(前の日記からの続き)
【議論の前提】
休校中の現在、自宅で効果的な学習ができる子どもは、残念ながらほんの一握りである。
学校と言う場で管理されて初めて学習の習慣や時間の管理を学んで行くもので、これを家庭でやるためには保護者の資質と大いなる努力が必要だ。
子どもの成長は驚くほど速く、適当な刺激を与えてあげれば個人差こそあれ、より良い思考力を蓄積していくことができるのに、それがこの不可避的教育機会の停止措置で、子ども達は保護者がよほどの力量がない限り、自分で知識や知恵、人間形成に役立つ経験を増やす努力をすることはまず難しいと言わざるを得ない。
それでは、この空白を埋めるにはどうしたら良いであろう。
この教育機会を子ども達から遠ざけてしまった数カ月を埋めるには、現行の学年に通常以上の時間を使うことである。
議論が始まっている 9 月入学・新学期への制度変更を始めるべきは今年ではない。
来年 6 月または 7 月中頃までを現学年の学習期間とし、来年 9 月より、 9 月入学・新学期への移行とすべきである。
【現在の制度の問題点とその解決のための 9
月新学期制】
4 月新学期については長年の習慣となっており、実は、これまで様々な改悪が続いてきた結果、負のスパイラルに陥っていることを指摘したい。
1.
現行の 2
学期制の矛盾
2002 年の教育改革において、学校完全 5 日制(週休二日制)と共に、 2 学期制がはじまったが、この 2 学期制に大いに問題がある。
これまでの 3 学期制であれば、夏休みの前に 1 学期が終わり、子ども達は通信簿をもらって夏休みに取り組むべき課題を教師や保護者と話し合って夏休みに迎えたものであるが、 2 学期制になってしまったために、けじめも無く夏休みに入り、何となく夏休みが終わる。
そして中学高校であれば、夏休みが終わると間もなく期末試験となるが、学習ペースの戻らないままでの試験ともなると、夏休みに部活や野外活動などの授業成機関ではできない体験に力を使った生徒と、試験の点数を上げるための勉強に時間を費やした生徒との格差が生まれ、その結果、多様な人間性形成の機会が失われることにもなっている。
2. 夏の酷暑
そしてもう一つ、上に指摘した点にも関係する重要な視点がある。
私が 9 月新学期を主張する一番のポイントとなるのがこの人知によってどうにもならない気候変動である。
このどうしようもなく熱くなってしまった日本の夏には子ども達にはじっくりと時間を与えて、できるだけそれぞれの個性に合った学びの時間を作れるようにして上げることが必要なのだ。
上記1で指摘をしたように、現行の 2
学期制では、休み明けの試験を気にしながら過ごす夏休みとなるが、学年末を終えて自分自分の課題を考えた上で過ごす夏休みとなれば、その過ごし方が大きく変わるはずであり、ここでの教師や保護者の助言次第では、子ども達の人間性や個性を育む大事な期間となるのである。
また、教員にとっても、学年が終わって一段落ついた後の
夏の時間が
自分の学びの時間に有意義に使えるようになる。学校完全5日制以前は地方の教員が自腹を切ってでも東京の勉強会に来ていた姿を私は良く見ていた。
そして、財務的にも夏の冷房を少しでも減らすことができれば電気代の節約となる。
3. メリハリをつける
前述のように 9 月新学期制度にすることで初めて 2 学期制が活きてくる。
冬休みは、キリスト教国におけるクリスマス休暇同様、日本の大事な行事である正月のために需要であるが、春休みについてはその時期も含めて、無くすまたは期間を短くするべく、検討が必用であろう。
とかく、今、日本は休みが多すぎる。
国民の祝日がめったやたらと増え、それが学校完全 5 日制と合わさることで休みが増え、そしてそれがまたハッピーマンデーと組み合わさることで 3 連休が増える。
社会人でも、 3 連休から仕事に戻るとすぐに仕事モードになれないように、子ども達も休ませすぎは、脳の発達の連続性を途切れさせてしまう。
学ぶときはしっかり時間をかけて学び、休む時はしっかり休むようにメリハリをつけることが、子どもの発達においては重要なのである。
前項目(前の日記に記載)で前提としたコロナによる今年度の教育の空白と上記 3 点から、来年の 9 月新学期に向けてすぐにも決定をし、そこに向かって行くことが今緊急に求められているのだ。
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
フリーページ