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世界平和とお金のない世界 知恵の輪
世界平和実現へのシナリオ
「12歳の少年が世界を変える!?」
という小説の中では
主人公である稔君が国連本部で世界平和提案書を読み
国連が世界平和実現に行動を起こし始めるところで終わります。
ここからは
世界平和が実現するまでの
話の流れを書いてみましょう。
話の流れ(1)
稔君が国連本部で演説してから
国際支援団は国連中心に結成されることになり
世界中に参加国を募集します。
それと同時に参加国から運営費を募ります。
世界平和の実現が目的なので
軍事費を多く使っている国から多くいただき
自衛隊員や軍人の参加を求めます。
日本はすでに活動しているODAやPKOなど
非営利団体、ボランティア団体を結集して
国際支援団として登録します。
お金と人員以外に多くの企業の参加が必要です。
世界中の企業に参加してもらいますが
日本からは中小企業や伝統的な職人さんが
参加してもらうと良いですね。
テレビ番組で見たけど海外で活躍する
日本の職人さんは評判がいいですよ。
そして
世界中の情報把握に国連の役割は必要ですが
総合商社は大きな役割を果たしてくれます。
そう考えると国際支援団は
すべてがまかなえるくらいの規模になりますよ。
日本での人材募集は
ハローワーク(職業安定所)が良いでしょう。
必要に応じて職業訓練所で技術を身に付けます。
話の流れ(2)
世界中が参加する国際支援団の活躍は
世界平和実現に貢献します。
「国際支援団に参加しない国はあるの?」
そう言う質問はよくあります。
参加したほうがメリットは多いです。
なぜなら
貧困から脱却し自立の可能性があるからです。
ちなみに
日本は資源の少ない国ですが
貿易収支の利益のお陰で自立できています。
お金を使う経済活動のお陰ですね。
国連が世界各国へ国際支援団の募集をすると
経済大国はお金を出すことに異論があり
発展途上国からは
「結局大国に利用されるだけじゃないか?」
と否定的な意見が多く見られる。
そこで
設立の趣旨を理解してもらうことで
契約を結ぶことにより快諾されます。
(国際支援団の活動趣旨)
「世界の貧困や格差を無くすこと。
世界のあらゆる地域が独自の文化が守られ
安心して生活できるお手伝いをすること。
世界中の技術と資源を無駄なく分かち合うこと」
まずは国連加盟国だけで取り組みますが
国連に加盟できない小国や地域が徐々に増えて
300を超える国と地域が参加します。
そして
それぞれの国と地域の代表が
「自分の国が出来ること、出来ないこと」
「自分の国に足るもの、足らないもの」
「自分の国が必要なもの、して欲しいこと」
シェアをし合います。
それは
まるで家族会議で助け合う姿に似ています。
これから始まるのです。
世界平和の実現への一歩が。
話の流れ(3)
それでは次に何をすればいいのか?
賛同する国は何をすればいいのか?
国際支援団は個人だけでなく会社もあれば
大学や民間の研究所も多数います。
国連本部では各国に国際支援団への
参加一覧表を作ることを指示します。
日本では
すでに活動しているODA(政府開発援助)、
NGO(非政府組織)、NPO法人などが
率先して参加を表明しています。
一般企業からは
後継者が居ない、受注の少ない工場など
立派な技術を持ちながら持続が難しい工場など
「私たちの仕事が世界平和に役立つなら」
と多くの中小企業が名乗りを上げます。
大企業も
先行き不安な石油業界や自動車業界など
自分たちが培ってきた技術や情報網を
国際支援団にどう役立つかを考え始めます。
個人からは
大学を卒業しても就職が出来なかった若者。
今の社会システムに馴染めなかった若者。
定年退職して何かしたいと思ってる高齢者。
いろんな立場の人が参加を希望してきます。
参加者は
国内で働く人と国外で働く人に分かれます。
そして
彼らに最低限の知識を得てもらうために
すでに活動しているODAやNGO団体の
人たちに教育の場を作ってもらいます。
できれば
稔君が国連本部で言った
「和をもって貴しとなす」という日本の心です。
意味は
「何ごとをやるにも、みんなが仲良くやり、
いさかいを起こさないのが良い」
と言うことです。
話の流れ(4)
参加する会社や団体、人たちが増えると
大量のお金が要ります。
国連本部で世界からの寄付金を集計し
各企業や参加者へ支給されます。
会社や団体には人件費以外の活動費。
働く人たちには給料として支払われます。
お金の要るシステムの中で活動しますからね。
日本は防衛費から
1兆円の寄付と1万人の自衛官を
国際支援団に登録することを決めます。
新しい武器を購入する必要もなく
自衛隊の仕事が少なくなれば定員を減らし
第一団として1万人を支援団に移行します。
また、大手企業や中堅企業の善意で
50兆円の内部留保のお金が寄付されます。
参加を表明した各国は日本の行動に感動して
軍事費の半分以上拠出する国もあり、
そのお陰で
100兆円を超えるお金が集まります。
そして
国連本部では参加国の意見交換が始まります。
各国の要望や支援できる事柄を発表しあい
国連本部で集計し各国へ配布します。
各国は自国の企業などの支援内容を決めます。
日本では各分野での意見交換が始まります。
道路整備、生活水の確保、電気・ガスの確保、
下水道の整備、ゴミ収集のシステム、
資源ゴミの処理とリサイクルシステムの確保。
病院や介護施設、衣料や食料生産工場の設置。
それらを国ごとに対応するための意見交換です。
日本の企業は何が出来るのか?
どの国へどのような支援が出来るのか?
日本が支援してもらいたいことは何なのか?
相手国の企業に技術提供する方法など。
国内ではそういう議論も進めています。
話の流れ(5)
支援団の活動資金が集まり
日本からの参加企業や人も予想以上集まり
日本の役割は徐々に決まっていきました。
世界平和が実現するかどうかは
国際支援団の活躍で決まってしまいます。
それぞれの地域の人たちが満足するか?
そのためには
小さなことまで決めて納得してから行動します。
国際支援団の目的は
世界の貧困や格差を無くすことですが、
世界のあらゆる地域が独自の文化が守られ
安心して生活できるお手伝いをすることです。
そのために
参加国の団員や企業の代表には
国際支援団としての心得や役割を学びます。
自国で教育を受けながら
インターネットを活用して共通認識を持ちます。
活動内容に気を付けなければいけないことは
先進国のシステムがどこでも使えるわけはなく
地域ごとの都合に対応しなくてはいけません。
「道路はアスファルトで舗装しない」とか
「上水道より井戸水のほうが良い」とか
「水洗トイレよりバイオトイレが良い」とか
世界の現状を把握をするために
それぞれ国と地域の実情を語り合い
解決策の意見交換をしなければなしません。
それらを実施するために
活動の分野ごとの分科会が行われます。
日本など各地で観光を兼ねて行いますが
どうしても現地参加できない人たちは
インターネット配信で参加します。
そこでは
企業ができること
個人ができること
自国で働く人
他国で働く人
それぞれの立場の仕事内容も話し合われます。
話の流れ(6)
国際支援団の話題は多くなります。
具体的に何をするんだろう?
どんな効果があるんだろう?
そういう疑問を持つ人は多いです。
即刻、難民はいなくなりますよ。
地元で楽しく生活できる環境を作るから。
国際支援団が平和のカギを握っています。
一部の民族が不満を持っていれば
内部紛争が起こる恐れがあります。
だからこそ世界中の少民族の
人達の意見に耳を傾けなければなりません。
幾度の分科会でやるべきことが決まります。
海外派遣組と国内貢献組にわかれます。
そして
各分野の仕事には多民族でチームを作ります。
民族同士の交流を深めるためでもありますが、
「互いの国が必要とし合う関係を持つ」
それが最大の目的です。
世界平和の実現を真剣に考えたとき
「世界平和はすべての国を必要とし合う関係」
そう思うからです。
海外チームの活動はどのようにするか?
医療チームは建設チームと行動します。
現地の医療チームの要望に応じて
病院内に治療だけでなく
入院が出来る病棟施設の建設も行うからです。
学校の建設では教育設備を整えるために
スマホやインターネットの提供をします。
農業生産を向上させるための技術と機材の提供、
漁業の船や養殖場などの提供。
それらのメンテナンスを地元で出来る設備。
それぞれの地元で
出来るだけやれることを増やす努力をします。
話の流れ(7)
国際支援団は海外組と国内組にわかれます。
さて
国内組の支援団は何をする?
国際支援団の海外活動が始まると
世界はひとつだと感じるようになります。
支援団の国内組は海外のために働くからです。
海外で必要なものが無償で生産されます。
今までは
国内や海外で売って利益を上げるための生産。
買ってもらうために作っていたんです。
それが
すべてが受注生産のようなものです。
だから
すべてが無駄なく生産されるということですね。
日本国内では海外のお手本になるために
大規模リサイクルセンターが建設されます。
循環システムのベースになる施設です。
あらゆる生産物の要らなくなったものが
回収され再利用するための施設です。
それと同時に効率的に機能されるために
多くの規格が変更されます。
今まで生産物は同業他社との競争に勝つために
差別化を図り独自の規格や製品を作りました。
これからは他社製品に部品が転用できるように
ネジやボルト・ナット、小さな部品は
規格を統一して資源を無駄なく使うことです。
製品の進化は他社との競争で開発するのではなく
より良いものを作るという信念で開発します。
もちろん
環境に良いもの健康に良いものが中心です。
利益を求める必要がなくなるからです。
大規模リサイクルセンターは
海外でも同類のものを作るようにし
世界中で循環型社会を作ります。
話の流れ(8)
国際支援団に参加していない企業と
国際支援団に参加している企業の差が
そろそろ出始めてきます。
一般企業で働く人たちの中から
国際支援団参加企業への転職希望者が
増えていくようになります。
子どもたちの憧れの職業になっているからです。
安定収入が保証されていることが最大理由です。
そのほかに
世界の人達が必要とするものを作るということ。
働くことがお金儲けのためではないこと。
環境・健康に良いものしか作らないので
罪悪感を感じないで働けるということ。
そういった理由があるようです。
国際支援団への参加希望者が増えて
多くの企業が国際支援団に参加すると
利益を上げ、税金で成り立つ経済活動に
支障が起きるようになります。
その頃から
「どうしても利益を上げなければいけないの?」
「必要なものだけ作ることは出来ないの?」
そういった疑問が湧き始め
「必要量以上に作る必要はないじゃないか」
「薄利多売が資源を無駄にしてるじゃないか」
「売り上げを気にしないで働きたいね」
などの声が上がり始めます。
そして
人工知能の機械化が進み人々の労働時間は減り
収入のない人が増え始めると
ベーシック・インカムの導入が始まります。
しかし
財源が乏しい中で税金を増やすことも出来ず
お金の必要性に疑問を持ち始めます。
人々に行き渡るものが生産されるのなら
「すべてが無償で良いじゃないか」と。
話の流れ(9)
国際支援団の活躍が浸透すると
人々の意識が変わってきます。
お金を使う交換システムに疑問を持ち始めます。
「国民の生活が保証されるなら
みんながボランティアでも良いじゃないか」
そう言い始めたのは
すでにボランティア活動をしている人たちです。
海外に限らず国内でも
すべての製品が無償で提供することが出来るなら
「報酬がなくても働くことは出来る」
という意見が多くなってきます。
人工知能の機械化が進んで
人間生活に必要なものが生産されれば
働くことも交換システムも変わざるを得ない。
資本主義社会の崩壊が始まっていきます。
そして
資本から資源の必要性に視点が移ります。
身近な資源といえば宅地と土地です。
日本国内では
空き家数が800万戸を超えており
耕作放棄地面積は40万㌶にも及び
所有権の必要性にまで議論が広がっています。
所有することに疑問を持ち始めます。
所有者の管理義務が果たせなくなり
手放す人達も増えて
新しいシステムへの議論が高まっていきます。
話の流れ(10)
ついに所有権の話が持ち上がりました。
働き方にも興味はあるけど
所有権が無くなったら?
所有権の目的
「自由に使用・収益・処分する権利」
を考えたとき
占有権(使用権)さえあれば良いとわかります。
使っている間は他人は侵害してはならない。
ということです。
管理できなくなった物や土地はみんなのもの。
すべては共有財産と言うわけです。
財源はみんなが共有して大切に使う。
多くの人がそういう視点に変わっていきます。
そうすれば
すべての空き家は大切に活用され
耕作放棄地も活用されて自給率が向上します。
そして
農業生産はAIの機械化が生産効率を上げ
都会でも空きビルや廃工場などを利用して
土地の要らない野菜つくりが普及して
海外にも技術提供して貢献していきます。
すべての人に衣食住が保証されれば
働くことの意義が変わっていきます。
いままで
働くことはお金を稼ぐことだと言ってきたのに
「働くことは何だろう?」と。
昔は趣味が仕事になったら幸せだと思った。
実益がないと仕事にならなかったからである。
新しい生き方は
新しい働き方に変貌していきます。
自分を活かすことの喜びを知っていきます。
話の流れ(11)
生きることと働くこと。
楽しい人生とは何なのか?
機械化が進み生産効率が上がって
一人当たりの労働時間が半減し
「時間をどう使えばよいのか?」と
考える人たちが増えていきます。
いままでは
趣味は楽しいのに仕事は楽しくなかった。
仕事を趣味のように働く人もいるが
趣味が仕事になったら楽しいかもしれない。
そう思う人も多くなっていきます。
学校教育でも
知識を蓄える授業に加えて
知識を使って社会のために何をしたらいいのか。
そういう授業が普通になっているので
多くの大人たちが
「自分を社会のために活かしたい」
そう願うようになります。
働くことは何かを生産するだけでなく
いろいろな文化を継承することも
仕事として取り上げていきます。
そこで
昔からある「祭り文化」の話が持ち上がります。
祭りは神仏や祖先、自然への感謝と共に
コミュニティの和を保つ役割もあります。
そして
漫画やアニメ、映画や音楽なども
素人の趣味から専門家の作品まで
世界との文化交流として担うことになります。
お金を稼ぐために働くのではなく
自分を社会のためにどう活かしていくか?
それが
楽しく生きていくことであり
楽しく働くことであることを実感します。
話の流れ(12)
生活が安定してくると
自然環境への対応を考えます。
今の地球は温暖化だと言う人がいれば
寒冷化になると言う人もいる。
異常気象であることは間違いない。
火山の噴火や大地震、大津波は身近な問題。
人力ではどうにもならない災害への対応は
災害から避ける方向へ考えるようになります。
地震の可能性が高い所から低い所への移住。
大津波の可能性のある所から高台への移住。
耐震構造へのリフォーム促進。
台風などの一時避難場所を
映画館や演芸場、ゲームセンターなどの
娯楽施設を開放して不安解消に努めるなど
大人も子供も一人ではないことを実感します。
困った人を助けることは大切ですが
困る人がいない社会作りも大切だと
多くの人が実感する社会になっていきます。
話の流れ(13)
困らない社会になれば不安はなくなります。
旅行も楽しくなります。
夏休みになれば子供たちの天国です。
「お母さん、チョット北海道まで行ってくるよ」
「気を付けてね」
旅費は無料、ホテル代も無料、外食も無料。
「子供は社会みんなで育てる」という
キャッチフレーズを実践している社会です。
少子高齢化は危機的状況であり
人口減少は日本の未来がないと言っていたけど
まったく問題ないという考え方になっています。
それは
異常気象により世界の食糧が減っていき
人口減少は食糧不足を解決していきます。
経済活動のために労働者は必要だったけど
生活を支えるための労働者がいればいい。
そういう視点で考えるようになったからです。
農業、漁業、林業でも
高齢者は今まで以上に若者と一緒に
汗を流して健康に暮らせるようになります。
医療の分野では
治療医学以上に予防医学が進み
病気にならない体作りに力が入ります。
それにより
介護施設や病院の長期療養患者が減り
自宅療養や自宅で最後を迎える人が増えます。
そして
生きることを楽しむ社会が出来上がってきます。
話の流れ(14)
生きることを楽しむ社会が出来上がると
他国のことにいままで以上に関心を持ちます。
いままでお金を得るための経済活動が
自然環境を汚染したり
焼畑農業での森林減少やサンゴの乱獲
サイのツノや象牙を得るために
サイや像を殺害したり
資源の奪い合いのために紛争したり。
それらをなくすために
お金を必要としない
資源を分かち合うシステムを確立します。
互いの国、民族間で信頼関係ができれば
国境があっても自由に行き来ができ
安心して暮らしていくことができます。
そして
軍隊も兵器も核も要らない
世界が一つの家族のような
世界平和の実現が出来上がっていきます。
すべての人々は
互いの文化や風習を尊重しあい
楽しく交流を深めていきます。
以上で話の流れは終わりです。
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