女子高生Aの日記(仮)

女子高生Aの日記(仮)

たつみや章 「神様三部作(通称)」


自然の中に息づく「人間ではないモノ」たちの存在を通して、環境問題を描いています。
小学校高学年くらいの少年の目を通して描かれる、ワクワクドキドキの楽しいストーリーですが、読み終わったときに考えさせられるものがあります。


『ぼくの・稲荷山戦記』

★あらすじ
主人公マモルの家は、代々裏山の稲荷山神社を守ってきた巫女の家系。
ある日、彼の家に不思議な下宿人のお兄さん「守山さん」がやって来た。着流しに長い黒髪、油揚げが大好物の守山さんは、実は…!?
レジャーランド開発のために破壊されようとしている稲荷山古墳を守るために、太古の昔から息づいてきた存在たちと山の番人たちが立ち上がった!そして起こる奇跡とは?

☆ひとこと
笑いの要素がたくさんあって、すごく楽しく読めます。


『夜の神話』

★あらすじ
都会から田舎に転校してきた、小学校6年生の鈴木マサミチ。
田舎の暮らしが嫌でたまらなかった彼が、なりゆきで食べさせられた饅頭のおかげで、鳥や虫、動物や、果ては家に憑いている霊とまで会話できるようになってしまう。
マサミチの生活が一気に変わったその頃、父親の勤める原子力発電所では恐ろしい事態が進行していた。
同じ発電所に勤める「スイッチョさん」の体は、マサミチにしか見えないが青白い炎に包まれていて…。
絶体絶命の状況を救うことができるのは!?

☆ひとこと
すごく重いテーマです。『ぼくの~』よりも、人の死ということが身近にある問題だけに、暗くなりがちなテーマが、神話と絡めて冒険仕立てで描かれてて、読みやすいです。
絵もすごく綺麗ですよ。

『水の伝説』

★あらすじ
小学校6年生の光太郎は、東京の学校でうまくやっていくことができずに、白水村に山村留学にやって来た。
田舎の暮らしは新鮮で、中のいい友達もでき、毎日が楽しかった。しかし…ある日、大雨で増水した川で河童のようなものを助けたその夜、原因不明の高熱に襲われた光太郎。その夢に不思議なメッセージが届けられて…。
川の神、竜神や山の神の存在が、村の神楽祭と重なって描かれる。

☆ひとこと
山村の風景が本当に美しく描かれてます。祭りの様子なども細かく書き込んであって、世界に入りやすいです。
神楽祭の山の神の舞のシーンが、個人的には本当に感動ものなのですが、そこに同時に自然に無関心な大人たちの姿が重ねて描かれているのが、とても対照的で印象的でした。

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