宗教との違いって?


宗教には、寺院(拠点)があり、教祖がいて、経典(教え)があり、戒律があり、シンボルがあったりします。
カウンセリングには、そういうものがありません。

不安を抱える人々は、宗教に依存したり、すがったり、全択をせまったり、ゆだねたりします。
カウンセリングは、独立独歩、自立を促すものなので、「まかせなさい」とは言ってくれません。

宗教にすがることで、私たちは救われるのでしょうか?そうではなかったために、宗教離れが進み(これは日本人だけではないですよね)、「心理」の世界に救いを求めようとしています。

迷ったり、悩んだり、絶望したり、または死ぬ間際、あなたなら、何にすがりますか?占いというのもありますよね。人は、見えないものに対するあこがれみたいなものを持っていますからね。占いもかなり根強くなってますよね。

もし分けるなら、悩みはカウンセリング、不安は宗教、迷いは占いと言われます。でも、そんなに簡単に分けれるものではないと思うのです。
悩み、不安、迷い、苦悩から、カウンセリングを行うことで、自分自身気づき、自己洞察、自己成長につながっていきます。宗教に入り、本当に悟ろうとする人も、自己洞察をしていきます。そして、どちらも、救いであり、安心、解放(解脱)をめざすのではないでしょうか?
悩んでいる人の視野は狭いもの。視野を広くするためには、気づき(悟り)が必要になってきます。

般若波羅蜜多心経ってありますよね、これは(仏、観音様が説いた偉大な)知恵の完全な精髄(本質)を示す教えなのですが、「無の哲学」と言われています。「悟り」の結果、この世界はみな実体がないもの、世の中の形はみな実体のないもので、それは心についても同じだということ。この世には実体がなく、死や生さえないのに、人間はそれにしがみついているから恐れがある、恐れることはないのだと言っているそうです。そして、自ら悟りなさい、あなたが体験して(深い瞑想で)、悟りなさいよといったそうです。全てが空即是色の姿だとを知った人は、人生のどんなちっぽけなことにも慈しみを感じ、魂を込めて生きていくことができるようになります。

「本当の自分は何も思考しない、いつも空なのだ。心を空っぽにして、自分を善に満たしてみる。するとそこに平和がある。」(「愛はヒーリング」から)

また、仏教では、もともと、「己こそおのれのよるべ」と教えるそうです。頼るのは自分である、自分こそ自分の支えということです。

「自分で」と言う考え方、なんだか、カウンセリングとも重なってきますよね。このような重なりの部分にアプローチしていっている新しい心理学があり、その心理学を、トランスパーソナル心理学と言うそうです。トランスパーソナル心理学は、東洋思想×西洋心理学のようなもので、般若心経をはじめとする仏教思想やその他の東洋思想の知恵を現代心理学の衣で包んだ心理学で、
日本人が近代化の課程で見失ってしまった東洋の知恵を再発見し、それを現代心理学の枠組みで整理、統合して、私達現代人が理解しやすい形で再現したものだそうです。

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