ここ数日・・・わざと、自分を追い詰めて忙しい日々を過ごしていました。
昨日は特に。
朝から晩までほぼ電話が多かった日。
10月19日。息子、輝の10年目の命日でした。
私の中で決着をつけようと決めていた日でもありました。
以前にも書いた事がありますが、その日記は削除してしまいました。
輝は先天性の水頭症( Neuroinfo Japan: 水頭症 )という病気を持って生れてきました。
約1000人に1人の割合です。
他の病気を持って生れて来られるお子さんもたくさんいらっしゃるので本当に健康な赤ちゃんが生まれてくる確率は低いです。
私達が普段会う事がないだけで、自宅におられたり病院や施設にいらっしゃるお子さんもたくさんいます。
輝は生れてくる前から水頭症という事がエコーでわかっていましたので帝王切開で出産をし、生後3日目で手術をしました。
水頭症とは、皆さんの頭の中にある脳室と呼ばれる部分にある髄液が何らかの原因で流れない病気です。
その髄液を流す為にVPシャント( Neuroinfo Japan: シャント 手術 )と呼ばれる手術をします。
脳室に管を通してお腹まで髄液を流します。
先天性の水頭症患者の場合、80%は普通の人と同様に寿命を全うします。
当時、住んでいたのは滋賀県蒲生郡という田舎でした。
山と田畑しかなく、野生の鹿や狸、狐、蛍が家に入ってくる、人の声なんて聞こえない。そんなところ。
電車は単線で一両しか走っていないし国道も真っ暗。
一番近いお店がコンビニで車で20分位。100坪もあるお家で両隣も空き地だし、前も空き地。
そこから滋賀県の県庁所在地になる大津市にある大津赤十字病院で輝は生まれました。
大津日赤のNICU( 大津赤十字病院 新生児科ホーム )はとても有名で他府県では受け入れてもらえない赤ちゃんも受け入れてくれます。
とても手厚く診ていただきました。
収入にも依りますが、当時は 育成医療 と呼ばれていたものを受けさせていただき治療をさせていました。
18才未満で治る見込みのある病気の子供の治療費を免除してくれるという制度です。
(現在、 自立支援医療( 育成医療 )の概要|厚生労働省 )
育成医療を受けるために一刻も早く出生届を出す必要があり、役場の人に来てもらい代理で出してもらいました。
何とか輝の手術を受けるカンファレンスの時、手術や全身麻酔や輸血の承諾書にサインをするのは親の私。
手がガクガクと震えた。
手術自体は簡単なものだと聞かされたけど、全身麻酔から覚醒しなかったら・・・?
その1度の手術、3カ月で退院できる予定だったけどその後3度?全身麻酔の手術が行われ結果7カ月の入院となりました。
私はその7ヶ月間、ほぼ毎日片道2時間以上かけて琵琶湖を渡りNICUまで面会に行きました。
勿体ないので高速は使いません。面会も予約制で30分程しか面会はできません。
水頭症の合併症としてなる事のある斜視になってしまったので、輝は眼鏡をかけていました。
スーパーにお買い物へ連れて行ってベビーカーに乗せていると聞かれるんです。
どうして赤ちゃんなのに目が悪いって分かったの?ってね…説明が面倒。
分からなくもないですが、見た目は普通の赤ちゃん…だけどどう考えても会話が出来る年齢じゃないから。
だからね、そうやって好奇の目で見られるのが嫌だから障害を持ってる人や奇形だったりする方は人目を避けるようになるんです。
NICUにもいっぱいいます、滋賀県の守山にある子供病院にも通ってたので色んなお子さんを私は目にしてきました。
病気だって障害があったって奇形だって、みんな可愛い我が子だと思って育ててます。
お前に原因があるんじゃないのか?なんて心ない言葉を吐く人もいましたが、ただ心の貧しい可哀想な人。
輝が入院中も退院してきてからも、病院通いは大変だったけど苦ではなかった。
成長の遅れがあったから理学療法(PT)と作業療法(OT)のリハビリは子供病院で受け、大津日赤では小児科外来、耳鼻科、眼科と目まぐるしい日々。
探偵の仕事をしたり、ホームページを作成したり、ネット販売をしたりもしていました。
ある時、脳外科の診察を全然受けていないので子供病院と日赤の小児科の両方で相談したんです。
予約が取れたのが早かったのが子供病院。シャントチューブが入っていると強い磁力は受けれないのでMRIは出来ずCT撮影のみ。
子供病院の医師曰く「以前のデータを日赤でもらってきて」との事で紹介状をもらい日赤へ。
日赤で手術をしてくれた担当医「シャントチューブが詰まっている。治っているよ。チューブを抜こうか」と。
病気が治っている!親としてこんなに嬉しい事はない。早速、手術の予約をして帰った。
また インフォームド・コンセント 。何回目の全身麻酔?10000万分の1が2000分の1の確率で覚醒しなかったらどうしよう・・・
ガタガタ震える。
手術は無事に終わり覚醒、10日入院の予定が3日で退院・・・が、家に近づいたその時、輝の激しい嘔吐。
病院に電話をするも、様子を診て下さいとの繰り返し。
食事も受け付けなくなり、ミルクも受け付けなくなり、スポーツドリンクも・・・嘔吐ばかり。
退院3日目、やっと…「すぐに入院の準備をして来て下さい」と脳外科の看護師さん。
病院に着くとすぐに点滴を打たれ、そのまま検査へ。
脳外科の担当医「緊急手術も時間がかかるから明日しましょう。」
私「大丈夫なんですか?」
担当医「大丈夫ですよ」
もう、お金なんて関係なかった。個室を借りた。ずっと寝てなかった私はゆっくりしたかった。
ずっと泣いていた輝も少ししたらやっと眠ったので、すぐ近くにあるスーパーに食べ物と飲み物を買いに行った。
輝の父親も来ていたけれど、ゴマ(犬)をペットホテルに預けに戻った。