だんだんわかってくるさ/八万八千億の扉

だんだんわかってくるさ/八万八千億の扉

2011.06.30
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テーマ: 徒然日記(25424)

先日、バーネットの『秘密の花園』を文庫版で読んでましたら、

庭にオダマキが咲いているという描写がありました。

イギリスの庭でも、この花は古くからのおなじみさんだったのですね~。

写真は、西洋オダマキです。

西洋オダマキ赤1

日本のミヤマオダマキには、まだ会えずじまい・・・

でも、気を取り直して・・・

亡き義経を偲んでうたった静御前の和歌を引用してみました。

しづやしづ 賤 (しづ) のおだまき 繰り返し

昔を今に なすよしもがな


このころ、

賤 (しづ) という布を織るためのハタ織の道具(糸を繰り、それを機にまわして布を織る)に、

苧環=オダマキと呼ばれる物があったそうです。

この道具と形が似ているところから、花名が苧環になったらしいです。


花言葉を聞いて、なんだか しんみりいたしました。

『勝利への決意』 ・・・だそうです。

西洋オダマキ黄(横顔)

当時、白拍子N0.1だった静御前は、今で言うとトップアイドルなのかな?(歌を詠むには教養が必須ですから、聡明な女性だったと推測されています)

義経とはぐれた静は、重要参考人として鎌倉に召し出されておりました。


西洋オダマキ赤2

和歌は、鎌倉に呼ばれた静御前が源頼朝の前で舞いながら歌ったものです。

この歌を聞いた頼朝は、ものすごく激怒しました。

なぜなら、こんな意味だから・・・

「白拍子とさげすまれる私だけれど、義経さま恋しや、ああ、むかしに戻れたらよいものを」

天下の頼朝が罪人とする義経恋しと、堂々と歌ったとは!

静御前のshizu に掛かかる‘ しづ’という布は身分低い者の服布で、賤しき自分という文脈です。

さらに、この歌には下敷きとなる本歌が2首もあるのでしたから、
静の頭脳の明晰さは、並外れていたと考えられます。
(下に取り上げたのは 古今集の1首、頼朝も承知の歌です↓)


いにしへの しずのおだまき いやしきも よきも さかえは ありしものなり  ~古今集

静御前って、つわものですね・・・。

これって、超シビアーな皮肉 ↓ が込もった和歌ですよ。

「賤しき者も貴き者も、それなりに栄えることがあるでしょうよ」
(今は栄えていても、流人だったくせに! いつまた、どうなるか分かりませんわ!)

このように本歌取りのテクによって、歌や漢詩はダブル(トリプル)メーッセージを持つのです。

ここで、もっと驚くのは、

そばにいた妻の政子(これまた頼朝の上手を行くご婦人)の反応です。

西洋オダマキ黄(正面)

「人の心とは、そういうものです。いちいちご立腹召されるな」

・・と、ピリピリ切れてる頼朝をいなしてしまったという話です。

*゜.*゜.*゜.*゜.*゜


長く人質だった頼朝は、いわば“トラウマの塊り”だったのでしょう。

暴君ネロ、独裁者ヒットラー、はたまたSFスターウォーズのダースベイダー

・・などと同じパターンがあったかもしれませんね?

歴史の悲劇もようは、所どころで同じ顔を覗かせる…。 

<(_ _)> お付き合いいただき、ありがとうございました。

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ポチ ありがとうございます

☆ 黄色の方はキバナオナガオダマキと呼ばれると思います ★

★ 文庫版『秘密の花園』は、以前こちらで紹介していたものと同じです ☆
とげのない薔薇 ☆

※・・ その後のエピソード ・・※

身ごもっていた静御前が産み落とした義経の子は、男児でした。
頼朝の命で、川に投げ込まれたと伝わっています。

これはまた、流人時代に頼朝が味わったのと そのまま同じ残酷劇。

静御前も、覚悟の上で、あの歌を詠み、舞ったのでした。

西洋オダマキ赤(ズッコケトリオ)






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最終更新日  2011.06.30 09:38:29
コメント(14) | コメントを書く


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Re:しづやしづ 賤のおだまき 繰り返し(06/30)  
大河ドラマの「義経」思い出しちゃったわ
実はタッキーのファンだったりして・・・(^^;)
劇中では静御前は石原さとみさんが演じてましたっけ?
当時は特に感じなかったけど、こうしてみると実際の静御前とはちょっとイメージが違ってるわね。
清楚で凛とはしてるけど芯のある強さはない・・・
北条政子もだけど、戦国時代を生き抜いた女性はみな強いわ~(^^) (2011.06.30 10:02:44)

Re:しづやしづ 賤のおだまき 繰り返し  
きみねこ2010 さん
いつの時代も女のほうが肝が据わってたりして(^^;)
西洋おだまき、可憐ですね~(*≧m≦*)
(2011.06.30 11:31:46)

おだまきって・・・  
人の名前みたいですね(^m^)
でも可愛いお花♪

静御前て、なんかカッコイイですね。
いつの世も女性のが心が強いのかしら・・・。
(2011.06.30 11:53:50)

Re:しづやしづ 賤のおだまき 繰り返し(06/30)  
dreamrose  さん
こんにちは~
頼朝とその家来が見ている中であの歌を歌って舞ったのですから、なかなかの根性ですね。
命をかけて、恋を貫く姿勢がすごいなあ~と思った覚えがあります。政子の態度も大人ですよね~これまたいいなあ~と

☆~♪ (2011.06.30 17:08:40)

Re:しづやしづ 賤のおだまき 繰り返し(06/30)  
菜々タロウ  さん
こんばんは
西洋オダマキ 紅と白のコントラストお洒落な花ですね
秘密の花園に登場したんですね
子供の頃の文庫でしか読んだことがないので
今、読み直すと違った世界が広がっていそうです
戦国の時代 女性は強いですね (2011.06.30 21:21:15)

Re:しづやしづ 賤のおだまき 繰り返し(06/30)  
yumestudio  さん
オダマキ、はじめて知りました!
ちょっと人の名前みたいで、小田真希?小田麻紀?いや、織田巻き?とか想像してたら、花の名前だった^^;

西洋オダマキ、キレイ♪
特に白い花びらから向こうの赤がすけてる(?)赤白の花が好みです^o^
こんな感じの美しくて気品のある和菓子が、京都行ったらありそう!?と思ってしまった私は、食い意地張ってるかもw (2011.07.01 00:47:46)

Re:しづやしづ 賤のおだまき 繰り返し(06/30)  
こんばんは。
いつもありがとうございます。

オダマキ、とても綺麗ですね。
1枚目と4枚目の写真がとても綺麗でした。
静御前って素晴らしい女性ですね。 (2011.07.01 03:12:52)

Re: yukkoyukkoさん  
タッキーはナイスです、義経にぴったりな感じ。
>タッキーのファンだったりして・・・(^^;)
私も好みだな~
大河の義経は、実はもっと古い時代に確か今の尾上菊五郎が演ッテテ・・・ナンテ古過ぎ;
日本のドラマの食い足りんところは心理背景が描かれない点かな?
例えば、頼朝はもっとひどい言動してたりするんです・・ (2011.07.01 08:31:09)

Re: きみねこ2010さん  
戦う男性原理に対し、平和を守ろうとする女性原理かな。
オダマキ、まだ色んなのがあるのよ。 (2011.07.01 08:34:45)

Re: ミルキィエンジェルさん  
小田真紀とか? 織田〇〇とか?(笑)
>人の名前みたいですね(^m^)
>でも可愛いお花♪

静御前のうた、有名すぎたかな・・
でも、あんまり意味まで分かってないと思って調べてみましたヨ。 (2011.07.01 08:40:06)

Re: dreamroseさん  
頼朝が、、理不尽なんですよね・・
>頼朝とその家来が見ている中であの歌を歌って舞ったのですから、なかなかの根性ですね。
当時の世論が頼朝を支持しなかった、そのことが語り継がれているのだと思います。
ドラマ以上にヒステリックだったらしいので、政子さんも大変だったかも? (2011.07.01 08:50:01)

Re: 菜々タロウさん  
西洋オダマキの紅色、ほぼ再現できていると思います
「秘密の花園」が大人向けの文体で訳されて出ていて、
ある箇所では、机を叩いて笑ってしまいましたよ~

あの時代、心の螺子が狂ってしまうような悲惨な事があったのですよね・・ (2011.07.01 08:54:08)

Re: yumestudioさん  
おかしい~~(^0^)
>小田真希?小田麻紀?いや、織田巻き?
リズムよく3つ並べて、織田巻きできれいに落ちてる(笑)

オダマキの落ち着いた色のエンジ風の赤、ほぼ再現ががなったと思います。
和菓子屋さんが、練りきりで創作してくれたら、どんだけ風雅だろうかしら・・
(2011.07.01 08:59:31)

Re: ひーじゃーまんさん  
おはようございます。
このオダマキ、なかなか日本感覚にもマッチしてました。
赤がエンジ色で、落ち着いていて^^
静御前を偲びましたよ。 (2011.07.01 09:01:59)

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