ルイボスティー 悪玉の活性酸素を押さえる
茶いな茶イナの不思議パワー
＊ルイボスティー
悪玉の活性酸素を押さえ込み、健康と美をもたらす
アフリカ大陸最南端、南アフリカ共和国のごく一部の山野にのみ自生する。針葉樹の一種ルイボス（現地語で｢赤い潅木｣の意。
学名アスパラサス･リネアリス）の細やかな葉を採取し発酵後、乾燥させた健康茶（ハーブ茶）である。
原住民が古くから不老長寿、万病への妙効を信じて愛飲してきたものを
１９００年代初頭にロシア系紅茶商人がヨーロッパへ紹介し、
ついで１９３０年頃、現地の開業医で市長も勤めたイギリス系の
P・F・ノーティエ博士が品種改良の末、人工栽培による農産物化に成功した。
味・香り・色彩ともに優れ、現在では同国の重要な輸出産品として、
生産、加工、品質管理が政府の肝いりで行われている。わが国の健康茶の中では新顔に属する。
飲み始めて比較的早くわかる効果として、便秘の改善、便の性状の変化(軟便は固く、固すぎる便は軟らかくなる)、腹部膨満感や痛みなどの改善があげられる。
アトピー性皮膚炎や口内炎、ニキビ、イボ、肌荒れなどの改善、数ヶ月の飲用で高血圧、高血糖などが快方へ向かった、精神的に安定するといった報告例も多いが、このような顕著な諸作用に対して、熊本大学医学部の前田浩教授（医学博士・農学博士）、愛知医科大学加齢医科学研究所の中野昌俊講師（農学博士）らが多くの研究成果を発表している。
長崎大学医学部（小松賢志氏ほか）ではマウスの胎児から得た培養細胞による実験で、ルイボスティーの発ガン抑制作用を見出している。
また、静岡県立大学栄養科学部（横越英彦教授ら）はラットを用いた実験で、ルイボスティーの抽出液と茶葉粉末を投与することで、いずれの場合も血液中の中性脂肪を下げ、HDLコレステロールを上昇させることを確認した。
これは、心臓疾患などへのルイボスティーの寄与を示唆するものである。
そのほかにも加齢によるボケの防止作用、肝機能抗進作用、抗菌・殺菌作用、便臭の改善作用、さらに新しいこととしては愛知医科大学と山梨医科大学との共同研究で、エイズウィルスの増殖を抑制する働きなども確認された。
こうした各種の作用の根底には、ルイボスティーが抗酸化作用ならびに活性酸素消去作用（スカベンジ作用）を持つことが指摘されており、その作用は他の野菜類などの数倍ないし数十倍にも達することがわかってきている。
ルイボスティーのもう一つの特徴は、緑茶やコーヒーと違ってカフェインはゼロ、カテキン（タンニン）は微量だが、含有ミネラルは多く、
とくにリンとカルシウムが飲食物としては理想的な一対一の構成比で、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが人間の体液組成比率と極めて似ていることが挙げられる。
このことはルイボスティーが人体に馴染みやすく、細胞の活性化に寄与しやすいことを示していると考えられている。
つづく
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