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皆さんは「ワニ珈琲」をご存知でしょうか?若い人でコーヒー好きの人の中には「知っている」という人もいるかもしれませんね。
私もとあるきっかけでワニ珈琲と出会いました。
それは、以前 浅草のバーに行ったとき
のことです。翌日、まだ時間が早かったので、浅草寺などを観光し、ふと近くにあったデパートへ立ち寄りました。
そのデパートの3階には、わりと大きな本屋さんがあり、私はそこでボーっと本を眺めていました。
すると、一冊の本がやけに強く私の目を惹きました。
その本はとても薄く、ともすれば他の本の間にまぎれて見失ってしまいそうな程でした。
しかし、なぜかその本の背表紙は強く私の心を惹いたのです。
その本こそ、中川ちえさん著
おいしいコーヒーをいれるために
でした。
私は吸い込まれるようにしてその本を手に取りました。
本は1ページ1ページが上質な紙で出来ていて、ページをめくるたびに、どきどきするような感覚がありました。そしてページを繰っていくうちに、だんだんとこの本が強く私の心を惹いた理由が分ってきました。
この著者は 心からコーヒーが好き なのです。コーヒーという飲み物が好きで、コーヒーがある空間が好きで、コーヒーと過ごす時間が好きな、そんなコーヒーの全てが大好きな人が書いた本だからこそ、同じコーヒー好きの私の心を強く打ったのだと思います。
表紙や背表紙だけを見て、どきどきするような本に出会えるのは本当にわずかです。そういった意味でもこの本との出会いは本当に幸せでした。
この本に書いてあることは本当にシンプルです。
『おいしいコーヒーをいれるためにはどうしたらいいか?』
そしてその答えはすべて帯に書かれてしまっています。
『新鮮な豆を、そのつど挽いて、飲む分だけいれる。』
そう、この本はタイトルと帯だけで全ての内容が語られてしまっているのです。
それでもこの本の魅力は少しも損なわれていません。
この本の中にはコーヒーを淹れるための手順や、とてもセンスのよいカップ、そして本当に美味しそうなコーヒーなどのたくさんの写真が載せらており、コーヒーを飲む上で大切なものがすべて詰まっています。
本の構成やコマわりにも筆者のセンスの良さとコーヒーへの想いが込められているようです。
正直、女性の方で、ここまでコーヒーに思い入れの強い方を私は知りません。誤解を恐れずに書くと、今までの経験上、女性の方で「コーヒーに興味がある」という方はほぼ間違いなく「コーヒーがある風景」が好きなのです。コーヒーに合うようなお菓子やインテリアを選ぶことが大好きな女性はいても、コーヒーの味自体にここまでこだわる女性というのはなかなかいないものなのです。
しかしこの謎もこの本を読むとしっかり解けます。
実はこの筆者、中川ちえさんは、知る人ぞ知る自家焙煎珈琲「中川ワニ珈琲」の焙煎人・中川勇人さんの奥様なのです。
もともとコーヒー好きだったちえさん。いざ結婚してみると、なんと結婚相手が珈琲の焙煎職人。そこで自分でも美味しいコーヒーを淹れてみようと書かれた本がこの本というわけです。
その結果として、女性特有のインテリアや(コーヒーの)ヴァリエーションへのこだわりと、女性らしからぬコーヒーへのこだわりが、非常に高いセンスでまとめられている素敵な本に仕上がっています。
そしてこの素敵な本との出会いこそが、私とワニ珈琲との出会いでもあったわけです。
こうして一度はワニ珈琲のコーヒーを飲んでみたい、と思っていたところ、先日、ネットで「家の近くにワニ珈琲を扱っているお店がある」という情報を入手しました。
明日はワニ珈琲のコーヒー豆を仕入れに行ってきます。
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