白谷雲水峡とぐるり島巡り


朝、まだ薄暗いうちに目が覚めました。
朝の空気を思いっきり吸います。
全身に清浄な気が通り抜けてゆく感じ。
テツママもお目覚めです。
テツパパはすでにお散歩に出られたとのこと。

屋久島、水道のお水がおいしいんです。
カルキの匂いなんて全然しません。
そのおいしいお水でアールグレイの紅茶を淹れて、
テツママと次第に明るくなってゆく海を見ながらお茶をしました。
なんて贅沢な時間なんでしょう!

やがてみんな起き出して
テツママ、純子さん、私、それぞれ朝ご飯を作り
大きなダイニングテーブルいっぱいに洋風、和風、
いろいろなものが並ぶ豪華な朝食。
ついこの間まで何も食べられなかったなんて信じられないほどの食欲の私。

ダ~リンと私はきょうは白谷雲水峡へ行く予定です。
『もののけ姫』の舞台になったという、緑と水の豊かな世界です。
純子さんのご主人とテツパパは釣りに、
純子さんとテツママはその間買出しに行くことになりました。

ところが、雲水峡へ向かう途中で、雨が降り始めました。
1日に35日雨が降ると言われる屋久島、覚悟の上とは言え残念。
でも、せっかくだから、どんなところか見に行くことにしました。
くねくねの狭い道を車は登って行きます。
向こう側の山に雲がかかり、それがゆっくり動いて幻想的です。

山と雲


雲水峡の駐車場に着いて、この旅行のために先週買ったばかりの雨具を着ました。
赤い上着とパンツ。
新しの服を着る時は、いつもちょっとワクワクします。

森林整備協力金の300円を払って中に入りました。
鬱蒼とした原生林の中に遊歩道が作られていています。
新緑の暗い森でもまぶしい緑、杉の深い緑
苔のやや茶色を帯びた落ちついた緑、苔の上に育つ小さな草の緑
様々な緑のグラジュエーションが、美しい、という言葉以上の美しさ。

足元に気をつけながら、渓流の流れる橋を渡り、大きな岩を登り
二代杉という1代目の古株の上に2代目が育った巨木のところまで行きました。
本当はもっともっと先まで歩きたかったけれど
雨が止みそうにないので断念しました。
それでも、雨の森で2時間くらいマイナスイオンのシャワーを全身に浴び
体の中の細胞ひとつひとつがきれいになったような気がして、爽やかでした。

帰り道、車をゆっくり走らせていると、あっ!
沿道に屋久猿が1匹出てきました。
普通の日本猿より小さめ、グレーの毛は長くてふさふさしてます。
かわいい!
車をとめて写真を撮ろうとすると、あらあら
あちらにもこちらにもお猿さんたちが姿を現しました。
お父さん猿もお母さん猿も子供たちも、みんなのんびりしています。
ダ~リン、車から降りて写真を撮りに行きました。

猿

それからもう少し行くと
わっ!今度は屋久鹿がゆっくり歩いているのに遭遇しました。
鹿も普通のよりひと回り小さ目。お尻のまん中が白いのがお洒落です。
目が優しくて、本当にかわいい顔をしています。
この時は猿も鹿も珍しくて、夢中でシャッターを押し続けたのですが
その後は何度もあちらこちらで出会うことになるのでした。

屋久鹿

帰りは元の道を戻らずに、島を逆回りすることにしました。
と、どうでしょう。
さっきまであんなに雨が降っていたのに、
島の反対側はいいお天気、道路も全然濡れていません。
後で聞いたのですが、屋久島は月に35日雨が降る、と言うのは嘘で
実は島の南側はあんまり雨が降らないのだそうです。

海


ウミガメが産卵のため上陸するという白い砂浜の永田いなか浜や
永田岬の先端に立つ白い屋久島灯台
日本の滝百選のひとつだという落差が88メートルもある大川の滝
日2回の干潮時だけ入ることができるという海岸の岩場に沸く平内海中温泉
そのどれもに歓声をあげながらドライブを楽しみました。

温泉好きの私としては
海中温泉は是非とも入ってみたい憧れの温泉だったのですが
実物を見て怖気づきました。
岩場ではお湯から上がったばかりのスッポンポンのお兄さんたちが
パンツをはこうとしているところで
湯船の外ではおじさんが当然ながら真っ裸で体を洗っていました。
上の道から全~部丸見え。
男のダ~リンでさえ「オ~マイゴッド!」とびっくりしています。
ここで豊かな我が裸体を曝す勇気はないのでした。
(テツママ、前回、よく入ったな~。)

1日遊んで、別荘に帰り着いたのは夕方。
枯草が刈られて、お庭がずいぶんすっきりしていました。
テツパパと純子さんのご主人、風が強くて釣りは早々に断念したそうで
きょうも1日お庭で働いていたとのこと。ご苦労様でした。

働いた後は(私たちは遊んだ後ですが)、温泉!
いよいよ温泉に行ける時が来ました。

つづく







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