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てんてん1114

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2009.05.22
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ーーエピローグーー
























天使と僕のピクニックは終わらない、いや、宴は過ぎたが帰らなければいけない。それぞれの場所へ。




























僕には叔母さんがいた。看護婦の資格を持ち、福祉関係の仕事をしていた。住まいは兵庫の西の端の中部、、即ち、天使と同じ町。そして、僕が天使と知り合う前から2人は知り合いだった。





























てんてん君、どうしたら、あんなかわいい子と知り合えるの?野球漬けの毎日なのに、どうやって彼女にしたの?(笑)…以来、僕達の最大の理解者だった。





































僕には、まだ、美容室で働いていなければならない、四畳半+2畳+風呂無し+共同トイレ+呼び出し電話付き、家賃13000円のアパートに住んで居なければならない理由があった。










































時は流れ、1983年、正月、東京・上野の映画館でスタローンの“ランボー”に出会う。主人公の孤独を知る、しかし僕は社会に不満などは持たなかった。ヴィダル・サッスーンに出会い“ブラントカット”を習得し、シュウ・ウエムラと出会い、メイクの基礎を習い、国家試験に合格し、元カノの誕生日に無情を想い、2度目の北海道旅行へ行った頃、僕は未熟ではあるが“スタイリスト”と、なっていた。感慨などない、ただ人は惰性でも生きていけるんだな、こうやって人は流されて行くんだな、と、思った。スタイリストとなった僕は接客も身につけた、アドバイスなどもしなくてはならない。ーパーマとカラーやりたいんだけど…。 では、まずパーマをあててからカラーリングがよろしいですね、カットは最後がベストですーとか、ー枝毛がヒドいんだけど…。 やはり毛先カットしないとトリートメントなどでは修復は難しいですーとかーヘアカタログ持参で、こんな風にしてほしいんだけど…。 無理です!ーとか、、、そして、婚礼を控えたお客様にはー少しパーマをあてておいたほうがいいかもしれませんね、それとなるべく髪は伸ばされたほ
うが宜しいでしょう、髪型のバリエーションが増えますから、カットは厳禁です。ーとかだ。







































稼働を増やし、読書量を増やし、寝付けない夜、豆電球を見つめながら物思いに耽ると、不意に“ねぇねぇ、なに考えてるん?”と声が聞こえる、僕は、孤独を知る。たとえ隣りに誰か寝息を立てて居ようとも、、だ。…愛は悲しい。



































































































今週に入って2度目の呼び出しベルが鳴った、午後4時過ぎ、それは、天使であろう、頭の中を思考が巡る、が、瞬時、僕は止めた。そう、天使には、真似ごとをしない、したことは無い、そう、思った。

































三日前…あっ、てんてん君? うん、…この前TOKOちゃんに会ったよ。 そう。 …大丈夫?、、、あはは、大丈夫だよっ。
…じゃあ聞いてね、TOKOちゃん、結婚決まった、来年2月。 そう、いつもありがとう、知らせてくれて。 …ホント、大丈夫? あはは、大丈夫だって…… そもそも、この呼び出し電話知ってるのは家族だけだ、それと、天使。叔母さんは天使から番号を聞いているのだ。彼女が話すことは、僕の知るところとなる、僕の近況は天使の知るところとなる、と、お互い知っている、もちろん叔母さんも、知って取り持ってくれている。僕が小さい頃、近くの映画館へ“ゴジラ対キングギドラ”を観に連れてってもらった記憶がある、それが今は……。時間は愉快だ。





































成り行きにまかせよう、そう、決めた。胸が騒いだ。

























…もしもし、元気? 僕は応えなかった。 ……。……。俺は。 …帰ってきねぇ。(会いたいから帰って来て下さい、の意) 僕は応えなかった。 俺は。…帰ってきねぇ。僕は応えなかった。 俺は…度し難いサガ。 …帰ってきねぇ。 そして、僕は、思いもよらない言葉を口走る。 あのさぁ、君、結婚するんやろ? ……。 なのに俺んとこなんかに電話してきて…。……。 婚約者に失礼やろ? ……。 俺は、俺は何語ってんだ?……帰ってきねぇ。…帰ってきねぇ。…帰ってきねぇ。天使は声をあげて泣き出した。コイン切れのブザーが鳴る度追加するコイン。……。……。帰ってきねぇ。 応えなかった。 すすり泣いていた。ずっとコインは追加され続けた。 ずっと無言で泣いていた。……帰ってきねぇ。 天使はどんな思いで大量の10円玉を集めたんだろう、その想いは、じゅうぶん、じゅうぶん僕にはわかるのに、この俺はいったい、誰なんだ?何様なんだ! しかし、何も言わなかった、30分以上天使はコインを入れ続け、泣き続け
、やがてコインは切れ、電話は切れた。 その時になって僕は、後悔した。度し難いサガ。これが僕だ。自分自身に涙が出た。
















僕は、泣いた。





























翌日、僕はカズコ先生に12月末での退職を申し出た。カズコ先生は優しい。黙って受理していただいた。






























僕は天使からの電話を待つためだけに美容師となり、天使の知ってる呼び出し電話のあるアパートに住んでいた。そして、僕が立派な“美容師”でいる必要は今、無くなった。僕を、宙に彷徨う心を、つなぎ止めていた糸は解き放たれた。

































三日前…。あっ、そうそうTOKOちゃん、髪を思いっきりショートにしてたよ。 僕はホントの天使の気持ちを理解した。だって僕は美容師だ。でも、でも、でも、でも、僕が一年前に吐いた言葉は僕からも天使からも消し去ることは出来ない。

































パチンコでも生活出来ると思うし、パチンコでも生活出来ると思うし、パチンコでも生活出来ると思うし、パチンコでも生活出来ると思うし、これが唯一、すべてなのだ。この言葉に偽りが無い以上、僕は天使を引き止めてはいけないのだ。そう思ってこの一年を過ごした。




































































































流氷が知床に着岸真近の1983年1月末、僕は北海道に旅に出た。流氷の啼き声を聞こう、タンチョウの踊りを一日眺めていよう。僕は永遠の旅行者となった。




















僕は21歳だった。
































オガワとコヤマは地元で地域の一員となり貢献している、僕が専業となって間も無く、2人は交互に尋ねてくれた。“ネグラ”で終日稼働し旨い酒を飲み、夜通し語り合った、高校生の頃と同じ思いで。一浪して大阪へやって来たケンジとは毎週木曜日、パチンコをし寿司を食べた。今は京都で幸せな家庭を築いている。小出美容専門学校学校はアベノ北畠から堺・中百舌鳥へ移転し学校法人となった。数年前聞いた話だとカズコ先生は大美会、副会長になったらしい。丸一屋のおやっさんも元気に働いている、ミナミで40年!凄い。ヒロ君は脱走し不明だ。ウエダはタカちゃんと離婚した。職業は知らないがベンツに乗っている。弟ヒロシは実家で跡を継ぎ3児の父となりPTAだ。オヤジも生涯現役だ、と今でも働いている。





この物語は1970年末から80年代初めにかけて兵庫の西の端の鮎の町での美男美女の小さな恋のメロディの実話である。登場人物はすべて実名で書いた。知る人が見ればすぐにわかるだろう。ただsauceは僕の記憶だけなので時系列に前後はある。ご了解ください。これは僕の天使へのラブレターである。最後にもらった手紙への返信である。最後に追伸が書いてあった。



















PS ひとつ聞いていい? もしケイサンが美容師さんで、その時に出会ってたら私達、結婚出来た?









































この時代、こんな僕に関わってくれた皆さん、ありがとう、友情は変わらないよ。そして、、、


































ーー6年後の秋ーー























僕は国道373号線を南下していた。鳥取砂丘からの帰り道、ふと、殺気を感じ対向車に目をやる、、あっ、 僕はブレーキを踏んだ、ルームミラーを見るとクリーム色の“TOPPO”のブレーキランプも点灯、止まった。9年前の、電話ボックスから出て来る彼女と同じだ。 そう、天使だった。心臓が弾けた。 元気? …無言で頷く。 ふと、車に目をやると、瞳が大きくまつ毛の長い“チビ天使”が2人。“君は、なに?”って顔して僕を見ている。僕は敗北した。時間の流れを感じた。…当たり前やんっ。と天使は言った。 じゃあ行くよ。 …無言で頷く。









チビ天使に罪は無い。






















僕はルームミラーを見つめ続けた…。えっ?僕のピクニックは、まだ終わって無い?…答えは、そう、風の中だ。























僕は26歳になっていた。





















天使は28歳になっていた。





























“ねぇねぇ、なに考えてるん?”…色々さ。





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Last updated  2009.05.22 07:43:33 コメントを書く


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Comments

てんてん@ おはよーございます 碧い月(my centimental)で検索くだされ…
てんてん@ こんにちは(^_^)v ご無沙汰しております(^∀^)ノ 2012年3月27…
てんてん@ お知らせ(^o^)/ おはよーございます。 パチンコ稼働ブログ…
こんばんは。てんてんです!(b^ー°)@ 私の不徳の致すところにて、当ブログ更新出来ない状態が続いております。 現在は時々アメーバにて掲載しております…
てんてん@ こんにちは♪~θ(^0^ ) どうしても、パスワードが思い出せない…。…

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