幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Nov 19, 2013
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カテゴリ: シェフの雑記帳

 18日は定休日でした。先週末の金土日と3日連続お店に早出して仕込みしていたので、ちょいと疲れ気味でした。朝方久しぶりに足がつったりして、疲労を実感。疲れた筋肉をほぐすために自転車に乗って買い物がてら2時間くらいうろうろしてきました。そのあとゆっくりお風呂に入って、早めに就眠。おかげですっかり元気になりました。年末が近づいてきたので、体調崩すわけにいきませんからね、、、。

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 これはボージョレヌーヴォーを楽しむコースのメインになる和牛のコリエ(首肉)。和牛ですからサシが入り、脂もいい感じにのってます。これをルブニール(強火で焼き色をつける)して、、、、

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 赤ワインで煮込みます。コリエが約6キロくらいに赤ワイン6本とマデラ酒を1本弱。水やブイヨンは入れません。香味野菜のミルポワは、玉ねぎ、セロリ、ニンジン、ニンニクを色づくまで炒めて入れてあります。蓋をして150℃くらいの低温のオーブンでゆっくりブレゼ(蒸し煮)にします。3時間弱くらいですかね。ワインの酸味があるので肉が柔らかくなるのは意外に早いです。太い菜箸がスーっと通るくらいまで煮込みます。ここまでやったら、そのまま一晩置いておきます。

 翌日、肉は取り出して良く汁気を切ってから冷蔵庫へ、煮汁を一度沸かしてから荒目と細めのシノワで2回漉して、さらに赤ワインを2本足してアクと脂を取りながら煮詰めてゆきます。濃度がちょうど良くなってきたら、コーンスターチでつないで紫がかった赤黒いつやのあるソースに仕上げます。

 ここでさらに赤ワインを足すのは、肉がワインの色素を吸い取ってしまうので、ソースの色が薄くなってしまうのと、長時間煮込むのでだいぶ香りが飛ぶので、新たにワインのフレッシュな風味を追加したいからです。

 肉は、手で強くもつと潰れてしまうくらい柔らかいのですが、冷蔵庫に入れておくとコラーゲンのおかげで引き締まって扱いやすくなります。そうしたら、糸をはずして重さを図り、一人前のサイズにカットして、冷凍庫にしまいます。

 使う時は解凍してソースでゆっくり煮直せば、出来たての時と同じ味わいです。大量の赤ワインを使いますが、透明感のある味わいにするために余計な出汁などは入れません。肉自体の味で仕上げます。まあ、和牛ですからね!美味しいです。ソースは煮詰めすぎないことと、コクやつやを出すためについついバターをたっぷり入れてしまいがちですが、バターは一人前にサイコロ1つか2つ分くらいにします。ボージョレコースのメインですから、仕上げに木苺の風味のヴィネガーを少しと、隠し味に蜂蜜も少し入れます。

DSCN00081.jpg

 これはずっと前に作った和牛のホホ肉の煮込みの画像です。今回の場合はもう少し黒っぽいソースになる感じです。

サンク・オ・ピエ、ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース2013はご予約受付中です!

 あと6名ほどで締め切りになりますので、ご予約はお早めに!解禁日は、21日木曜日です。






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Last updated  Nov 19, 2013 08:15:59 AM


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madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
ゆり777 @ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
おかめ@ Re:食べる姿(10/31) なるほど!私も無粋な行為をしていた一人…
mermerada @ はじめまして! エスカルゴは好きで、メニューに有ると頼…
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