Chesapeake's ワシントニアン日記

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テーマ: 海外生活(7812)
カテゴリ: Et cetera
夜中ブログを書いていると、突然チャイムとポップアップが。
インスタント・メッセージである。

だれかと思ってクリックすると、イトコのKだった。
こんな時間にどうしたのかと思って、
「今どこ? サンディエゴ?」と返事をかいたら、
「イラクにいる」

その瞬間、体中妙な感覚。まるで痺れのような。夫が車で事故があったときのニュースにもこんな感じで体が反応。
動揺していた。

Kがイラクにまた遠征に行く前に必ず知らせてくれ、とは前々から言っていたのだが、全然聞いていなかった。だから、まだサンディエゴにでもいるのかと思っていた。



Kは私より5つ下だが、ハワイ(オアフ)で夏休みを過ごす私達とステイするためカウアイ島から良く送られてきていた。ハワイで1年半ルーズヴェルト高校にいってまた日本のアメリカンスクールに転校するまでの間も良く遊びにきていた。

子供好きな私と子犬のようになついていた彼は、ずっと兄弟以上にクロースだっただろう。(私の場合、一番年上という事もあり、イトコ全員手下のようであったが) どこに行くにも一緒、裏庭の冒険・海・ショッピング。レストランだっていつも一緒に座ったものだ。 彼は故・リバー・フェニックスに良く似ているかそれ以上ハンサムでもあるから友人もみんな羨ましがっていた。まるで遠い昔のようだが、そんなに前でもない。

クロースだったため、結婚式でも彼はGroomsmanであった。でも、高校生の彼は照れくさくほとんど新郎新婦を見ず、シャンパンを飲みすぎて酔っぱらってしまっていたのを覚えている。他のイトコと一緒になって私達のクルマにイタズラガキもしていた (結婚式の後のクルマの「飾り付け」とでも言うのだろうか)。

いつしか、私は仕事で忙しくなり、彼もアメリカのエリート海軍の海陸隊 (Navy SEALs) に入り引っ越し、離れてしまった。

ファミリーとはいつまでも一緒という訳にいかないのだが、書いていて自分でも思うのだが、私はK離れしていないのだろうか。他のイトコ達とも最近連絡が少なくなってきている。遠い東海岸にいることもあり、ファミリーが恋しいのだけれど、実を言うとKがいちばん恋しい。

5月にサンディエゴで会議があったため、2年前の叔父のお葬式以来合っていなかったKに合うことができた。夫と子供2人は2日後からサンディエゴに来る予定だったので、Kと市内をドライブしたり、ディナーをしたり、バーにもいった。妙な感じで、照れくさくもあったが、時間をさかのぼったような一時であった。

もうすでにイラクやクエートに遠征で去年いっていたK。普段はメローで、ワイルドな時もあるけれど、結構繊細な面がある。恋愛にはなかなかついていないようだが、時には自分をあざ笑っている部分がある。

少しでも彼の心の中を見ようと思い、促すと、Kは戦場の話を聞かせてくれたり、写真を見せてくれたり、ニュースでは味わえない恐ろしさが身にしみた。特に彼のグループは秘密が多い特殊任務がほとんどなので、いつ何処で何をしているかはまったく分からないのである。Navy SEAL の者は結婚しても離婚率が90%だ、と寂しそうに話もしていた。「僕には結婚は向いていない」と。そんなことはない、と励ましても、私にも分かっていた。

インスタント・メッセージで14日にイラクに発ったという。大丈夫なのかと聞いたら、来た割りにはそんなに忙しいわけでもなく (場所は教えてくれないが)、インターネットや食べ物にも恵まれて暇ならしい。
それならいつも連絡を怠っている常習犯なんだから、イラクで暇ならもうすこし頻繁にメールをよこしなさいと、ハードなリクエストをしてしまった。すると案の定、「うん、そうする」と一応の約束。地球の反対側にいってからもっとメールが来るようになる、というのは妙だが、私はそれが楽しみになりそうだ。

「K、どこにいても貴方は愛されてるってコト知ってる?」

センチメンタルになっているアメリカ人として言った。
「僕?」
「もちろんよ。何があっても応援してるからね」
このIMのやりとりが最後だったらと思うとやりきれない。
最近は毎日を精一杯生きていきたいという気持もあるので後悔するようなコトはしたくない。

「Love you, too」

前日の津波で今は約4万人の死者が予想されている。天災という理由はともかく、子供に先立たれた親の心境は想像したくとも出来ない。愛しているファミリーの一員が自分のコントロールできない状況で亡くしたとき、どうやってその人は心を癒していくのだろうか。

あらゆる人間、憎しみ、怒り、復讐、悲しみと感情が入り交じる戦場。宗教やフィロソフィーは人々の心にない。でも、私はKの人間さや純粋な心を守りたい。イラクやクエート、もしくはアフガニスタンに何度行くのかは天にまかせるしかないけれど、彼が身も心も無事に帰ってこれるよう、はかなく願っている。

Wreath

【12月30日追加】
振り返ると思い出が沢山。Kとどうしてこんなに心が通うのかというと、そういえば、彼は私が当時練習していたショパンのグランド・ワルツ・ブリアントNo.1が大好きでいつも「あれ弾いて」とせがんでいた。子供のくせにかわいいことを言うじゃないの、と歓心していたのだ。そしてつい最近も「あの曲まだ弾ける?」なんて訊いていた。

もうひとつ思い出したコトは暇があれば忍者の絵を書いていたK。幼かった彼は忍者にあこがれていたのだ。でもアメリカ人の想像している忍者は日本の忍者と大分衣装がちがうので内心おかしかったのを覚えている。今はある意味では忍者である。(特殊任務のエリート暗殺者ともいえる) 彼の夢はある意味では叶っているのである。でも、アメフトの方がお金になったんだけどね、なんて言っている。





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Last updated  2004年12月30日 23時57分19秒
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Re:真夜中のIM・イラク便り(12/27)  
星の瞬き  さん
いとこさん、無事に帰ってくるといいですね。

>イトコ全員手下のようであった

(* ̄m ̄) ププッ
Chesapeake_galさんの気持ち、すごくわかります。
いとこではないですが、小学校の時は近所の子供全員、手下でした(*^ ^*)
そしてずいぶん近所を冒険しました。眩しくて、純粋で、取り戻したい時間です。。。

ハンサムな弟と知り合いには恵まれてるけれど、やっぱり憧れの決定版って、ハンサムなイトコですね(=^_^=)

Chesapeake_galさんの祈りが届きますように:.;*☆
(2004年12月29日 08時06分19秒)

Re[1]:真夜中のIM・イラク便り(12/27)  
Chesapeake_gal  さん
星の瞬きさん
>いとこさん、無事に帰ってくるといいですね。
>
>>イトコ全員手下のようであった
>
>(* ̄m ̄) ププッ
>Chesapeake_galさんの気持ち、すごくわかります。
>いとこではないですが、小学校の時は近所の子供全員、手下でした(*^ ^*)
>そしてずいぶん近所を冒険しました。眩しくて、純粋で、取り戻したい時間です。。。
>
>ハンサムな弟と知り合いには恵まれてるけれど、やっぱり憧れの決定版って、ハンサムなイトコですね(=^_^=)
>
>Chesapeake_galさんの祈りが届きますように:.;*☆
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私が憧れていたのはハンサムな「年上」のイトコですが、アイニク血のつながりのあるイトコは皆年下なのです。無くなった叔父の前の奥さんには男の子2人いまして、一人だけ私より1年うえでした。
Kのお兄さんにあたります。彼と私もかなりイタズラしてハワイのオジイチャンに叱られていたものです。
何しても可笑しくて笑いが止まらない、ってありますよね。お仕置きされても笑っていました。 (2004年12月29日 12時03分08秒)

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