**Diary**

**Diary**

出産まで 



2001.7.29  どんどん羊水が降りてくる。
(25w3d)  尿取りパッド(おむつ)を当てられる。
       尿は管で。便はベットの上で看護士さんを呼ばないと
       することができない…。
       食事も洗面も全て寝たきり。
       昨日まで当たり前にできていたことが、全部できなくなって
       しまった。

       先生が昼過ぎやってきて、私の子宮の中に細い針を刺し、
       点滴の様に人口羊水(生理的食塩水)を注入する処置を
       行う。
       しかし、完全破水のため針を刺せる場所が少しもみつから
       ずに断念。

       イガ丸面会。
       とても不思議そう。
       何が起こっているのか全然理解できずぽかーんとしていた。

2001.7.30   昨日失敗した処置に再度チャレンジ。
(25w4d)   お腹に針を指すのは、めちゃめちゃ痛い。
       しかも、この処置で万に一つ、私の命も危ういかもと
       言われパパは同意書を書かされている。
       でも、赤ちゃんを助けるにはこの処置しかない。
       自分の命と引き替えにしてでも、赤ちゃんを助けたい。
       みんなの願いが通じて、赤ちゃんがお腹の中で動きうまく
       針を注入できる。
       今日から私の子宮内にカテーテルで、人口羊水を入れる
       処置が始まる。 (ラクッテク 1000ml/20)
       子宮の張りを押さえる薬も点滴。 (ウテメリン2A 20ml/h)
       羊水が出てくる以外は何も変わらない。
       お腹も痛くない、張ってもない。
       赤ちゃんは相変わらずよく動く。

2001.7.31   私は朝晩抗生剤を飲み、朝は膣剤を入れる。
(25w4d)   赤ちゃんには、人口羊水の中に抗生剤が入れられる。
       破水をしてしまった場合、細菌感染が一番怖いらしい。
       私の羊水はかなり感染している。
       血液検査と私の羊水の状態から、今の赤ちゃんの肺成熟率
       は、0%。今、産まれてきても自分の力で呼吸をすることが
       できないと言うことだ。

2001.8.2   エコーかける。
(25w6d)   赤ちゃんの推定体重750グラム。
       思ったよりも成長していなくてショックで泣いてしまう。

2001.8.6   血液検査の結果、感染が弱まり膣剤治療がなくなる。
(26w4d)   先生に赤ちゃんのことをパパと色々と質問させてもらう。
       結局、お腹の中にいる時間が長ければ長いほどいいそうだ。
       28Wをめどに頑張りましょうとのこと…。
       今が、26W。とてつもなく長く感じる…。

2001.8.8   エコーかける。
(26w6d)   赤ちゃんの推定体重896グラム。
       性別を聞いたら、女の子のようだと言われる。

2001.8.10   おりものの検査。めちゃ痛い!!
(27w0d)
2001.8.11   体中がかゆい。
(27w1d)    オリーブ油で浸したお湯で体拭きをしてもらう。

2001.8.13   内診。
(27w3d)    子宮口はとりあえず、ほぼ閉じているらしい。

2001.8.14   尿道(バルーン)を代える。
(27w4d)    すごい違和感を感じる。
       そのストレスからか、お腹が1時間に4回ほど張るように。

2001.8.15   お腹の張りは相変わらず。
(27w5d)    ウテメリン2A 22 にあげてもらう。

2001.8.16  
(27w6d)   エコーかける。
       赤ちゃん推定体重900~1000キロ。
       ずいぶん大きくなりました。

2001.8.17  8ヶ月にはいる。
(28w0d)   羊水を検査。
       お腹に刺さっている、カテーテルから羊水を抜く。
       羊水感染はほとんどなし。よかった…
       尿導の違和感が取れず、ハズしてもらう。
       尿は、ベット上のおまるですることに…

2001.8.18  相変わらず、お腹が張る。1時間に2~3回。
(28w1d)       

2001.8.19  夜中、ポリープ(?)からの出血。
(28w2d)   心配で眠れず。

2001.8.21  昨晩から、定期的にお腹が張る。 
(28w4d)   どうやら、陣痛がきたらしい。
       朝になったら、腰に激痛。
       それに伴い、10分間隔でお腹が張る!
       NST(ノンストレス検査)の結果、ウテメリン32に上がる。
       でも、まったく張りがおさまらないのでMG10→20に。  
       『MG(マグネシウム)とは、副作用の強い薬。全身の筋肉が麻痺
       していく。手も上げられず、寝返りも打てなくなる。咀嚼もでき 
       ない。そのような強い薬を使って陣痛を止めるのだ』
       意識がなくなる。
       痛い!怖い!
       子宮口4センチ

2001.8.22  筋力全てなくなる。
(28w5d)   昨晩から、何も食べられず嘔吐。
       手足も動かせず、目も見えない。
       陣痛止めの座薬を入れても殆ど効かず。
       昼頃から、陣痛がおさまる。
       ものすごい吐き気。
       胃液を通り越して、胆液が出る始末。
       エコーかける。
       赤ちゃん推定体重1000グラム
       おりもの、血液、羊水検査。感染の値は低い。
       子宮口5センチ

       担当医が、私のあまりにもの衰弱ぶりに、パパに
       「ココまでよく頑張ったから、もう後は赤ちゃんが
        出てくるのを待つだけ」
       と伝える。
       でも、母親としてはできるだけ頑張りたい!と思いつつ
       副作用が苦しく、夜中に看護士さんに
       「今から、産ませて」  
       と、弱音を吐いてしまう。
       「今は夜中だから、先生もNICUのスタッフも手薄で安全な
        お産ができないの。朝まで頑張ろうね。」
       と、なだめられ眠りにつく。

2001.8.23   少しづつ、MGの副作用に身体が慣れてきた。
(28w6d)    昨晩弱音を吐いたのが嘘のようだ。
        この調子なら、頑張れそう!
        10時頃、腰にものすごい違和感。
        イガ丸を産んだときも、最後の最後に腰にすごい違和感を
        感じた。それに似てる。
        念のため、軽い気持ちでナースコール。
        NSTつける。
        結果を見て看護士さん蒼白…。
        「先生、呼んでくる!いきんじゃだめよ!」
        何の事やら、さっぱり分からない。
        先生内診、朝の回診で子宮口は5センチ開いたままだった。
        ところが何と、たった数時間で子宮口は全開になっていた。
        さすが、経産婦!!

        そこからが、戦争のようだった。
        ベットのまま、お産の部屋にすごいスピードで運ばれる。
        先生や看護士さんはみんな、すごい形相で
        「NICUに連絡は?」「心電図の結果は?何??取ってない??」
        一番冷静だったのは私かもしれない。
        後で、聞いたら私はそんなに早くお産になると思われていなか
        ったらしい。
        「本当に大穴だったんだから…」
        と担当の看護士さんに笑われた。
        羊水の感染もあまりなく、きっとMGの副作用にも慣れて、
        もう少し頑張れると誰もが思っていたらしい。
        だから、お産のために必要な血液、心電図の検査を何一つ
        してなかったのだ~

        赤ちゃんは今のところ、推定体重1000キロ。
        多分自分で呼吸はできない。
        NICUのスタッフ同席の元でないと、赤ちゃんの命の保証は
        できないらしい。(保育器と人工呼吸器がいるからね)
        「絶対にいきんじゃだめだよ!」
        と、何度も言われてもMGで麻痺しちゃってる私の身体。
        痛くもかゆくもないのよね。
        でもお腹につけっぱなしのNSTには、はっきりと強い陣痛が
        現れているらしい。
        普通は、お産の24時間前にMGの点滴を外して自然に陣痛が
        来るのを待つらしい。
        でも、私の場合はそんな流暢なことは言ってられない事態
        みたい。

        スタッフが全員揃ったところで、
       「さあ、いきんで!」
        と言われる。イガ丸の時はいきめる喜びがあったけど、
        今回は痛くないので、どういきんでいいのやら…。
        一度、精一杯いきんでみたが赤ちゃんは出て来れない。
       「次のいきみで出て来れないと危険だぞ!」
        って言われても…。
        でも、親孝行な赤ちゃん。2回のいきみで出て来れました。

        2001.8.23 14時03分 1266g 女児誕生!!

        肺が未成熟だから、泣けないだろうと言われていたけど
        弱々しい声だけど、泣いていた。
        NICUの先生が私の胸に赤ちゃんを乗せてくれた。
       「お母さん、おめでとう。これで抱っこできるの最後にな
        るかもしれないからよ~くお顔を見ておいてあげてね。」
        そっか。未熟児を産むってこういうことなんだね。
        赤ちゃんはとっても小さく、とても黒かった。
        酸素がうまく取り込めず、チアノーゼを起こしているらしい。
        すぐに、保育器に入れられ、人工呼吸器をつけられNICUに
        行ってしまった。

        パパは、その日出張で遠くに行っていて出産が始まるらしい
        と聞いてダッシュで駆けつけてくれたものの、病院に着いたら
        NICUの入り口に
        「たまご姫さん 女児誕生」
        と書いてあってとてもびっくりしていた。
        イガ丸の時は半日かかったのにね。
        後で、携帯の着信履歴の時間と産まれた時間を見たら、
        「今、お産の部屋に入りました」
        と連絡があってから10分で産まれたらしい。

命名 歩果(ほのか)
  『一歩づつ自分の足で、着実に果たすことのできる子になりますように』  

        パパとママとお兄ちゃんの所に産まれてきてくれて
        本当にありがとう。














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