記憶の記録

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2006.07.16

僕はヘビースモーカーでした

(2)

テーマ：家を建てたい！(9941)

カテゴリ：今月のコラム

すでに時効が成立しているので白状いたします。僕はヘビースモーカーでした。
１３歳のときに父のハイライトをくすねて吸い始めたのがきっかけで、かれこれ１８年間吸い続けました。１８歳の時には、パイプスモーキングコンテストに出場し、北関東大会で入賞したことも有ります。勿論年齢を偽っての出場でしたが、入賞できたということは、誰も疑うことが無かったほど、見かけが老けていたのでしょう。３１歳を過ぎ、家内が最初の子供を授かりました。妊娠の報告を受け、禁煙を誓い、今日まで２０年以上が過ぎていきました。子供のためにやめたタバコですが、今では、子供のおかげでやめることができたのだと思っています。話は飛びますが、家を設計し、仕様を決定するときに、各建材が含んでいるであろうＶＯＣ（揮発性有機化合物）を必ずチェックすることにしています。家は、住む人に貢献する為に作るのであり、家が、住む人の健康を阻害するものであってはならないと思うからです。たとえば最近良く耳にするホルムアルデヒドなどはその濃度を0.08ｐｐｍ以下に抑えていますし、完成後にＶＯＣ測定をして、達成されているかの確認までしています。でも、住む人の中でただ一人喫煙者がいたら、0.08ｐｐｍどころかその数千倍のＶＯＣが発生することになります。１９６０年代の、もののけじめも、思いやりも未熟な１３歳の少年なら、平気でＶＯＣを発生しても仕方が無いかもしれないけれど、分別のある大人が、これから生まれてくる我が子のために、喫煙を卒業することは、当然のなりゆきではないのだろうかと思います。おかげさまで、僕の長女は、すくすくと、心身ともに健康に育ち、二十歳になり、僕と酒を酌み交わすようになりました。健全な心は、健全な体に宿る！我が子を殺してしまうような母親のニュースが後を絶たないのは、彼女たちの生い立ちに、何らかの不健全な環境があったに違いないし、不自然な心理のうごめきを、彼女たち自身、認識できなかったのだと思います。環境を作るのは、思いやりであり、感謝の心です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フライングシード

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