Club SANSUI
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DVDにて観賞。10点満点で9点。ニュージーランド南端の町、インバカーギル。小屋としか呼べないような小さな家に独り暮らしのバート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)は、今日も暗いうちから起きてバイクの爆音を轟かせる。少々近所迷惑なこのバイクは、1920年型インディアン・スカウト。40年以上も前の古いマシンだが、バート独自の改良により、国内でもオーストラリアでも数々のスピード記録を出している。そして今、バートは若い頃からの大きな夢――ライダーの聖地であるアメリカのボンヌヴィル塩平原(ソルトフラッツ)で世界記録に挑戦するために、さらなる改良に熱中しているのだ。隣家の少年トム(アーロン・マーフィー)は、一日中バイクいじりをしているこの常識はずれの老人が大好きだ。とはいえ、バートの収入は年金のみ。倹約精神を発揮してマシンの改良にも廃品を利用しているが、渡航費が足りない。所属する単車クラブが集めてくれたカンパも微々たるもの。今年は無理かと諦めかけたとき、バートは心臓発作で倒れ、ドクターストップがかかった。体は年齢には勝てず、前立腺にもガタがきている。やるなら今しかないと決心を固めたバートは、郵便局に勤めるガールフレンド、フラン(アニー・ホイットル)のアドバイスで家を抵当に入れて銀行から借金し、いよいよ出発の日を迎える。見送る人はわずかだった。バートが世界一になれると本気で信じていたのは、トムだけだったのだ。だが、助手席にフランを乗せて港へ向かう途中、浜辺で競ったことのある不良バイク集団が餞別を届けに来た。バートの走りに魅せられ、ファンになってしまったようだ。貨物船にコックとして乗り込み、ロサンゼルスに上陸したバートは、入国審査で「インディアン」と口にしてあらぬ嫌疑をかけられたり、タクシー料金の高さに驚いたりしながら、どうにかモーテルにチェックイン。親切な女装のフロント係ティナ(クリス・ウィリアムズ)とたちまち親しくなる。ティナに紹介された店で中古車を超安値で買うと、エンジンを直し、牽引トレーラーを自分で作り付けるバート。その腕前に店主のフェルナンド(ポール・ロドリゲス)は目を見張る。ロングビーチの税関へマシンを引き取りに行くと、木枠は無惨に破損していたにもかかわらず、インディアンは奇跡的に無傷だった。名残惜しそうなティナと別れ、ユタ州のボンヌヴィルへ向かって出発するバート。しかし、砂漠の真ん中でトレーラーの車輪が外れ、途方に暮れる。偶然通りかかった先住民の男は一晩泊めてくれた上に、お守りと前立腺の特効薬をプレゼントしてくれた。応急処置をして再び出発したバートは、未亡人エイダ(ダイアン・ラッド)の農場でトレーラーを修理することができたが、彼女の夫の墓のそばでガラガラヘビに噛まれそうになる。危うく命拾いしたバートはその夜、エイダのベッドの中で、子供時代に事故で死んだ双子の弟アーニーの夢を見る。バイクのレースに危険は付き物、ましてや今回は病をおしての命がけの挑戦である。バートが何事も怖がることはやめようと決心したのは、ほかならぬ弟の死以来のことだった。ボンヌヴィルまであと一息のところで、バートは心臓発作に襲われた。医者から処方されたニトログリセリンで凌ぎ、路肩に車を停めて寝ていると警官がやって来た。違法駐車だという。事情を話して素直に謝るバートに警官は寛大だった。その後、車が故障して困っていたベトナム休暇兵ラスティ(パトリック・フリューガー)を拾い、話し相手ができてご機嫌なバート。戦況に楽観的なラスティに、彼は第一次世界大戦や流感の大流行を生き延びて得たユニークな人生観を披露する。ラスティは結局、ソルトレイク・シティに恋人を待たせたまま、塩平原まで一緒に行くことにする。着いた瞬間のバートの顔を見たくなったのだ。「スピード・ウィーク」の開幕直前、ついにバートは見渡す限りの白い平原に立ち、感無量だった。ところが、思わぬ障害が待ち受けていた。出場するには事前の登録が必要であることを知らなかったため、受付で門前払いされたのだ。知り合ったばかりの出場者ジム(クリス・ローフォード)が係員を説得してくれたおかげでマシンの点検は受けられたものの、時代遅れのポンコツとバカにされ「整備不良」の烙印、おまけにバート自身も「年齢オーバー」と言われる始末……。この日のために手塩にかけた愛車インディアンとともに、はるばる地球の裏側からやって来たバート。果たして、彼は世界一の夢を達成できるのか?(公式ホームページより転記(長っ。ほとんどネタバレやん・・・)公式ホームページ(スタンダードエディション> いや~、すごいジイさんがいたもんだ。初めこの作品名を見て「陸上競技の話?」 などととぼけたことを思ってしまった(笑)。予告編を観てすごく劇場で観たくなったが、その頃は他にも沢山観たい映画があり見送ってしまった。残念。あ~、大画面テレビ欲しい~。といってもこの狭い部屋では観づらくてしようがないだろうケドアンソニー・ホプキンズのすっとぼけたジイさんははまり役。自分で手を加えたバイク・インディアンをこよなく愛し、世界最速を求め、恋もするし浮気もする。ハンニバル・レクター博士の狂気もすごかったが、バート・マンローもしっくりきている。こういう映画には子役がつきもの。トム役のアーロン・マーフィーは茶目っ気ある坊ちゃん役を好演。その他、みんないい人ばかり。インバカーギルの悪ガキはなかなか粋だし、警察官は違反を大目に見てくれるし、ソルトフラッツに集まった連中はスポーツマンシップに溢れている。何となくアメリカ映画(実際はニュージーランドとの合作)って悪役が必ず出てくるって印象があるけど、この映画で悪役は花売りの姉ちゃんくらいだ。古き良きアメリカ? その辺が最後まで清々しく観れたのかも知れない。以下、少しネタバレ。 (マウスを左クリックしながらなぞって下さい)ブレーキやパラシュートばかりでなく、燃料タンクの蓋をコルクにするほど軽量化に拘るなら、まずダイエットしろよ(笑)。
2008年02月10日
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