《櫻井ジャーナル》

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2011.03.09
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 権力者のアキレス腱が「情報」にあることを中東/北アフリカで広がっている抗議行動が証明している。

 まず、チュニジアで人々が立ち上がる切っ掛けは 昨年12月7日にWikiLeaksが公表した文書 だと考えられている。そこにはジン・アビディン・ベンアリ大統領を中心とする支配層の腐敗が書かれていた。そして始まった民衆蜂起の波はエジプトに押し寄せ、ホスニ・ムバラク大統領を排除するに至ったわけである。

 勿論、ムバラクや彼の側近たちが消えても、支配体制に大きな変化はない。今のところ「ムバラクなきムバラク体制」がエジプトを支配しているのだが、その仕組みを揺るがしかねない事態が生じている。

 3月4日から5日にかけて約2500名のエジプト市民がカイロの治安機関ビルから機密文書を持ち去り、アレキサンドリアでも1000名以上の民衆が治安機関の建物へ入り込み、同じように文書を外部へ運び出してしまい、 インターネット上で公開され始めた 。その中にはエジプト治安機関による「偽装テロ」を示すものも含まれているとされている。勿論、その文書が本物かどうかは不明なのだが、内容が内容だけに、エジプトの今後に影響しそうだ。

 その一例が2005年7月23日のエジプト革命記念日に引き起こされた爆破事件。紅海に面したシナイ半島のリゾート地、シャーム・エルシェイクにあるフセイン・サレムの施設が狙われて88名が死亡、200名以上が負傷したと言われている。実行声明を出した「アブドゥラ・アザム旅団」はアル・カイダとつながっていると主張していた。ちなみに、サレムはEMG(東地中海ガス社)の大株主で、そのパートナーはイスラエル人のヨセフ・マイマン。

 ところが、今回公表された 2005年6月7日付けの文書 によると、計画したのはエジプト内相だったバビブ・エルアドリーと大統領の息子であるガマル・ムバラクで、実行グループの責任者はモハメド・ハシェムなる人物だったという。



 現在、インターネット上を飛び交っている話では、エルアドリー内相は2004年、偽装テロ活動を目的とする部隊を創設、治安機関の幹部22名が指揮することになったとされている。第2次世界大戦が終わって間もない1948年にアメリカはOPCという破壊工作機関を創設(その前から工作自体は実行していたが)、1960年代から1980年頃にかけて西ヨーロッパ(特にイタリア)で「テロ活動」を繰り返していた。エジプトで似た組織が作られても不思議ではない。





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最終更新日  2011.03.10 04:03:34


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