1994年発売、2016年廃番になった資生堂『ウィア』。私にとっては青春ど真ん中、懐かしさで胸がいっぱいになるこの香りは
春の香水(3月から5月のちょっと涼しい日まで)として思い浮かぶ一つです。
資生堂の説明によれば…
ラズベリー、メロン、カシス、バラ、ジャスミン、スミレ、ミモザ、
光を浴びて輝く果実と花々が軽やかに。
ココナッツ、サンダルウッド、トンカ…
まろやかでこくのあるスイートウッディが豊かに香ります。
甘さと酸っぱさ、青さと粉っぽさ、やわらかさとこく…、
相反する香りのコンビネーションが、あなただけの個性を語り、相手の心を繋ぎます。
やさしいのに印象的、柔らかいのに凛とした、
一度知ったらわすれられない、ウィスパーフローラルの香り『ウィア』。
……『一度知ったらわすれられない』その言葉通りで、
『ウィア』を知る方なら頷けるのではないでしょうか。
ただ、『ウィア』は一年前くらいに廃番、『 タンタトゥリス
』『沙棗』も同時期に。
資生堂の名香がひっそりと姿を消していたのです。
資生堂の香水が好きな方には、資生堂出身の調香師の本
『 調香師の手帖 香りの世界をさぐる/中村祥二 』を。
資生堂に限らず香水の世界が好きなら、ますます香りの世界が広がる一冊です。
『ウィア』は、フローラルフルーティ。
トップは、シトラス、ラズベリー、フルーツ。
ミドルは、フローラル。
ラストはサンダルウッド。ウッディ、トンカビーン。
丸みのあるこもったような香りは、外へ広がるというよりも
ベールで包まれる、もしくは内へ内へと自身に向かうようなイメージ。
なので個人的には仕事などの戦闘モードではなくって
リラックスできる、たとえば微睡むための香りです。
福岡のこの連休は晴れていたかと思えば雷雨と極端ですが
今は風のある涼しい夜につけると丁度いい。
EDTなので、香りの良さは1-2時間で終わります。
ボトルは波をうった円錐形でフロストガラス。
オレンジ色の液がやわらかな印象で見えます。
ネックはオレンジ、キャップはテラコッタオレンジ。
細長いシルクハットのようなシルエット。
以前はスプレータイプだった記憶ですが、
レフィル仕様なのか、スクリューキャップを開けると丸い口。
■サイズ:約φ47×h145mm[50ml] 日本製
突飛ではないけれど個性のある作品。
いつかふらっと限定復活を待っています。
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