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2016.04.02
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★★★★
笑う警官から始まる北海道警シリーズと並び佐々木譲の代表作であり、2007年度の日本冒険小説協会大賞受賞及び2008年度のこのミステリーがすごい!で堂々の第一位に輝いた、戦後から現代までの約60年間の警察官三代の人生を追った超大作を読んでみた。

昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。だが五重の塔が火災に遭った夜、謎の死を遂げる。その長男・安城民雄も父の跡を追うように警察学校へ。だが卒業後、その血を見込まれ、過酷な任務を与えられる。大学生として新左翼運動に潜りこめ、というのだ。三代の警官の魂を描く、空前絶後の大河ミステリ。(上巻裏表紙引用)

清二、民雄、和也と警察官三代を綴った警察小説ではあるがミステリーというより人間ドラマという表現が相応しい小説で、上下巻合わせて約1000ページと読み応え十分で、特に真相に迫る下巻の和也の章はページをめくる手が止まらなくなるほど最後の最後まで楽しく読ませてくれる小説だった。天王寺の五重塔の火事の日の清二の死や民雄の隠された真相など数々の謎も最後まで解けないと言う展開でお見事である。警察官としての単なる正義感だけでなく、それらを全うするために人間として苦悩し、警察組織の一員として揺れ動く心情を上手く描いた作品だと思う。和也が恋人に裏切られるシーンが印象的だったが、続編として和也を単独の主人公とした「警官の条件」が出ているので、その後の人生がどうなっていくのを楽しみして、近々読んでみようと思う。





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最終更新日  2025.12.07 19:29:08 コメントを書く
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