チッチの日記

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ベルギー女性委員会



[視察 ⑦ ベルギー女性委員会 ]   

【対応者】
モニック ベルギー地区女性委員会理事
ド・ソバージュ
アンマディンバッタン 厚生省 衛生健康委員会委員長

【設立】
 1905年・・オランダ語圏の国レベルで設立
 1970年・・オランダ語圏・フランス語圏の二つに理事会が分割

【施設の概要】
ブリュッセル市街にありアマゾン(女性平等推進団体)と同じビル内にある。
女性の社会的地位向上を推進する活動を行う女性団体で、平等参画省等の公的な所より基金を受けているNGO団体である。また、政治組織の教育担当委員会の認証を受けている。フランス語圏の50の女性団体の統括、地方自治団体から連邦、国際組織レベルの活動を行っている。

【仕事の内容】
1.テーマに即した勉強(研究)
2.そのリサーチ
3.資料の収集
4.その結果の普及

女性に対する暴力(DV)の問題についての取り組みとしてセミナーを主催する。

警察署長の現場での報告をもとに、解決方法や防止方法の具体的な内容で一般市民にセミナーを開き、法務大臣(内閣閣僚大臣)同席の上で、法的に早急な問題解決方法を啓発していく。また、この団体は、実際に女性が暴力を受けた時、どこに相談に行けばいいのか?などの情報を提供し、訴えを受けた警察は、女性にどういった対処をしたらいいのか訓練をされている。また、早急に加害者の司法的刑罰の処理が取られるように、情報を提供している。
<現在この団体が抱えている問題>
 ・離婚した女性への経済的援助の為の基金の設立
 ・バイオレンスの問題(売春などの強制労働も含む)
 ・賃金雇用の男女平等参画について
 ・後進国女性団体の組織結成の援助

【質疑応答】
Q.日本では、男性は仕事・女性は家庭と男女の役割がまだ根強く残っているが、ベルギーではどのような現状か?
A.ベルギーでも女性が家事育児に主に関わっているが、徐々に変わりつつある。例えば、朝は夫が子どもを送り、帰りは母親が迎えに行くなど。

Q.日本では成人しても結婚しないで親と同居する人が多く、この事が少子化を招く一要因と考えられる。ベルギーの現状はどうか?
A.ベルギーでも多少増えてきている。家賃などの経済的問題や大学等の教育を受ける為に親と同居している。また、親もそのような子に対する理解ある親になってきている。女性の結婚年齢が高くなり、仕事で自立している女性は結婚しない人も増えてきている。出生率は1.7人であるが、移民を含むとまだ高いと思う。

Q.バイオレンスを受けた女性のためのシェルターはあるのか?
A.ブリュッセルには3件ほどある。住所は知らされていない。シェルターはあくまでも暴力から逃れ癒すところで臨時的なものである。女性は職安等の情報提供を受けている。

Q.日本では、DVの生活環境で育った子どものケアーも行われているが、ベルギーではどうか?
A.ベルギーでも行っている。母親である女性を対象にしたもの、子どもを対象にしたもの、心理カウンセリングが対称別に分かれている。現在は、DVに限らず、両親の離婚による心的障害も増えている。子どももDVの犠牲になっている。

Q.日本の学校教育現場では、子どもの虐待に対し教師が介入できないのが、問題ですが、ベルギーではどうか?
A.教職についている者は子どもが、精神的・肉体的犠牲になっている疑いがある時、それを申し出る法律がある。それを怠ると、職務怠慢とみなされる。しかし、守秘義務や職業倫理に対してどこまで申し出るのか難しい問題となっている
子どもの人権団体が無料の電話相談に応じたりもしている。また、だお学病院がチームを組み学校の先生からの相談に応じたりも最近している。


Q.離婚は早期もしくは熟年離婚なのか?(ブリュッセルでは、2組に1組の離婚率である。女性に経済的自立ができるように、仕事を持つように指導している)
 A.平均的3~5年の若い人の離婚が多い。

Q.どうして離婚率が高いのか?
 A.実際にDVや相手がアルコール依存症が原因の場合もあるが、女性にも経済力かある事。今の若い人は二人で築き上げるという忍耐力が無くなっている。

Q.離婚後、子どもはどちらが引き取るのか?
 A.親権は両方にある。子どもに心理学者がつく。12歳以上の場合は子どもの意見を聞き16歳を過ぎると自分で選択できる(日本でも同じ)

《ベルギー女性委員会からの質問》
Q.日本では、出産後仕事をする女性は多いのか? 
 A.パート・アルバイトを含み60~65%が仕事をしている。

 ベルギーでは、15人の閣僚中3人の女性閣僚がおり、2人の事務次官がいる。また、国会の議員は40%の女性が占めている。女性大臣、女性議員が多いことは、一般女性にとって女性の権利も高く掲げられ、政治に対する意識も変わってくる。

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