クリエイターの巣窟

 金曜日の夜、ここ代官山パーフェクトルームの同じフロアにあるカメラマンの部屋でパーティがあった。これまで、彼とはよくエレベーターなどで顔を合わせていたが、挨拶を交わす程度。何をしている人かは知らなかった。ドレッドヘアを崩したような、独特のヘアスタイルと、素敵な笑顔の持ち主だった。
 それが急に繋がったのは数ヶ月前のこと。私のところによく遊びに来ていたカーデザイナーとエレベーターに乗ろうとしたとき、またその彼と鉢合わせた。「あれ~?」私の知人と彼が目を丸くして顔を見合わせている。なんと2人は先日までアフガニスタンを一緒に旅してきた仲だったのだ。
 最近、街を歩いていたり、デザイン系のショップやイベントなんかに顔を出すと、こういう「突然連鎖的」な出会いが、実に頻繁にあって面白い。コネクションというよりも、自分にコネクターをいっぱい備えている感じ。すぐ繋がって、ビビビッと電気が走る。そして頭の上のランプが点灯する(笑)
 さてさて、今回のパーティ。そのアフガニスタンで撮ってきた写真を身近な友人達にお披露目するというものだった。ベッドの上では、吊したシーツに映し出されたスライドが「カチャリッ、カチャリッ…」とゆったりと乾いたリズムを刻みながら切り替えられてゆく。壁では、1本の蛍光管を箱で包んだだけの、手作りのライトテーブルに、横一列に並べられたポジマウントが美しい。近づいて覗き込んでみると、砂と戦争による荒廃よりも力強い、どこまでも青くて広い空と屈託のない子供の笑顔がそこにあった。
 気が付けば、部屋がたくさんの人でいっぱいになっている。次から次へと、ぞくぞく人が入ってくる。デザイン系、美容系、そして近所の人中心。初めて会った人とフランクに話す話す。ゴクゴク飲む飲む。モリモリ食べる食べる。楽しい~♪恵比寿や六本木の夜景が一望できるテラスから、備長炭で焼かれたバーベキューが次々と運び込まれる。気の利いた6歳の子供がバーベキューを采配している。気が付けば夜中の12時。「さぁてと…」私は10歩先の自分のオフィスに戻り、ふんわり気分で『物欲日記』掲示板へとハシゴした。

Dai’s Room
画像:代官山パーフェクトルームはクリエイターの巣窟


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