@N.Y.G

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白い世界


何もない世界。

私はだれ。
誰がわたし。

わからない。
存在しないのかもしれない。

「そんなはずがない。記憶があるから。」

誰かの声がした。
姿は見えない。
誰かの声というより、誰かが自分の中に語りかけているようだった。

「でも、その記憶はひとつに繋がっていない。記憶が足りない。」

そう、途切れ途切れの記憶。

「繋がっていないのなら、それは記憶のかけらだ。」

なぜ途切れているの。
わからない。

「旅。記憶をつなぐ鍵はあなたの旅の中にある。」

それっきり、私に語りかけた誰かの声は消えた。

旅。

その中に記憶をつなげる鍵がある。

つなげたい。
知りたい。
私が誰なのか知りたい。
誰が私なのか知りたい。

白い世界の中に、黒い空間ができた。
その空間の中には、赤や白や青色の光るものがある。
何かが燃えているような、
そんな光。
遠くに小さくたくさんあった。
とてもきれいだった。

あの黒い空間に行けば、何かがわかるかもしれない。
旅。
いってみよう。
何があるかわからないけど。
とにかく行ってみよう。

記憶のかけらを探しに。

・・・こうして、僕らの旅が始まった。

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