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ボックスアート
晩夏の「赤竜亭」シリーズ紹介強化キャンペーン第3弾。 「赤竜亭」(2007年)、「赤竜亭2」(2008年)、「 赤竜亭3
」(2011年)、「 赤竜亭4
」(2013年)、「 赤竜亭5
」(2015年)、「 赤竜亭6
」(2017年)、「 赤竜亭7
」(2018年)に続く8つ目の独立セット。ストレージボックス兼用の「赤竜亭5」を除き、海賊(赤竜亭4)、悪漢(赤竜亭6)、赤竜亭の店主&従業員(赤竜亭7)ときて、今度はいよいよ「赤竜亭」以外の酒場が本格的に登場することになった(アンダーシティの「黒竜の奈落」は、名前だけは「赤竜亭6」で既出)。
英雄たちはグレイポートの伝説的酒場、「赤竜亭」で途方もない時間を過ごしてきた(そして金を浪費してきた)が、いかな常連客とてたまには河岸を変えたくなるものだ。そういうときにどうするか? はしご酒だ!
これまでのスタンドアローンセットには4キャラずつ収録されてたが、今回から英雄4キャラ+悪漢1キャラという構成にしていくようで、1キャラ増えた分ちょっとお得になってる。ボードゲーマーなら基本システムは知ってるに決まってるので割愛して、各キャラを簡単に紹介する。
グレイポート大神殿の高官、ファライ神父。趣味は酒の醸造という生臭坊主w 寺院の横の醸造所兼酒場の「調和のカップ」のオーナー店主でもある。この世界の宗教、えらく規律が緩いなw
神父だけあって恐ろしく博打に弱く、なんと「いかさま」カードを1枚も持ってない(ディアドラやオハヴァだって持ってたのになw)。「いかさま」を打ち消すカードはあるが、それを使っても自分が勝つわけではないので、上家に「勝負手!」を使われたら打つ手がなく、史上最弱と言っても過言ではない。
ファライのカードの大半には、左下にこんなアイコンがある。こういったカードをプレイしたら、その効果を適用したあと、対応する醸造所(ビールかワインか蒸留酒)に移動する。すでにそこにいる場合、そこで造ってる酒が完成に近づく。左端のカードにあるかき混ぜ棒アイコンがある場合、任意の醸造所に移動する(または今いる醸造所の酒を熟成させる)ことができる。
各醸造所で一定のステップの熟成を進めると、そこで酒ができて他プレイヤーに振る舞い、その効果を適用することができる。ビールは2ステップでできるが、醸造酒は最大4ステップかかるのでなかなか作れない(その分効果は強力だが)。
かなり上級者向けのキャラという印象。同じアイコンのカードを連続でプレイしないと酒の熟成がなかなか進まないので、とにかく序盤をしのぎつつ、かき混ぜ棒カードも駆使してできるだけ早く酒を造って他プレイヤーを攻撃しないと勝てないだろう。
ラッキーはゴブリンの老婆で、薄暗い路地裏で「ラッキーの転がる樽」という酒場を経営してる。グレイポートで一番安い酒場として有名だが、それもそのはず。出てくる酒はどれも盗品なのだw
ファライとは打って変わって、博打にめっぽう強い。通常の賭博カード以外で賭博を始めたり、勝者が決まった賭博の結果を打ち消してそのまま続けさせたり、支払いを完全になかったことにしたりとやりたい放題w
強力なカードが多いが、それも違法行為に手を染めてるため。当然そんな奴は官憲に目をつけられるので、ラッキーはちょいちょい衛兵に職質されることになる。そして3回職質されるとガチで逮捕されそうになるので、それを避けるために金を払って買収したり、酒をおごったり、怪我をしながら逃げ出したりすることになる。
肉を(自分で)切りながら相手の骨を断つタイプなので、ラッキーも上級者向けだろう。強力なカードをばんばん使うだけだとあっという間に自爆しちゃうから要注意だw
サマンサはグレイポートの海辺で荒くれどもを相手にしてる酒場「壊血病の犬」の店主。“壊血病の犬”とは海賊の蔑称だ。当然、この酒場ではよそより喧嘩が頻発するのだが、サマンサはその勝敗を博打にして倍率を設定し、胴元になって荒稼ぎしてる。こいつもろくでなしだw
サマンサのカードには「喧嘩を始める」と書かれてるものが多くある。これらのカードをプレイした場合、別に用意された喧嘩屋デックからカードを公開し、その効果を適用することができる。特に「こっちの隅でも……!」をプレイした場合、「手番ごとにアクションカードは1枚だけ」という基本ルールを無視して「……あっちの隅でも!」をプレイすることができ、喧嘩屋カードを2枚出すことができるので強力だ。
並び立つ喧嘩屋たち。そしてついにご本人登場、ディムリのひいおじいちゃん!(これまでのカードで“great-grandfather”を“すごいおじいちゃん”って訳したのが何枚かあるから直さないとな……)。何しろやってることが喧嘩なので、標的はだいたい気力を減らす羽目になる。手札や金を支払えばダメージ軽減できるが……。
サマンサは雑に強い。ちょっと欠点が見当たらないので、「赤竜亭8」のキャラで戦うなら第一標的はこいつで決まりだw
グレイポート魔術学院の正門前にあるカフェ、その名も「スタータスクス」の店主、オークのフィル。その店名と看板のデザインは本当に大丈夫なのかw
フィルのカードの中には、こういう「放し飼いのヒドラの鱗の削り節」とか「草で育てたヒポグリフの乳」といった、ドリンクに混ぜることができる意識高い系のトッピングやフレーバーがある。これらのカードは引いた途端にプレイヤーマット上側の混ぜ物棚に置かなければならないので、その手番の選択肢は減るのだが、手札ではなくなるので以降の手番では逆に選択肢が増えることになる。
混ぜ物の効果はバラエティに富んでおり、他プレイヤーが飲酒するたびに適切な効果を付与できるのが強みだが、見えない利点として「デックが薄くなる」ので、その分他の強力な通常カードを引きやすくなるのも偉い。序盤に多少の忍耐が必要だが、それもデックが一巡するまでなので、サマンサと同じくらいに厄介な奴だ。
最後は悪漢のネロディア。見た目通りのゴルゴンで、これまで「黒竜の奈落」の女中だと思われていたが、何と経営者だったw
何しろゴルゴンなので、他プレイヤーを石化させてその手札をランダムに奪うことができる。奪ったカードはネロディアの手元で裏向きの山となり、これらのカードを所有者に返すことで強力な「にらみ」追加効果を発動させることができる。
一見強そうだが(そしてカードを取られるんだから他プレイヤーのストレスが半端ないのは間違いないが)、「石化で奪ったカードはネロディアの手番開始時に1枚ずつ石化が解けていく(元のプレイヤーの手札に戻る)」というルールがあるので、1巡のあいだに2枚以上石化しないとカードが貯まっていかず、強力なにらみ効果を使うのは結構難しい。カウンターで石化するカードも多いので、相手プレイヤーがやりそうなことを予測する能力がいりそうだ。
悪漢なので、当然ボスとして使うこともできる。「悪事で何より大切なこと」は「どん底に突き落とすこと」。地下世界の住人だからねw
そしてこの「赤竜亭8」で追加されたはしご酒ルール。誰かがチェイサー付きドリンクを公開するたびに、「ちょっと河岸を変えようぜ」ということになって別の酒場に行き、その酒場の即時効果を適用して、しばらくはその酒場専用のデックからドリンクを購入することになる(各酒場のデックにはカードが数枚しかないので、頻繁にはしご酒して、中盤には赤竜亭に戻ることになる)。
酒場の一つ、ファライが経営する「調和のカップ」。即時効果は「手札を2枚捨て札にした各プレイヤーは気力を1増やす」。
酒場固有のドリンクの一例。「黒竜の奈落」からは「墓地の蒸留酒」、「調和のカップ」からは「聖なるハイボール」と、その酒場のイメージに合ったものが用意されてる。「スタータスクス」からは「治療薬 ダブルトール・ハーフカフ・エクストラフォーム」。うーん意識高ーいw
キャラが5人増えて、追加ルールもある。買わない理由ある? ねえよなぁ!!? 「赤竜亭8」買うぞ!
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