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2008年05月22日
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カテゴリ: 大川 充夫
ミツオーです。ウチに帰ったら窓が開いていてびっくり。…一応、侵入者の形跡はナシ…だが…。

さて、ラデツキー行進曲というと、園田競馬場で本馬場入場の際に使われたりもしているヨハン・シュトラウスの名曲なのですが、これをたまに「らでっきー」と発音するひとがあります。

わたしは外国語がまるでできず、かろうじてできる言語というとナゴヤ語と関西弁、あとは栃木弁を多少解する程度ですので、どうやらイタリア語であるらしきこの「Radetzky」という単語をホントは何と読むのか知りませんが、たぶん「らでっきー」ではなく「らでつきー」だと思うのです(けど、ホントにそう?)。

大昔、ちいさい「つ」や「や・ゆ・よ」などは、今のように大きさを変えて小文字で表記されることなく、促音にするも拗音にするも、読む者の裁量にまかされていたわけです。が、これではひとによって発音が違ってきて不便である。というので、ひとによる音(おん)のゆらぎを少なくするために「文字をちいさく表記する」という手法がとられるようになった、というわけです。

今でも「ツ」と大きく書いてある以上、やっぱり「らでつきー」と読むのが正しいんだろうな、と思うわけなのですが。


その、「ちいさい文字を使う」という手法が国語的に正式採用されたのがいつのことだか知りませんが、きっと戦後まもなくのことでしょうな。まあ、昔の話ですよ。


しかし。


実は、競馬の世界ではそう遠くない昔まで(昔なのに遠くないとはどういうことか、というツッコミ、ごもっとも。でも流してください)、「まつたけ」と「まったけ」の区別が表記上、できていなかったのですよ。「龍」も「理由」も「リユウ」と表記していた。どっちで読むかはあなた次第、だったのです。


その時代のことを覚えていらっしゃいますか?



競馬の馬ってなんだかヘンな表記法だよなあ、ちいさい「ツ」とか「ヤ・ユ・ヨ」とか使えないんだよなあ。と思っていた記憶がある。

競走馬の名前には、促音も拗音もなかったのです。昔は。
これは、番組表や新聞での表記がそうだという話ではなく、登録名がそうだった。つまり馬の正式名称がそうだった、という話です。


それって戦後まもなくの話でしょ?あるいは昭和の50年代までとかさ。


と思った方。
わたしもそうかと思ってました。

それが、ちゃんとたずねてみると、実は今のように馬名にちいさい「ツ・ヤ・ユ・ヨ・ア~オ」などが使えるようになったのは、なんと平成2年1月1日なんだそうです。ふ~ん。そんなに最近なのか…(しかしもう18年も前なのか)。

それにしても、小文字表記がなかったら、馬名読むのに迷わないですかねえ?これ、「つ」って読むのかな?「っ」って読むのかな?どっちだろう?って。当時の実況アナウンサーは苦労したんだろうなあ…。


ん?待てよ。平成2年?


…ってことは、もしかして。



あの~、オグリキャップってホントは「オグリキヤツプ」という表記だったんでしょうか?今、ネットで検索してもだいたい「オグリキャップ」って出てるんですけど。



と思ってとりあえず隣にすわっているひとに聞いてみたら、そのひとが知ってました(捜索時間、短!)。それどころかオグリキヤツプのレースを実況したことがあるそうな。名前は及川サトル。弊社アナウンサーです。


証言1:「オグリキャップはたしかにオグリキヤツプだったな」


ただし、当時はそれを「キャップ」と読むのが当たり前で、「これ、ホントはキャップだよな?キヤツプじゃないよな?」などと迷ったりは全然しなかったそうです。まあ、そりゃそうだ。キャップですもんね。迷わないな。

ただ、物議をかもした例として、「プレイススウオンプ」という名前を教えてくれました。今風に表記するなら「スウォンプ」という単語になるんだそうですが(わたしはこの単語知りませんでした)、当時はこの表記。単語を知らなければ

プレイス、吸う、音符?…ヘンな名前。




証言2:「そういえば、ロッキータイガーも表記はロツキータイガーだったなあ(遠い目をする及川サトル)」


ふ~ん、そうなんだ…。
困らなかったのかなあ?困らなかったですか?


証言3:「あんまり困らなかったな。好きなように読めばよかったし」


…好きなように、か。

たしかに、今のように表記がしっかりしていると、そのとおりに読まなくてはいけないという「しばり」がキツくなるともいえます。

「win」を「ウィン」と書いてある場合と「ウイン」と書いてある場合では、読み分ける必要がある。違和感があっても書いてあるとおりに読むべき、ということになったりする。

書いてあるとおりに読めば間違いはない、そのかわり、書いてあるとおりに読まなくては間違いだ、という状態になっているわけです。まあ、わたしはこの仕事についたとき、すでにそうでしたから、それで違和感ないですけど…。大先輩方にとっては煩雑で面倒なルールかもしれませんねえ。

なお、平成2年1月1日から適用されているルールで使用可能となった文字に、「ヴ」があるそうです。

このルール改正がなかったら、エアグルーヴもイブキパーシヴもヴァーミリアンもいなかったってことよ。





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最終更新日  2008年05月22日 08時27分37秒
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