The door for the blue sky 

The door for the blue sky 

A PLACE IN THE SUN (4月)


 跳ね上げる雨とクルマのクラクション、飛び散った破片がアスファルトの上にゆっくりと落ちっていった。まるでスローモーションのように…砕けて消えた。

 明け方の空はまだ暗く、黒く沈んだ雨雲に覆われていた。彼女は最後の光を見ることもなく逝ってしまった。そして僕は、そのことを知らないまま明けない空を見上げていた。


4月


 まだ柔らかな春の日差しの中で僕らは出逢った。運命なんてものがあるなら、これがそうなのかもと僕は思った。

 小さなホールのセンタースタンドに、立つ一人の少女。彼女にあたるスポットライト。先に声を掛けたのは、僕の方で彼女の唄う姿に見とれて言った。

「一緒にバンドやらないかい?」 唐突に話をする僕に彼女は、小さく肯いた。

 そして、僕のバンドの連中に彼女を紹介した。最初はグズグズ言ってたバンドの仲間も、彼女の唄にyesもnoもなく仲間になった。そう、彼女の唄は特別なものだった。

 そして僕と彼女が恋に落ちるのに、そう時間はかからなかったし、いつも二人は一緒だった。それが、普通のことだったし特別なことは何一つなかった。ただ、彼女の両親が反対してることを除けば・・・。

 その頃の僕は、高校3年の時期に学校へ行くよりもバイト先への出席率の方が高く、音楽とバイクだけが唯一のものだと思っていた。

 そんな僕を彼女の両親は、不適格だと判断したんだと思う。

 でも、彼女とずっと一緒にいたかった僕は、変わろうとしていた。いや、変わらなきゃいけないって思った。 良い学校に行って、良い会社に入って認めてもらう・・・。まだ子供の僕に考えられる最良の思いつきはその程度のものだった。

 そして、それからの僕は、無理と解っていながら受験へと向かって行った。





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