★ビーチ★



僕が好きなビーチは、もしかすると、白砂で水もきれいな海というよりは、
癖があるビーチなのかもしれません。

●バルセロニータ

スペインのバルセロナのビーチです。市内の目抜き通り(ランブラス)をぶらぶら散策して行って、突き当たったところが海でした。ぼんやりと「あー海があるんだな、」なんて思い、海岸通りを歩いているうちに、「そーいえば、ここって地中海じゃん」と気がつき、段々と感激してきました。
名前が可愛いのと、さりげない都会系のビーチでること、海岸通りにサルサディスコなどが軒を連ねて、楽しい平和な雰囲気を醸し出している点が好きです。

●イパネマ~コパカバーナ

イパネマとコパカバーナは、つながっています。
歩いて両方の雰囲気の違いを感じるのが絶対のお勧めです。
南に位置する「イパネマ」は「イパネマの娘」で有名な通り、やさしげで、優雅な雰囲気を感じさせます。
そんで、「イパネマの娘」をハミングしながら、リオ名物の巨大な聖像を背にして北に向って散歩していると、段々浜辺の光景がまがまがしくなっていきます。「イパネマの娘」のハミングする気分も失せ、はだしでかけまわる黒人の子供たちの姿を多く見るようになったなあ、と思った頃、そこは、すでにコバカバーナです。
ここは、やっぱりサンバの激しいリズムがあいます。

●プエルトリコ サンファン、コンコード地区の海

風が強くて椰子の木がたゆんでいます。ビーチの砂の色は黄土色でキメも粗く、男性的なビーチです。波が荒いので泳ぐこともできない。やはりこの海では、能天気なサンバは生まれない。哀愁漂うプエルトリコ系サルサが似合います。太陽さんさんのラテンワールドをイメージしてはるばる極東の島国からやってきた日本人の脳天をゆさぶる、カリブきっての不機嫌ビーチ、ともいえます。好きです。

●福岡百道浜(ももちはま)

ここ、最高です。箱庭のようなこじんまりとしたビーチを夕暮れに散策すると、ラテン世界から出稼ぎにきた人々(フィリピン人含む)が、ギターをつまびき、カップルや家族の幸せそうな団欒を垣間見ることができます。
右に目を向けると、シーホークホテルと福岡ドームの姿も美しく、博多湾の波はクールで、そんじょそこらのビーチの甘ったるさはまったくありません。
椎名林檎を生んだ海ならではの、「幸せと背中あわせの言葉にできない悲しみ」を感じてしまいます。心が冷え冷えとしてきます。

●シンガポール、セント-サ島のビーチ

ここは、百道のアジア版といった装いです。恵みの少ないビーチです。不幸せっぽい雰囲気が気に入ってます。

●キューバ ハバナの海岸通り

ここも最高です。波がダッパーンと防波堤を強打し、しぶきが歩行者の頭の上から降り注ぎます。怖さではナンバー1。夜の道を歩くのは、肝試しにもなります。
カリブに対するイメージを根底からくつがえしてくれる頼もしいビーチです。

●冬の茅ヶ崎

「砂まじりの茅ヶ崎」の意味、行ってはじめてわかりました。
悲しみをしょっちゃってる海です。

●底地ビーチ(沖縄・石垣島)

美しい海ですが、まがまがしさを同時に感じさせる「わけあり」ビーチですね。
荒俣宏さんの小説「二人色(ニイルピト)の夜」の舞台です。この怖い小説、行く前にぜひ読んでください。きっと「読んだこと」を後悔します(笑)

●五島(長崎)の高浜・由比ガ浜

日本有数、正統派の正真正銘の美しいビーチです。絵葉書のような風景です。
ここに来て、幸せにならない人はいません。

●南インドのラクシャディープ

以前、世界中の海を見てきたダイバー雑誌の副編集長に、世界で一番きれい、と勧められたので、行って参りました。
確かに、水質も砂色も、夜空の星もきれいでした。
モデルを離れ小島の砂浜に座らせて、沖合いの船から撮影していたら、モデルが腰を降ろした背後の茂みから、赤ちゃんの頭大のやどかりがわんさか出てきて、モデルに迫ってきたというこわーい経験をしました。


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