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@yuuhinn記録
■Ⅱ■…数々の小恋愛の記録…(構想中(笑))
★★★★★★yuuhinn(ユウヒン)の彼女★★★★★★(2002年6月更新)
彼女は、さびしがりだった。
そして、モテる方法を、自然に会得していた。
向こうが冗談まじりに告白めいたセリフを言った時、私は、真剣に受け止めなかった。
自分を本気で一番に好いていると思えなかったし、
その時の私は正直、彼女とつきあうなんて考えもしなかったのである。
しょちゅうあちこちに気になるコがいる自分としては、今となっては不思議…。
ただ自然に、このコは友達、だった。
記憶が定かでないが、彼女は本気だったらしく(笑)、
自分も嫌ではなかったので一緒にいる事が多くなった。
それでも、
男女問わず友人と称する「彼女に片思いするファン達」が名乗りあげており、
そのカリスマチックな部分に感心しながらも、
自分は彼女にそういう感情を持てずにいた。
「お前は、どこか他のオンナと違う」
そう言われたと話してくれた。焼餅を焼かせたかったようだが、逆効果だ(笑)。
「しかし、なぜ、この人はこんなにも人から好かれるのだろう?」
人数というより、非常に強く、他人から求められる彼女。
「私を好きになって!」というオーラが、極自然に嫌味なく発しているらしい。
そのオーラに惹かれると
「オレはお前が好きだ!」と言いたくなるらしいのだ。
しかし、私の前では、そのオーラと違う自然で素直な弱い自分を見せる。
そうできる事が、彼女にとって非常に大切で、嬉しい存在だったようだ。
「私を好きか?」と、何度も聞かれた。
いつも正直に「好きだが、他のたくさんの人も変わらない位好きだ」と、答えた。
「私を一番に好きじゃなきゃ嫌だ」と、返ってくる。
「人を好きなコトに、一番とか二番とかつけたくない」
…彼女は不服そうに、時に涙ぐんでまでいたが…。
現在も変わらない。
ある人を一番好きというと、他の人が二番目以降になったり、
好きでない人になったりしてしまうのが、嫌なのだ。
そんな事を宣言する必要は、ナイ。
そのうち機を熟し、いつのまにやら(笑)つきあっている状態になる。
幸せな時間もたくさんあった。
通い妻だか住み込み妻だか、のようだった。
私のポーカーフェイス?と優柔不断さを、悩ませた。
彼女が、それを勝ち取ったのである。一途な思いは強し!
しかし、それ以降も変わらず彼女は自分のファン達とも仲良くしていた。
「私には、あなただけ」
そんなありふれた歌謡曲の歌詞を、せっせと私に浴びせた。
それでも、苦しいモノは苦しい。
どんなに息の詰まるような出来事があったか知れない。
連絡の取れないまま朝が来た日。
手帳にはさんである仲間の写真。
電話で話している内容。
しょっちゅうくる手紙の相手。
この笑顔、この声、この体、無防備にさらし続けている何もかも。
「どうして、こんなに、ツライ思いを抱えているのだろう?」
彼女が信用できないのではない。
たくさんの人に告白されようと、自分を一番に好いている事はハッキリしていた。
それでも、どうにも、苦しいのだった。
「私は、彼女を好きだから、嫉妬するのだろうか?
それとも、嫉妬するから、それほど好きだってコトなのだろうか?」
混乱してくる。
好きなのかどうか、わからなくなってきた。
二人でいると、安心してお互いだけを尊重し、議論したり無言でいたり、
些細なケンカをしたり仲良くしたり、無理なく自然でいられる。
けれども、お互いだけを尊重というのは、言い換えると
お互いを甘えさせ過ぎてしまってきていた。
私は、彼女の望みを次々叶え、
彼女は、ありったけの愛情を注いでくれた。
それに対し、飽きてきたのではない。
お互い自分の甘えを許される環境が、良くないと気付き始めたのだ(と思う)。
自分のズルイ所や苦手な分野を、うまく相手がカバーしてしまう。
自分にも、相手にも、良くない、と。
「私といるなんて、あなたが可哀想だ」
彼女はよくこう言った。
また、こう聞かれた。
「幸せ?」
「…うん」
「私が幸せじゃないのに、幸せなの?」
「………」
よく泣いた気がする。いや、彼女が泣いていたのを覚えている。
彼女はどうにもならない自分自身に、素直に嘆いていた。
夜、一人で公園のブランコで無心に時を過ごした事、
同じく深夜、ヤミクモに外へ出て、道をズーッと歩いて行った事、
死ぬ真似をされた事、いつか本当に死んでしまいやしないかと思った事…
私も彼女も、疲れていた。
私が発破を掛けたカタチで、
彼女は、自分のファンの一人、友人の元へ救いを求めに行った。
お互い見つめ直す期間が必要だね、と納得しての選択。
疲れていたので、嫉妬もこの時は起こらなかった。
その先方の友人は、私は直接知らなかったが、
推測によると、ファンの中では過激ではない存在だった。
それで、多少安心していたきらいもある。
(とくに情熱的な人達は、心身共に彼女に捧げんばかりであったから(笑))
しかし…
数ヵ月後、
ゆるやかに音信でつながっていた私へ、彼女から聞かされる。
その友人も、そばにきた彼女に心身共に捧げてしまった様子(?)を。
ひと波乱あり…
ふた波乱あり…
み波乱あたりで、新しい二人の形が見えて来た。
私には、別の佳境が待ち受け、彼女は自立しようと試みる事になる。
…彼女は、いつも正直で、真面目で、明るい天性の持ち主。
心の闇や、ずるい思いと真っ向から勝負し、ヘトヘトになる。
幼い自分と父親を置いて、弟を連れて他の男性の元へ去った母との再会も挑戦した。
「私に妹が二人いたんだよ、凄く喜んで可愛いの。小学生と中学生。
でも、あの人は許せないままだけど、何か不思議な感じ…」
その後もいくつかのレンアイをこなし、今また悩んでいるという。
「コドモが欲しい、結婚したい。だけど、今の彼では躊躇してしまう」
「あなたといた時期が、一番シアワセにしてもらってた気がする」
そりゃそーだ(笑)!
しかし、時間も人間も変わっていく。
時折、彼女と私は全然流れの違うモノを感じて、見知らぬ他人と話しているように思う事がある。
このヒトと、あのダイレンアイの彼女とは、一体本当に同一人物ナノダロウカ???
それでも、私の目には、好きだった記憶が、アリアリと浮かぶ。
何かに触れてしまえば、すぐに当時に戻るような意識さえある。
それは叶わない、単なる思い込みである事も、承知しているけれど…。
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※ダレナンダ、キミハ?※
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