2001年10月の中旬やったかな…突然体調がおかしくなったのは。
当時うちはまだ仕事をしてたんやけど、ある日の帰り道、いきなり、
ホンマに急に、強烈な吐き気に襲われた。
それまで元気にしてたのに、何の前触れも無い出来事に、正直ちょっとびっくり。
一体どないしたんやろ??
そう思いつつ、その日は家に帰るなりぐったりとして、もう全く動けなくなってしまった。
そして、次の日。
目を覚ますと、昨日の事が嘘やったみたいに、体調が回復していた。
吐き気も何も無く、いたって元気、すっきりしている。
うーん…何やったんやろ?何か悪いもんでも食べたっけ?
その時は、軽ーくそんな風にしか思わへんかったんやけど…
後から気づいたんやけど、あれはきっと、着床した日だったんじゃないかなー…、って。
これは何かの受け売りなんやけど。
ごく稀に、受精卵の着床に対して一種のアレルギー反応を起こすというか、
過敏に反応してしまう体質の人がいるらしい…
って話を、いつだったか聞いたことがある。
で、その過敏反応の症状として、吐き気や下腹部の鈍痛などが出るんだって。
事実うちの場合も、吐き気は一晩でおさまったけど、その後おなかと腰に妙な感覚がし始めた。
痛いって程やないんやけど、何となーく重い感じ。
生理前の感じとよく似てるんやけど、うーん、何か…ちょっと違う。
そんな謎な感覚(その時は原因がわからへんから単にちょい体調悪いなー位に思ってた)
がしばらく続いた後、ふと、気付いた。
そういや、生理…遅れてるな。
自分の体の周期をちょっと思い返してみる。
確かにちょっと…疑わしい。
可能性は充分にある。
でも元々そんなに完全に規則正しくきてた訳でも無いし、
疲れたりすると良く遅れる事はあったから、まぁいつもの事やん…ってすぐに思い直した。
で、そんなこんなでそれから数日が経過。
微量の出血があって、あ、なーんや、ちゃんときたやーん…って思った、ん、やけど…
何と、たった数時間程で止まってしまった。
??? どういうこと?
こんな事が起こる程、よっぽど疲れてるんやろうか、と考えた。
確かに仕事の疲れはあるかもしれへんけど、でもそんなの今に始まった事じゃない。
じゃあやっぱり…そういう、事、なのか?
でもでも、短時間とはいえ出血あったし。
やっぱり…でも…と、ふたつの思いがぐるぐる巡る。
そう、この時うちは、まだ知らんかったんよ。
受精卵の着床が進んでいく段階で、時に少量の出血を伴う事がある(異常ではなく)
…って事を。
それを知らんかったから判断がつかなくて、とりあえず、もう少しだけ様子をみる事にした。
そしてさらに数日が経過して、11月に入る。
この頃になると、もうそろそろ、疑い様の無い体調の変化が出始めていた。
まず、めちゃくちゃ眠い。
寝ても寝ても、脳みそとろけるんちゃうかって程長時間寝ても、まだ眠い。
仕事のある日は仕方なく起きて頑張るけど、休みの日なんかそれこそ一日中寝てたい
と思ってしまう程眠い。
そしてもうひとつ、やたらにトイレが近い。
(これを読んで下さってる方々は経験者が多いと思われるので
わかって下さるでしょうが、【小】の方です、念の為)
ひどい時は1時間の内に3回も4回も行ってしまう。
あんまり近いもんやから、その都度出たり入ったりするのがめんどくさくなってしまう程。
いっそトイレに住み着いてやるぅー!とか思ったよ(笑)
まぁそんな様子が続いたので、いよいよ【疑い】から【確信】へと徐々に
シフトチェンジしつつあった。
旦那ちゃんも、うちの状態をずっと傍で見てて、
「きっと予感は当たってるやろうから早く検査した方がええ」
って心配してくれてたし。
で、日曜日、出掛ける用事があったのでついでにドラッグストアに寄り、検査薬をゲット!
その日の夜、早速チャレンジ。
「では、行って参ります」
まるで戦地に向う様な口調でそう云っておどけた後、うちはトイレへ。
説明書通りに作業をすませ、旦那ちゃんの元へ戻る。
「判定時間がくるまで、見んとこう」
うちはそう云って、判定窓が見えない様隠したまま、ちょっと離れた所に検査薬を置いた。
ちっちっちっちっちっ…
たった数分間の短い時間が、ものすごく長く感じてしまう。
緊張した面持ちで、固唾を飲んで時が過ぎるのを待つふたり。
ふと、しょうもない不安が頭をよぎる。
もし、できてへんかったら?
ただの勘違い、思い込みやったら?
こんだけ思いっきり期待しといて…
そんなん嫌やーん!
「そろそろ、時間、ええんちゃう?」
旦那ちゃんの一言で我にかえった。
時計に目をやると、判定時間がきているどころか、ちょっとばかり過ぎていた。
あんなに時間が過ぎるのを祈るような気持ちで待ち焦がれていたくせに、
いざその時が来るとちょっと尻込みしてしまう。
あとは、アレを見に行きさえすれば、結果がわかるんや…
そう思うと、やけにキンチョーする。
えいやっとばかりに気合を入れて、目をつぶったまま検査薬を手に取った。
さて、果たして結果はいかに!?
おそるおそる、目を開ける…
そして、うちの目にうつったのは…
はっきりくっきり、ポジティブマーク!!
思わず無言で、食い入る様に見つめてしまった。
「どうなん?どっちなん!?」
未だ緊張が解けない顔で、旦那ちゃんが聞いてくる。
うちは勢いよく傍に駆け寄って、目の前にポジティブマークを突きつけた。
「ほら見て!プラス!!陽性やって!見間違いやないよね?ちゃんと出てるよね?」
興奮気味にそうまくしたてると、
旦那ちゃんはうちの手元をじーっと見て、うんうんと頷いた。
「ホンマや…これ以上無いって位、はっきり出てるな!」
あんまり嬉しくて、思わず抱きついちゃったよ!
旦那ちゃんも、ぎゅーって抱きしめてくれた。
「ホンマにできてたんやなぁ…来年には、うちらパパとママやで!!」
もぉものすごい嬉しくて、興奮して仕方無い。
あまりの嬉しさに、鼻息も荒くなってたかも(笑)
自分のおなかにそっと手をあててみる。
ここに、居るんやんなぁ…
自分の中に、自分以外の人間が入ってるなんてすごい不思議。
(いや、正確にはまだ全然ヒトのかたちしてへんけどさ)
嬉しくて、自然と笑いが込み上げてくる。
か、顔がゆるむよぉ~(*^_^*)
近い内に病院行って、ちゃんと検査受けなきゃ!