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2013.04.17
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カテゴリ: 読書
「ともみ先生文庫」


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***
絶世の美女 未帆。
彼女はかつて和子という名前で、畸形的なまでに醜かった。
バケモノと呼ばれ、息を殺すようにして生きていた和子は
高校生の時、ある事件を起こし生まれ育った町を追われることになる。
周りにバカにされ、良いようにあしらわれて生きていた和子だったが
整形手術で容姿を変えられることに気がついた。
最初は目をぱっちりとさせるところからスタート。

未帆と名前を変え、故郷に帰って来る。
瀟洒なレストランを経営する美女が、
かつて町を騒がせた醜い和子だと気がつく人はいない。
そして未帆はかつて自分を貶めた人間に復讐しながら
ある男が現れるのを待つのだった…。
***

顔じゃないよ心だよ、と言うものの
和子が生きにくいだろうことは想像に難くありません。
そして、自分の努力ではいかんともしがたい容姿で
辛い思いをしなくてはならない和子に心から同情しながらも
もし自分のクラスに和子がいたなら私はどう対応していただろう…

考えながら読みました。

もしこの小説が、単なる復讐譚であれば
もっと単純な話になっていたのではないかと思います。
ところがそうではなく、根底に流れるのが「初恋」なのが良いんです。
胸きゅんなのです。


整形手術でパッチリお目目を手に入れたあと
がらっと人格が変わった辺りから爽快感さえ生まれてきます。
いじめられたくないから、他人からの理不尽な要求も受け入れ
卑屈に生きて来たけれど、
そうすることで相手が自分を思いやってくれると思ったら大間違いで
ますます図に乗るだけなのだ、と目覚める和子。
キレた和子に思わず拍手したくなりました。
和子の態度豹変のきっかけはぱっちりオメメ。
たとえ部分的にではあっても自分に自信が持てると
人間ってこんなに強くなれるんだな、という場面です。

そこからのめり込むように整形手術を重ねる和子。
整形手術に対して日本では批判的な意見が多いけれど
和子と主治医の会話にはうなずける点が多々ありました。
二人の会話は整形手術の是非に関してだけではなく
技術的なうんちく満載で、本当に興味深かったです。
目は、鼻は、口元は…どうやって手術するのか、
そもそも「美人の基準」とはどういうものかなどなど
「ほぉー」と声に出してしまいそうなくらい面白かったです。
この部分が丁寧に描かれていることが
小説の成功につながっていると思いました。

また、整形手術にかかる莫大なお金を
どうやって稼ぎ出したかという部分も
いい加減に流さず、しっかりと書かれていて
リアリティがありました。

美人に変わった和子(未帆)が
行く先々でちやほやされたり
見知らぬ男性に親切にされて
「こんな善意に毎日のように触れていれば
美人の性格が良くなるのは当たり前」と考察する場面も
「そうかもしれない」と納得できましたし。

お勧め度は★★★★☆
読み始めて2日で読めました。
面白くて読まずには居られなかったんです。

高岡早紀主演で映画化され、もうすぐ公開されるようですが
観に行くかどうかは微妙…。

【おまけ】
作中に一人、とても魅力的な男性が登場します。
客観的に見て「この男性を選んだら幸せになれるのに!!」と
地団太踏みそうでした。
和子もそう思うのですが
理性と恋心は一致しないのですねぇ。
哀しいなぁ。

【おまけ2】
今年の本屋大賞は 百田尚樹「海賊とよばれた男」 でしたね。
納得です。


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最終更新日  2013.04.17 22:04:21 コメントを書く


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