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2007年12月13日
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カテゴリ: 読書レビュー
時代を写し取った写真というものがある。
例えば、ロバート・キャパの作品はそれに当たるであろうし、
映画でその時代を回想するシーンに使われるような、学生運動
や万博など大きなイベントに集った人々を撮った写真はそれに
あたるであろう。
NHK教育テレビの「私のこだわり人物伝」で澁澤龍彦について
語る写真家・細江英公が紹介した「細江英公写真集『鎌鼬』の
芸術推奨文部大臣賞受賞記念パーティーにて」(1970年)という
写真はまさにあの時代を見事に表現しているのではなかろうか。

あるが、そのメンバーとはメンバーは土方巽、横尾忠則、田中
一光、種村季弘、瀧口修造、そして澁澤龍彦ら個性派ぞろい。
細江氏の指示通り、皆それぞれ思い思いの方向を向いているの
であるが、澁澤と瀧口、そして細江氏だけが真正面を向いてい
るというもの。この日は細江が「自分が主役なので、他の方は
カメラを見ないでそっぽを向いて下さい」とお願いしたという
その写真である。
実際に見ていただくのが一番良いのであるが、この個性派たち
がそれぞれに視線を向けて、それでいてその場の空気を創造的
でおだやかなものにしている。また、見方を変えれば、創造的
で連帯のある空気の中にやがて来る「閉塞の時代」を予感させ

いずれにしてもここにあるのは60年代の空気であろう。
まさに時代を表現した1枚と言えよう。

詳しくは 「NHK知るを楽しむ・私のこだわり人物伝」(10月
11月号)
をご覧いただきたい。 





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最終更新日  2007年12月13日 07時54分04秒
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