５章～謎の傷跡と始まりの鐘～
翔は暗闇の奥から聞こえてくる声に耳を傾けていた・・・
「翔！！翔！！」
「んぅ？」
翔は、頭を抱えながら体を起こした
そこには、アーニーと
何かに脅えてるかのような城の人たちがいた
「良かった！！起きたのね・・・」
「俺・・・どうなってたんだ？」
アーニーは、確実に何かを隠してるような
仕草で話し始めた。
「あの双子と男ががいなくなってスグに翔が倒れたの・・・」
「そうなのか・・・アーニーは大丈夫か？」
アーニーは右腕が包帯で巻かれていた・・・
「お母さんの事は平気よ。あと、私・・・
お母さんの側近の方と一緒に、お母さんが調べていた資料を見てみたの・・・」
翔は、急に話を変えられた事に
少しイラッと来たが話に耳を傾けた・・・
「勿論、翔が元の世界に戻る方法をよ・・・
ただ、重要な部分が無かったの・・・
で、１つ提案があるのよ！」
「提案？」
アーニーは身を乗り出した。
「そう！風の国にある、情報ギルド本部に行ってみるのはどう？
近く、風の国で強者（つわもの）達が集まる大会が開かれるそうで
何か情報がつかめるかもしれないの・・・
だけど、私はこの国に残ることにするわ・・・」
「アーニー・・・」
アーニーの目は少し潤んでいた
「私、お母さんの後を継ぎたいの・・・
今は無理でも・・・
お母さんは、国を留守にすることが多いから
町の人々も、また出かけたとすれば
心配しないらしいし・・・
翔は大変かもしれないけどね。」
「あぁ！大丈夫！色々教えてくれてありがとうな！」
「えぇ！明日には出発できるように荷物は此方で準備したし
地図も用意したから大丈夫よ！
ずっと、寝てたんだし
城の中でも見学してれば？
以外に面白いわよ！」
そして、２人は次の日別れ・・・
翔は、風の国へと向かうこととなった・・・
１つの謎を残して・・・
２人が別れる前日（翔が倒れた日）
～風の国～
「あの光は・・・無の国の方角かしら・・・
大会が近いのに不吉だわ・・・」
ウェーブの掛かった金髪の女性が
ワイングラスを片手に
窓の外を見ていた・・・
時を同じくして～某所～
「いや～参ったよ！道に迷った・・・」
背中に大きな剣を携えている男が岩に座っている・・・
そのとき、空に一筋の光が立ち延べた
其れと同時に背中の大剣が震え始めた・・・
「そーでもないか！」
男は暗い森の中に消えていった・・・
～？～
「運命の歯車が回り始めた・・・
早く見つけ出さないと・・・」
６章～風雷と闇の子達と白き龍：前半～
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