《櫻井ジャーナル》

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2025.11.14
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 ドナルド・トランプ米大統領とウラジミル・プーチン露大統領が8月15日にアラスカで会談した際、平和への扉が開かれるのではないかと期待した人も少なくなかったでしょうが、そうした展開にはなりませんでした。両者の現状認識に埋めることのできない隔たりがあることが判明したからです。

 そうした隔たりを生じさせた原因はトランプ大統領の現状認識が根本的に間違っているからでしょう。これもネオコンが作り出している幻影に操られているようです。

 その結果、ウクライナでの戦闘でロシアは疲弊しているとトランプは信じ、少し脅せばロシアが交渉に応じると考えていたようですが、本ブログでも繰り返し書いてきたように、軍事的にも経済的にもロシアは疲弊していません。

 プーチンはこれまでの条件を維持、ウクライナの非軍事化、非ナチ化、中立化、西側諸国が凍結したロシア資産の返還、領土の「現実」を認めるように求めたが、トランプはウクライナの戦況を正確には知らないようでした。ネオコンたちの御伽話を信じていたのでしょうが、トランプがその御伽話の世界から抜け出そうとしたなら、さまざまな形で攻撃されるでしょう。

 プーチン大統領は自軍兵士の死傷者数を最小限に抑えるよう軍に指示しているようで、軍の進撃が遅いのもそのためです。ロシア軍がウクライナに対する攻撃を始めた2022年2月当時、その作戦に参加したのは12万5000人。約28万人と言われる地上軍の一部でした。推定13万人と言われていたウクライナ軍を下回っていたのです。

 しかも、2022年までの8年間にNATOはマリウポリ、マリーインカ、アブディフカ、ソレダルに地下要塞を含む要塞線をドンバスの周辺に築き、ロシア軍との戦争に備えていました。

 そうした状況でウクライナ軍と戦うため、ロシア軍が必要とする兵力はウクライナ側の4倍。つまりロシア側の兵力は決定的に足りません。ロシア軍は戦争の準備ができていないと西側の専門家も考えていたようです。それでもウクライナを攻撃しなければならない事情があったことは本ブログでも書いてきました。そこでミサイルやドローンを駆使、慎重に攻めているのです。

昨年2月にタッカー・カールソンはプーチン大統領をモスクワでインタビュー モスクワの生活をレポート、荒廃したアメリカの都市と対比させていました ​。そうした映像を見て、アメリカ人の中には「古き良き時代」を思い出した人もいるようです。

 ロシアのGDPのうち石油輸出が占める割合は15%で、石油取引に対する欧米諸国の「制裁」は限定的で、大きなダメージを受けるのは欧米諸国自身です。しかも「制裁」のおかげでロシアの産業が急成長、資源が豊富だということもあり、自給自足できます。つまり、他国への依存度が高い国とは違い、経済戦争に対しても強いということです。

 ロシアは軍事的にも経済的にも脆弱だという前提で始めた欧米諸国の対ロシア戦争は失敗、自分たちを傷つけ、崩壊のスピードを増してしまいました。すでにNATOが築いた要塞線は突破され、軍事拠点は次々に陥落、武器弾薬は枯渇し、兵士不足も深刻です。

 ソ連消滅後、現在のシステムが限界に達していると認識していた西側の一部支配層は新たなシステムを構築するため、現システムを崩壊させようとしていたようですが、現在、主導権を握っているのはロシアや中国にほかなりません。新たなシステムを支配するためにはロシアや中国を征服しなければならないのですが、それは困難です。

 今後、世界の支配構造は大きく変化するでしょう。その世界を生き抜くためには現状を正確に認識する必要があります。本ブログがその一助になればと考えています。

櫻井 春彦

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最終更新日  2025.11.14 00:00:11


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