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打撃術
「踏み込みによるこのわずかな前進(それは三寸程度で済みます)がなければ、右肩上に両手で取り揚げられた太刀の左下への斬り下げは、ほとんど効力を持たないでしょう。移動軸のわずかな前進に要する時間と、太刀の斜め下への斬り下げに要する時間とは、完全に一致していなくてはなりません」
●バリー・ボンズのバッティング(2004報道ステーション・ボンズ特集)
トップハンドとボトムハンドのどちらが重要かの質問に対し、リードする左手(トップハンド)が重要であると説明していた。何故かというと、グラブとバットの違いだけで、最短距離で左手でボールを捕らえに行かないとならないと説明していた。それと、もしボトムハンド(右手)でボールを捕ろうとした場合、右肘が上がってしまい、軸がぶれてしまう。この事もスイングの邪魔になると実際に身体を使って説明した。
次に立ち方の説明だ。スタンスは、ドッジボールを例に、話した。ドッジボールを考えてください。ドッジボールは球がどこから来るか瞬時に判断して対応しなければならない。だから、重心は常に身体の中心線に置かないとならない。バッティングも同じで、球がどこに来るかわからない。デッドボールもある。常に身体の中心に重心を置くことを心がける事と言っていた。
次に、割れて右足を踏み込んだ時の注意だ。重心は、前に行っても後ろに残っても、良いスイングはできないと言っていた。スイング動作で、重心が前方に移りやすくなるが、これを堪えて重心は身体の中心線に置かなければならない。どうするかと言うと、常に軸足を意識すること、意識することで、重心が軸足に残ったり、前方に流れるのを抑止するという事だった。
考えてみれば、あたりまえの事を言っている。ボンズはテレビの中で、これは、簡単なことなんだ、誰にでも出来ることなんだと繰り返し述べていた。
●振る(LaLaMATE Of THE YEAR )
腕を前方に振り出し、刀の軌道を横から見た場合、”つ”の字を描いて斬るという斬り方。通常は円を描いて斬るが、楕円になると言う意味。
この振りが出来たら、腕の力は一切使っていない事が分かる。とても楽。そして、振るスピードも早くなる。
やり方は、背筋で刀を振り上げて前方に投げるように斬るというだけ。
●力の抜き加減(一 樂 庵)
木刀や模擬刀を持たせ、撞木で下段の位置で構えさせ、約1時間半そのままの体勢で立たせるということをやらせます。
姿勢が崩れれば直し、木刀や模擬刀の切先の位置がずれれば直し、ジッと我慢して1時間半立つのです。
ある一人の後輩はこのことだけを1年半続けました。
最初は意味も分からず「何でこんな事をしなければいけないんだ」と自問自答しながらやっていたそうです。
ところが1年半後、その彼に今まで出来なかったことをやらせると、易とも簡単に出来る状態になっていました。
●バットの握り(野球技術探求)
往年のミスター(長嶋選手)を思い出してください。長嶋選手はバッターボックスでバットをくるくる回し打ちに行くときキッと握ります。板目・まき目お構いなしです。もし、毎回まき目で打っていればもっとホームランが増えていたとも言われています。
●膝行(参考)
基本的な膝行
まずは正座をします。
正座で爪先立ちになると共に両膝を締めます。
次に右足を前へ出します。
この時右膝が90度の角度になるようにします。
右足を前へ出したと同時に、左足の膝を軸に踵部分を自分のお尻に下へ引きつけてきます。
出来るならば左足の足の裏が前のほうへ向くくらいに引き付けるのがベストです。
さてこの時の腰及び体の上体は斜め左の方向へ向いていると思います。
これではいけないので、大変辛いですが腰を前方へ向けるために腰を右へ捻ります。
要するにどの様な状態でも常に丹田の向きは前方を向いていなければならず、さらに腰から上の上体(肩)の向きを変えてはいけません。
丹田の向きと肩の向きが一緒でないといけないということです。
この状態は腰が非常に捻られ、大変辛いと思います。
また上体は常に畳に対して垂直を保っていなければなりません。
この状態から右足の膝を前方へ付けていきますが、左足は踵がお尻のほうへ引き付けられている角度を保ったままにします。
右膝が畳に付いている状態は、正座(爪先立ち)で上体を右足の方へ向けている状態と同じです。
今度は左足を前方に出しますが、やはり右足の踵はお尻の下へ持ってくるように引き付けます。
この時も丹田の向きは進行方向へ向いていなければならず、上体を動かしてはいけません。
そして右足の時と同様に左膝を畳に前へ付けていきますが、右足の状態は角度を保ったまま左膝を畳に付けます。
これの繰り返しになります。
この膝行は大変辛くきつい稽古です。
やられてみると前足の膝を畳に付ける時に後足の角度を保ち引き付けたままにしておく事がどんなに大変で困難かということがお解かりになると思います。
だからこそ後足を引き付けるという最高の訓練になり、腰の捻り、重心の移動の仕方、中心の取り方などが身に付くのです。
そして完全に出来るようになるとワルツを踊るがごとく移動したり回ったりすることが出来、居捕りの技が大変楽に行えるようになります。
最初は前の足を前方へ出す時に膝が90度になるようにと書きましたが、慣れてきたら90度よりももっと大きく前へ出す膝行の稽古をしなければなりません。
膝行を行う時は上体は常に畳に対して垂直になっている事、丹田の向きは常に進行方向へ向いていなければならないということがポイントです。
●ボールを観る体勢(左打者のケース)
・ボールを見る「自分の眼が左手にある」ぐらいに意識する。
・軸足側の膝が緩む状態を覚える。
つまり軸足の脱力とともに、いつでも膝の「カクッ」で自体重の重力による
落下にまかせて、バットスイング始動ができる状態をつくることが重要。いわゆる「膝の抜き」。
●始動とタイミング
・1.ピッチャーの脚があがる時、2.ピッチャーが脚を踏み出した時にあわせる。
●バックスイング
・一番大事なことは「体をまとめること」。
・後ろ足の股関節と後肩を自由に使える状態を作り、かつミートまでキープする。
・そのために後足裏のかかと内側に重心をおき、後足内側にエッジを作りながら体重移動の準備をする。
・その際、バックスイングに入るが、バットの重心はそのエッジでまとめられた体の重心と同調する。
○小指を意識してどれだけリラックスして、バットを操作できるかがカギ。つまり必然と体幹部分でバット操作をする。
●ステップ引き付けとトップ
・ステップの引きつけ時、体の重心は後脚かかと前側に残ったまま程度の意識(前に行きたい力と後に残る力の両方が生まれ、交錯し、スイングの原動力的な感覚が生成される)で、その感覚を体内側に残し体をまとめたまま、次動作のステップの踏み出しへ移る。
●ステップ踏み出し
ステップ踏み出し時の要点は、まとめた体のパワーを無駄なくボールに伝えること。十分な前脚のリラックスは大前提。
ボールにあたる前に完全に前脚へ重心を移した踏み出しをしてはパワーロスとなる。
ステップ踏み出しでは、上記エッジのパワーを真っ直ぐ伝えるために、どうステップするかが重要。
この「真っ直ぐパワー伝える」はバット自体の重みを利用して「落とす」こと。
そのエッジパワーを爆発できる形を維持・確保しながら、インパクトの瞬間を迎えるにはひざが重要。
1.地面に足を「そっと」置く感覚。(重心振幅以上にステップ踏み出ししない:制御できなくなる。)
2.「そっと」の時間を長くできるよう「ひざ」を柔らかく使う。「置いた後から地面に重心が落ちるまでの時間の確保が重要。」
3.この「そっと」の時間で、上半身と下半身がひとつにまとまる瞬間を調整し、ボールとバットのミート時に、まとまる瞬間をアジャスト。
4.「そっと」着地しても体重は前脚に乗り切らず、前脚をどける前提で「そっと」着地する感覚。
5.前脚をどけるとは、エッジパワーを前に向けるために、一旦作った壁(ステップ引き付け)である前脚を背中側にどけるという意味。後脚・腰の「入り」が重要だということ。前脚(外側)ピッチャー側が意識され、どけられる、背中側に引っ張られるような意識。よって、踏み出し時の前足は若干、外エッジから着地するようなイメージになる。
・バットから落ちる(力を抜くことで重力が働きバットが始動する)
●スイング
・「左手の眼」を保つ
・小指(薬指)から人差し指に向かって「ゆっくり」とグリップを転がすように
振る。落ちて振り始めるバットの軌道を操作するため、構え時の手の形を崩さ
ないように小指からバットの重みに抵抗できる意識的な「わずかな指の力」が
大切だということ。グリップを通してバットに力を加えるのではなく、握った
グリップの手の指の形を保つことが大切。バットは勝手に振られる。
・始動⇒インパクト⇒フォローまで「指の中だけ」で「バットのわずかな重み」
を敏感に感じ続けることが大切(体の糸操作)
・膝の送り:膝の中のたまごをつぶすように!?と言う人がいるようだ。
・バットは地面に直角に振り降ろす
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