
これは、塩熟成もち豚ロース肉のグリエ、粒マスタードソースです。今、スペシャルメインディッシュでやってます。カットして一塩あてた豚肉を冷蔵庫で数日置くと余分な水分が抜けて旨味が凝縮します。それを氷温庫で保存しておくとさらに肉が柔らかくなります。南部鉄器のグリルパンで遠赤外線焼きにすると、グリル独特の香ばしい野趣があって美味しいです。少し酸味を利かせた粒マスタードのソースもよく合います。軽いピノノワ-ルなんか合いそうですね。さて、

先週火曜日行ってきました我友クリヤマコトのアコースティック・ウェザーリポートのライブ、銀座のヤマハホールは約100名位くらいでしょうか、、ほぼ満席でした。
このメンバーでこの企画の演奏を聴くのは実はもう3回目です。確か去年のうちにクリヤマコトから、「実はベースの納さんとドラムの則竹さんとトリオでしかもアコースティックでウェザーリポートのカバーやるんだよ。」と聞いた時に「なに!それはすごいことになりそうだ!俺は店休んでも行くぞ!」と言ったんです。実際六本木で2回とこの前の銀座と都内のライブは全部行きました。
キーボード奏者のジョー・ザビヌルは、シンセサイザーを何台も使って重厚なサウンドでジャコ・パストリアスの驚異的なベースとウェイン・ショーターの異次元的なサックスのサウンド、ピーター・アースキンの強力なドラムスに補助的メンバーでいつもパーカッショニストが入っていた感じです。およそアコースティックピアノトリオとは、対極的な世界観ですよ。ふつう考えることではないでしょうね。
とくにウェザーリポートのサウンドの大きなポイントであるジャコのベース。これをある程度はアコースティックベース(コントラバス)でやらなければなりませんし、サックスもいないのでその分も誰かの負担になりそうだし、オーケストラ並みに音が重ねられるシンセサイザーも無しですからね、、、。
1回目の六本木アルフィーでは、まだ少し粗削りだったけれど改めてこのメンバーの技術の高さに驚き、演奏を重ねればすごいバンドになると感じました。この企画は、ウェザーリポートのカバーといっても、コピー的な要素はなくむしろウェザーの曲を素材として完全に料理しなおすという趣です。だから、ピアノトリオでもできるわけですね。
六本木の2回目ライブでは、私の一番のお気に入りの曲 A remark you madeを演奏したんですが、そのアレンジたるや、原曲の魅力をはるかに超えたものを感じました。ちょっとキース・ジャレットのソロコンサート的な世界観の長いイントロから始まり、曲に入ると往年のキース・ジャレット、チャーリー・ヘイデン、ポール・モチアンのトリオみたいなムードのエイトビートで素晴らしかったですね!銀座の時もやってくれました。ますます良かった!
それから、有名な曲ではバードランドですね。このアレンジも良かった。原曲はサックスのアドリブのコード進行が4小節の循環コードで、なんだかエンディングを延々引き延ばしてるような感じなんですが、マコトはその部分を12小節のブルースコードにしてました。しかも、普通ジャズの場合は9小節目から二度マイナー、五度セブンス、一度セブンスとコードチェンジするんですが、あえてそこをBBキングなどの黒人ブルースのチェンジで五度セブンス、四度セブンス、一度セブンスというようにしてました。リズムも4ビートというよりもシャッフル気味でこれが楽しい!!バードランドが別の意味でブラックなよりブルージーな世界で最高でした。
バンドを鼓舞するクリヤマコトの挑発的なプレイに触発されてか、いつもはクールな印象の則竹さんのドラムもちょっと切れたジャック・ディジョネットみたいに叩きまくるし、ベースの納さんは同じベース弾きの私だからわかるであろう超絶技巧を出しまくりで、すごい演奏でした。どれだけすごいんだか周りのお客さんに説明したいくらいでしたよ!(笑)
この企画のアルバムも近々出るそうなので期待してます。
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