言うのは、躊躇する。
10歳近くも年齢が上の、固い職業の男性である。

推察するに、YES・NOを、いやNOをはっきりされたくないのだろう。
可愛い美少女とデートするのは、楽しい。
返事がNOであれば、この潤いは得られない。
自分が踏み込みたい程の勢いがないのなら、現状維持が得策!
映画を盾に、傷つかない位置で、イイとこ取りなのだ。

「オトコを手玉に取って…」等と彼女を攻められ様もないではないか?


なんとも、現代の恋愛事情の縮図を感じるなぁ。


■■■別れた人からの贈り物はどうするか?■■■2002年6月更新


「結婚する時、昔の彼女の写真は捨てて欲しいと言った。
 彼が正直に持っていると話してくれたから」

このへんも、わからんではないのだが、自分の中で消化し切れてない。

「指輪等のアクセサリー以外は、処分する。
 モノに罪はないし、気に入っているから」

「いろいろ思い出すから、全部捨てる」「全部返す」

返されてもなー。持て余しちゃうね。質に入れる程高価なモンあげてナイし(笑)。

「以前の彼女が編物が上手で、セーターとか残ってるみたい」

『モノ』ととるか『思い』ととるか。料理が得意だったら後腐れなかったのに!?
………その人の受け取り方も様々だから、微妙だ。

思い以外の面で、大切な物や必要な実用品については、
ありがたく頂戴させてもらう。
一緒に刻んだ時間は、どんな苦い物であれ、逃れようもない。
記憶は、なだめてすかして薄めてゆく。
物は、いつしかただの自分の物に染まってゆく。

物としての価値より、思いの方がわりと強い場合。
また、それを必要とする人が現れた場合。
喜んで、可愛がってくれる人にゆずろう。

使えるモノが捨てられない私は、この率が高い。

そんな時にタイミング良く欲しがってくれる人が結構いて、ありがたかった。
すみません。
私から引越しの片付けという名目で、様々なモノを押し付けられた…もといプレゼントされた方々。
その中には、私の個人的な思い入れが詰まったモノも含まれてます。
恨(うら)み辛(つら)みが濃縮されている訳ではありません、ご安心下さい(笑)。

私の、大切なモノたち!可愛がってもらっておくれ!
君たちに罪はない、ココを去り、第二の人生を歩んでおくれ。
私はとてもたくさん幸せをもらった。

…リュックサック一つの財産背負って、身軽に人生闊歩したいね。
こんなに「捨てられない症候群」じゃ、到底無理だろうケド。


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