11月1日付の科学誌「サイエンス」に、 水田での農薬使用が、島根県宍道湖の漁業崩壊につながったという新研究が発表 された。
宍道湖では、近辺の農家がネオニコチノイドの使用を始める10年以上前の1980年代初頭から、漁場の調査が継続的に行われていた。そして、その研究では水質、節足動物とプランクトンの数、魚の漁獲量などが定期的に記録されていた。
その記録によると、 ネオニコチノイドを使用し始めてから、宍道湖のネオニコチノイド濃度が水生無脊椎動物にとって有毒なレベルを超えることが頻繁に起きており、昆虫とプランクトンの個体数が平均で83%も減少 した。
ネオニコチノイドが使用されてから10年で、ワカサギの年間漁獲量が90%激減(年間240トンからたった22トン)、そしてウナギの漁獲量も74%減少していた。さらに、ワカサギの食料であるユスリカ、オオユスリカも甚大な被害を受け、1982年には大量に存在していたが、2016年にはほぼ全滅 していた。
ネオニコチノイド系殺虫剤の使用量は、今も増え続けており、以後、魚の漁獲量は減少の一途をたどっているという。
科学者たちは、 他にワカサギとウナギの減少となる考えうる原因――塩素イオン濃度、堆積物成分、酸素などの水質――を調べたが、それらにはさほど大きな変化はなかった。 研究者たちは、「ガーディアン」紙に、ネオニコチノイドが犯人であるという「説得力のある証拠」がある、と述べている。
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