最 近 の 読 書 の 記 録
2011年01月~の読書記録。2011年 01月
| マンチュリアン・リポート (講談社) | 浅田 次郎 | ☆ | 昭和3年6月4日未明、張作霖を乗せた列車が日本の関東軍によって爆破された。一国の事実上の元首を独断で暗殺する暴挙に昭和天皇は激怒し、「真実」を知りたいと願った。浅田次郎最新作。中原の虹・蒼穹の昴から続く、昭和史の闇に迫るミステリー。 |
| 火山島 1 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 1948年、李承晩の独裁政権成立に抗議し、自由を求めて蜂起した島民の三分の一が虐殺された済州島の悲劇を綴る、革命と愛の大長篇1万2千枚の大河小説の序章。済州島に生まれ、日本で育ち、島に戻った青年南承之が、再び母や妹の住む日本へ密命を帯びてくる。 |
| 火山島 2 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 母や妹を振り切るように、使命を果たすべく、故郷に戻った南承之。島の素封家であり、虚無的に見える、李芳根の過去、その妹と南承之のかかわり。執拗に、李へ接触する地下組織の柳達弦。島の独特の因習や風土描写も優れている |
| 火山島 3 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 反共かそうでないのか、資産家の李と共産主義とのかかわりを軸に展開して行く。 四・三総決起は城内では失敗だが、島内各地の共産ゲリラは実行に移し、各地にのろしが上がった。 ゲリラに協力したとして逮捕される民間人、拷問.。警察は、やくざまがいのならずものとされる西北が多かった。。 |
| 火山島 4 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | ビラまきをして、政治犯として逮捕された、音大で主席の優秀な妹を救うため、ソウルにきた李芳根は、共産・反共産側それぞれの、色々な組織や、謎の人物とかかわりを持って行く。 妹の日本留学(密航)を考える李芳根だが、実現するには故郷の済州島の父親との確執は深い。 ツテや人脈で、渡航制限を越えて済州島へ戻る李芳根に、謎の美女が絡んでくる。。 |
| 火山島 5 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 妹の日本留学説得はならず、義母の妊娠、家の継続問題で窮地に立つ李芳根。李と南、二つの恋と、因習の中の父子の対立。緊張感が高まる島の政情。地下組織、裏切りの暗躍?ソウルと済州島を行き来しながら、ひそかにゲリラと通じていく李芳根 |
| 火山島 6 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 非常警備司令部の設置で軍は徹底討伐の方針を固めた。それに抗して、若者たちはゲリラとして続々と入山する。妹の意に染まぬ結婚問題を回避するために暴かれた事実。父の失望、そして李芳根の悩み。すでに虐殺は始まった 。 |
| 火山島 7 (文芸春秋) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 娘を日本へ手放す決心をした父。財産を使い果たすように、密航用の船を買い取る李芳根、島を脱出させたい人達とは誰だったのか。ゲリラに代わって処刑銃殺したのは、自分の叔父。叔父と通じて仲間を売った柳達弦への制裁.。政府軍、ゲリラ、それぞれの狂気が島中を殺戮で覆いつくす。平和の島は地獄と化した。八万人が虐殺された四・三蜂起を描いた大河小説、ついに完結。。 |
| 地底の太陽(集英社) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 済州島4・3蜂起は敗北した。壊滅した死の島から日本へ逃亡した人々には、過酷な現実が待っていた…。再び南承之は日本で暮らし始めるが何のために生きる?李芳根の死を受け入れる事ができるか。大長編「火山島」の続編にあたる |
2011年 02月 (昨年くれから金石範に魅せられたまま)
| 死者は地上に(岩波書店) | 金 石範 | ☆☆ | 彼らはなぜ自ら命を絶ったのか? 死の真相はなぜ30年も隠され続けてきたのか? 「見えない存在」として戦後日本社会の底辺に生き、学生運動、また死んでいった在日朝鮮人の魂を描く 。 |
| 地の影(集英社) | 金 石範 | ☆☆ | 若いころの生活や葛藤悩み、想い出、猫や家族との生活。急逝した女性を追憶しながら、私は今でも彼女の死が信じられない。老いを迎えた作家が、理想に燃えた若き日を静かに思い描く、私小説的作品。 |
| 海の底から、地の底から(講談社) | 金 石範 | ☆☆☆☆ | 大阪での済州島四・三事件50周年犠牲者追悼慰霊祭の後、もらうはずのない男から封書を受け取った。差出人は遠山梅吉、ハンの日本名。彼は、済州島で死体処理を受け持っていた過去を封印して日本人として生きた。作者の火山島執筆に関わり、再販されて、文字も文章も読み易い |
| 北朝鮮に嫁いで四十年 ( 草思社) | 斉藤 博子 | ☆☆☆ | 1961年、帰国事業に応じた夫の家族とともに北朝鮮に渡った著者を待っていたのは、あまりにも悲惨な生活だった。夫と6人の子供を守るために、想像を絶する日々を懸命に生きた日本人女性が、脱北し帰国するまでの記録。淡々として凄絶。。 |
2011年 03月
| ジーン・ワルツ(新潮社) | 海堂 尊 | ☆☆☆ | 美貌の産婦人科医・理恵。顕微鏡下人工授精のエキスパートである彼女のもとに、事情を抱えた5人の妊婦がおとずれる。一方、先輩の清川医師は理恵が代理母出産に手を染めたとの噂を聞きつけ、真相を追うが…。最後にどんでん返し 。 |
| マドンナ・ベルデ(新潮社) | 海堂 尊 | ☆☆☆ | 産科医の娘から代理母出産を依頼された母親。33年ぶりの妊娠、お腹にいるのは実の孫…。 ジーンワルツ、続編とも言えるその後のマリア医院。 |
| ひかりの剣(文藝春秋) | 海堂 尊 | ☆☆ | 東城大医学部剣道部の猛虎・速水晃一と、帝華大医学部剣道部の伏龍・清川吾郎が全存在をかけて戦う。「チーム・バチスタ」×「ジーン・ワルツ」メンバーの、医学生時代の青春を描く。 |
| 小惑星探査機はやぶさの大冒険(マガジンハウス) | 山根 一眞 | ☆☆☆ | 打ち上げ成功後、幾多のトラブル故障、軌道から外れ、行方不明になるなど、「はやぶさ」回収期限年の延長まで機材が持つか、試練に満ちた日々を語る。7年に渡る密着取材は、科学分野の説明も丁寧で、スタッフの一員のようにドキドキし、胸を打たれ感動した。中学生の孫に、改めて購入した。 |
| 花さき山 (岩崎書店) | 斎藤 隆介 | ☆☆☆ | 滝平 二郎/絵の、有名な絵本。 山菜をとりにいって、山ンばに出会ったあや。やさしいことをすると美しい花がひとつ咲くという、花さき山の感動の物語。 アオちゃんに読み聞かせのために借りる。読んであげながら胸が熱くなった。 |
| 一日一生(大和出版) | 松原 泰道 | ☆☆ | 仏の哲学は、我を捨てることこそが人生の極意。心安らかに生きていくためには、自分の意思を、自分をこの世に与えたものの意思と重ねるしかない。明治から現代へ生きた名僧松原泰道が説く、仏教の心。 |
| 幸福は幸福を呼ぶ(広済堂出版) | 宇野 千代 | ☆☆☆☆ | 苦難の人生の過去も、明るく、ひたすら前向きで、 とても癒され、元気が出ます。 幸福へ導かれるエッセイは、宇野さんからの心のこもった温かい手紙のような一冊。 |
| フェイスブック若き天才の野望(日経BP社) | デビッド・カークパトリック | ☆ | ログラミング、裏切り、プライバシー問題、大型出資、仲間との別れ、世界展開…。フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグからの信頼を得たベテラン記者が、フェイスブックの真実を明かす。 |
| 城山三郎が娘に語った戦争(朝日新聞社) | 井上 紀子 | . | 図書館から借りてきたが、読む事が出来なくなり、そのまま返却 (いつか借り直して読みたく記録) |
| 指揮官たちの特攻(新潮社) | 城山 三郎 | . | 上記に同じ |
| 嬉しうて、そして…(文藝春秋) | 城山 三郎 | . | 上記に同じ |
| パタゴニアを行く(中央公論新社) | 野村 哲也 | . | 上記に同じ |
| 冤罪の軌跡(新潮社) | 井上 安正 | . | 上記に同じ |