家族から「人間の孤独」と「許し」を学ぶ

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2007年02月05日

家族から「人間の孤独」と「許し」を学ぶ

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テーマ：スピリチュアル・ライフ(34079)

カテゴリ：スピリチュアル

私は中学生の頃から、母に対してはっきりと心の壁を作り、言葉に出さずとも奥深い愛憎の念を抱き続けてきた。
それも、つい昨年までは・・・

「お前なんか死んでしまえ」と身体中を何度も蹴られた絶望と恐怖。
私の人格を侮辱するような暴言。
本気で気が狂うかと思うほどの状況を、幾度か体験した。

一昨年の夏に父が亡くなってから、私は母から逃げずにきちんと向き合おうと、一緒に過ごす時間を増やすようにしてきた。
初めのうちは､母といるとイライラしたり、憎しみと悲しみに打ちのめされそうになったりしたが、時を経て､今の私は母の弱さや状況を理解した上で､あの頃の母を許す事が出来たんだ。

母は母なりに、私を愛してくれている。
長年の間、伝えられなかった「ごめんなさい」と「ありがとう」の想いが私の胸を締め付ける。
１５年以上も鎖してきた母との心の交流は、その時間の闇の長さと深さを照らし出す。
母の孤独と悲しみが、その身体から伝わってくる。

本来は純粋で無邪気な心を持つ母は、とても小心者で傷付きやすく、自己否定が強い人間だ。
私が抱き続けてきた「愛憎の念」は、どれだけ強く母の心を責め続けてしまっただろうか。
ただただ自分の瞳から溢れ出る涙に、懺悔と祈りの想いを託す。

会う度に、小さく感じられる母親の背中・・・
そっと抱き締めてあげたいと思いながら、ただ後ろから眺めるだけだ・・・

“私の魂は、この世で学ぶ為に自分で母と父を選んで生まれてきたんだ”と、ふと心の奥で懐かしさにも似た思いが沸いた瞬間､自然に涙が頬を伝わった。

しかし、心の中にいる“子供の頃の私”は、今もずっと悲しくて寂しくて叫んでいる。
大人になって母を許せて愛と感謝に気付く事が出来ても､あの頃のトラウマは深く痕を引き、そして“子供の頃の私”が得られなかった愛情を貪欲に求めてしまう己の姿に向き合わされる。

こうして自分自身から逃げずに向き合う作業をしながら、あるがままを受け容れられるような人間になれたら。。。と思う。

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